博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『第四片甲骨』その5(完)

2012年02月19日 | 中国近現代ドラマ
『第四片甲骨』第25~最終30話まで見ました。

馬文遠に狙撃された董済堂教授は、治療の甲斐なく帰らぬ人に。四片の甲骨の捜索は何晴と古風に託されます。そして父親の任浩のもとから暁倩が密かに「血沁玉龍」を持ち出し、古風のもとへ。そして古風は「血沁玉龍」に秘められた謎を解明し、「第四片甲骨」の在処をおおよそ突き止めます。

ここで「血沁玉龍」を持ち出されたことに気付いた任浩は古風のもとに怒鳴り込んできますが、ひょんなことから任浩と古風が同じ組織に属する同志であることが明らかに。古風が国民政府軍の統計調査局所属の特務であるというのは実は仮の姿で、その実体は国民政府の軍部にスパイとして潜入していた中共地下党員(中文字幕ママ)だったのです!

同志として固い握手を交わす二人ですが、これと前後していよいよ日本軍が安陽に入城。その日本軍の指揮官は因縁深き森村誠一だった!(もちろん小説家じゃない方です。)そして馬文遠が実は日本人で、森村誠一の息子であったことが判明。森村父子は何晴を連行して「第四片甲骨」の情報を得ようとします。更に森村のもとに元警察局長の劉培生が脱獄して馳せ参じます。そう、実は劉培生は前々から日本軍と内通していた漢奸だったのです!

最終回を目の前にして次々と衝撃の事実が明らかになっていきますが、これでようやく抗日物っぽい雰囲気になってきましたね(^^;) そして話の帳尻を合わせるかのように、日本軍と安陽の現地勢力との抗争によってバタバタと死んでいく登場人物たち……

森村誠一は旧知の胡鉄成を味方に引き入れようとしますが、胡鉄成は「オレは悪事を働いても漢奸にはならぬっ!」とばかりに誘いを拒否。魚頭客桟を舞台に日本軍との激しい銃撃戦が繰り広げられることに。そして古風はいよいよ安陽近郊の地下遺跡に隠された「第四片甲骨」の捜索を開始しますが……

【総括】

ということで、抗日伝奇アクションを期待して見始めたら、なぜか安陽ご当地武侠ドラマになっていた本作ですが、最終回近辺でちゃんと抗日物に軌道修正してくれて一安心(?)です。しかし古文明生物が人類に残した知恵の遺産とか大仰な設定を掲げておきながら、伝奇物の要素が意外と薄かったのが残念。あと、安陽のご当地物なら殷墟や甲骨文よりも曹操墓をネタにした方がウケが良かったのではないかという気が(^^;) 
コメント
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