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博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『包青天之七侠五義』その1

2010年12月13日 | 中国古典小説ドラマ
『包青天』の大陸版リメイク第2弾。2008年放映のリメイク第1弾は、旧作と同じく『包公案』などに見える単発ネタのオムニバスだったようですが(筆者は未見)、今回は石玉昆の小説『三侠五義』を下敷きにしているとのこと。包拯役の金超群、公孫策役の范鴻軒、展昭役の何家勁の御三家は旧作から引き続いてのキャスティングです。今回は第1~6話途中まで鑑賞。

ということで、物語は包拯が定遠県県令として赴任し、南侠展昭と出会うところから始まります。定遠県県令から端州知州、そして開封府尹と順調に出世を遂げる包拯。端州時代にはお馴染み公孫先生と王朝・馬漢・張龍・趙虎の4人を配下に収めます。公孫策は旧作では包拯の茶飲み友達というか、空気みたいな存在でしたけど、今回は世をすねてみせたり、それなりに仕事しているふりをしたりして、存在感を出そうとしてますなあ(^^;)

で、開封府尹としての初仕事は飢饉に見舞われた陳州の視察。この地へは太師龐吉の息子で、仁宗の寵姫龐貴妃の兄龐が賑恤に派遣されていましたが、その彼が賑恤の資金を横領しているのではないかという噂が立ち、その調査のために包拯が派遣されたという次第。龐は罪を通判の林豊に押っつけ、彼を処刑して誤魔化そうとしますが、その林豊が展昭に助けられ、包拯に引き渡されます。

横領の証拠を押さえ、龐を処刑しようとする包拯ですが、龐吉・龐貴妃が仁宗に泣きついて赦免の詔が下されるらしいという情報を得るや、「じゃあ、詔勅が届くまでに早いとこ処刑しよっと」ということで、役所に龐を引き立てる包拯。そして龐吉が直々に陳州までやって来て仁宗が赦免を命じたと主張するも、「でもそれはあんたが口でそう言ってるだけで、詔勅そのものはまだ届いてないから処刑しても没問題ですよ」ということで、いつもの如く「開ーーーー鍘ーーーーッ!」と処刑を敢行。あー、こういうノリを見ると何か安心します(^^;)

しかしこれによって仁宗の怒りを買い、免職のうえ投獄されてしまう包拯。これを知った展昭は宮中に忍び込んで仁宗と対面し、陳州の実情を知らせて包拯の赦免を得たのでありました。これが縁となって展昭は仁宗より御前四品帯刀護衛に任じられ、「御猫」のあだ名を賜りますが、これに「五鼠」の末弟白玉堂がブチ切れ……ということで、次のエピソードに続いていきます。

今のところ大変テンポよく話が進んで行っているのですが、旧作のような話の捻りに欠けているのが不満と言えば不満。このあたりは今後の展開に期待ですね。