博客 金烏工房

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『雪山飛狐』その6

2007年08月07日 | 武侠ドラマ
ドラマの筋の確認のためにここんところ原作の『飛狐外伝』『雪山飛狐』を読み返しており、それと並行して『笑傲江湖』文庫版も読んでいます。『飛狐』『雪山』は最初に読んで以来の再読で、『笑傲江湖』は数回目の再読になるんですが、困ったことに『笑傲江湖』の方が圧倒的に面白いです。『雪山飛狐』はまだそうでもないんですが、『飛狐外伝』は読んでて途中でうんざりしてきます……

で、『雪山飛狐』第30~36話まで見ました。このパートは原作の『雪山飛狐』のエピソードをもとに展開されます。(とは言ってもやっぱりかなりアレンジされているわけですが……)

田帰農と福康安は雪山飛狐の名を騙って苗人鳳・宝樹和尚(閻基)・陶百斎らを雪山へとおびき寄せ、胡斐と彼らを争わせ、ともに始末してしまおうと陰謀を企てます。胡斐は父母の死の真相を聞き出すために敢えてその陰謀に乗ることに。苗若蘭は父の留守中に雪山への招待状を受け取ると、胡斐と再会するために雪山へと向かいます。若蘭は成長しても侍女を脅して言うことを聞かせたり、父親が招いた見合い相手を追い出したりと、相変わらずおてんばです(^^;) 

また、袁紫衣も雪山に向かいます。実は七年前に薛萼から受けた毒がまだ彼女の体内に残っており、七年以内に七星海棠の実をもう一粒飲まなければ毒が回って死んでしまうのです。胡斐はそのために雪山で七星海棠を栽培していたのであります。

雪山の玉筆山荘に集う一同。胡斐は一人ずつ父母の死因を問い質しますが、田帰農らはいかにも苗人鳳が胡一刀の毒殺を謀ったかのように言い繕います。

一方、七星海棠はあと数日で実を付けるというところまで生長してましたが、ここで若蘭が七星海棠に大量の水をやってはいけないのを知らずにたっぷりと水を注ぎ、七星海棠を枯らしてしまいます。突然の出来事に怒り狂い、若蘭を雪山から追い出す胡斐。そして自らの運命を悟り、従容として死んでいく袁紫衣。何か『グリーンデスティニー』のラスト並みに適当な展開なんですけど…… このドラマはバリー・ウォンがネット上でシナリオを公開し、金庸ファンの意見を取り入れてシナリオを修正していくというのが売りだったと思うのですが、金庸ファンはこんな展開で納得したんでしょうか。というか、ホントにシナリオに手を入れたんでしょうか(^^;)

傷心の胡斐は袁紫衣を葬った後、田帰農や福康安の一党と戦闘。田帰農は胡斐から『胡家刀譜』を奪ったものの、雪山の崖から落とされてしまいます。その後、いよいよ娘を追って雪山を登ってきた苗人鳳との決闘が開始されます。原作ではこの戦いの決着をきちんと描かないまま物語を終えてしまい、今に至るまで物議を醸していますが、ドラマではこれにどのような決着をつけてくれるのでしょうか?

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2 コメント

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Unknown (師走)
2007-08-07 21:22:15
直に観てないから何とも言えないが、ひでぇ脚本。
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Unknown (さとうしん)
2007-08-07 23:33:33
序盤は割といい感じだったんですけどねえ。話が進むにつれてシナリオがグダグダになってます……
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