博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『侠骨丹心』その6(完)

2010年12月09日 | 武侠ドラマ
『侠骨丹心』第31~最終36話まで見ました。

金逐流は魏忠賢の義子帥孟雄を倒して史紅英を救出し、江海天ら正派の面々も西昌の奪回に成功。史白都もついでに囚われの身となりますが、何だかんだ言って兄思いの史紅英によって密かに解放されます。が、その後も魏忠賢の命に従って天魔教と連合したりと一向に前非を悔いない兄に愛想を尽かし、史紅英は兄が隠し持っていた『百毒真経』の後半部の拓本を奪って逃走し、金逐流・仲燕燕と再び合流。この娘は一体何をしたいのだろうと問い詰めたくなります(-_-;)

で、西昌奪回の頃から南星の姿が見えないなあと思いきや、天魔教の残党に拉致されて洗脳された挙げ句、教主に祭り上げられていましたorz 金逐流らは南星を救出しますが、天魔教の面々に断崖まで追い詰められ、南星は仲燕燕とともに断崖からダイブ。もちろん武侠物のお約束に従って2人とも無事だったうえに、頭を強く打ったことにより南星の洗脳が解けます(^^;)

この時に金逐流は史紅英とともに難を逃れますが、その彼女も再び『百毒真経』の拓本もろとも史白都によって拉致。ここで唐突に金逐流の父母である金世遺夫妻が南海の孤島から中原にやって来ます。曰く、金世遺は20年前に敵から受けた内傷を治すべく『百毒真経』を練功していたのですが、後半部を入手できずに前半部だけ練功していたところ、却って内傷が悪化してしまい、後半部を求めて中原に舞い戻ったという次第。

史白都らが天魔教の本部に匿われていることを知った金逐流は、単身乗り込んで史白都に「自分が人質になり、南星に西域の文字で書かれた『百毒真経』の後半部を翻訳させるから、拓本を渡せ」と取り引きを持ちかけます。『百毒真経』の後半部が解読できないままになっていた史白都はこの取り引きにノリノリですが、天魔教に早々に察知され、教主代理の賀大娘に始末されてしまいます。史紅英は金逐流に兄の遺体を託してその場から逃れさせることに……

父親が養生する丐幇のアジトに戻った金逐流は史白都の遺体をあらため、その背中に『百毒真経』の後半部が書き写されていることを発見。それによって内傷を治し、往時の力を取り戻す金世遺。時を同じくして都にて魏忠賢が史紅英の処刑を行うという情報が伝わり、いよいよ最終決戦の火ぶたが切って落とされることに……!

……ということで、さすがにラスト・バトルは派手にキメてくれましたが、主役ではなく親父の金世遺の方がおいしい所を持っていったのが何とも(^^;) しかもこのドラマでは魏忠賢が20年以上に渡って権勢を誇っていたことになってますが、実際のところ魏忠賢がブイブイいわせていたのは、せいぜい彼を引き立てた明の天啓帝が即位してから崩御するまでの7年間程度だったんじゃないかなあと思うのですが……

【総括】

王晶の『雪山飛狐』ほどダメじゃないが、突き抜けて面白いというわけでもなく、正に武侠物として可もなく不可もないという作品でしたね。アクション・シーンはそれなりに見応えありましたが、めぼしい所はほぼオープニング映像で網羅されてます。要するに典型的なオープニングのカッコ良さで騙しにかかる作品ということですね(^^;) 
コメント
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