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『三国機密之潜龍在淵』その9

2018年06月04日 | 中国歴史ドラマ
『三国機密之潜龍在淵』第46~51話まで見ました。

劉平の正体を知ってしまった曹操。伏寿は荀彧に真実を明かし、曹操への取りなしを求めるが、当の曹操は「冒牌天子」を擁立する気はないと突っぱねます。ここで荀彧も曹節と同様に劉平と伏寿が「叔嫂関係」にあることを気にしています。礼教的に重要な問題ということなんでしょうけど、そもそも皇帝が替え玉だったという方がよっぽど重大な問題で、「叔嫂関係」は副次的な問題にすぎないんじゃないかなと……

そして楊彪は太尉の職を退く一方で、伏完ら同志たちと語らい、自らの引退式に曹操を招いて暗殺してしまおうと密謀します。その刺客として唐瑛が名乗りを上げます。それを察した劉平が楊府を探訪し、暗殺計画の実行を阻もうとします。自らの退位をもって曹操と交渉考証しようとする劉平でしたが、曹操とともに楊府から退出する間際に刺客が乱入し、すべてが水泡に帰してしまいます。

唐瑛が曹操を襲った刺客だろうということで曹仁は宮中に踏み込み、曹操を守ろうとした曹丕から受けたはずの傷を確かめようと唐瑛の服を裂きますが、案に相違して傷は見つからず、しかも大勢の兵士が控える中で辱められたということで、伏寿や劉平が制止する間もなく唐瑛は自害…… 刺客の正体は女性と思わせといて、実は本作で武功高手としてちょっとだけ登場していた徐庶だった模様。刺客の正体をいぶかる曹操でしたが、荀彧から「事ここに至ってそれは重要な問題ですか?」とツッコまれています (^_^;)

そして劉平と曹操との交渉により、唐瑛を辱めて死に追いやったということで捕縛されていた曹仁の釈放と引き替えに司馬懿の出獄が認められますが、愛する唐瑛の死を知らされ、劉平と伏寿が彼女を守り切れなかったのが許せないと絶縁宣言を突き付け、曹丕の謀士として身を投じることに。曹丕は謎の刺客()にやられて長らく昏倒していましたが、復活してからも妙に咳き込んでるあたり、これが致命傷になって寿命が縮んだというオチになるのかもしれません。

劉平は更に曹操を魏公に冊封し、魏国の都を鄴と定めて許都から移動させることにします。劉平はこれを漢王朝が曹操の掣肘から逃れるための好機と判断しますが、伏完らは逆に漢王朝の危機と見てまたもや曹操暗殺を計画。伏寿は父親を説得し、最悪の事態は避けられたかに見えたのですが、時既に遅く、復讐に狂う司馬懿の画策により謀反の計画は曹操の知るところとなり、伏府に駆けつけた伏寿と劉平は伏完の遺体と対面することに…… 更に謀反人の一族ということで伏寿も冷宮送りとなります。

時に潜龍観での聚儒大会(白虎観会議のようなものを想定しているらしい)の開催が翌日に控えておりましたが、崔琰は大会に集まる儒生たちを観内に閉じ込めて建物ごと焼き殺し、これを曹操の責任として世論を激高させ、伏寿の無罪放免を勝ち取ろうと画策。しかし司馬懿からその陰謀を知らされ、「儒生たちを見捨てて伏寿を助けるか、伏寿を犠牲にして儒生たちを助けるか?」という選択を突き付けられますが、伏寿自身が儒生たちを犠牲にすることを望んでいないと知る劉平は迷わず潜龍観へと赴き、崔琰と、大会に参加していた満寵に儒生たちの解放を命じます。


その処置によって長らく自分を目の敵にしていた満寵を心服させた劉平でしたが、その頃冷宮では司馬懿と曹丕が伏寿に服毒自殺を促しておりました…… そして伏府での家捜しの結果発見された書信により、楊彪と荀彧も罪に問われることに……

ということで最終回が近づいてきましたが、逆境にあっても主人公がどれだけ意識が高く振る舞えるかが終盤のテーマになってますね。

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