博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『功夫之王』

2008年08月03日 | 映画
まやさん主催の『ドラゴン・キングダム』鑑賞会に行って来ました!

カンフー映画マニアでいじめられっ子のアメリカ人青年がうっかり江湖風異世界に迷い込み、孫悟空を復活させ、この世界を支配するジェイド将軍(香港版では玉疆戦神という名前になっているようです)を倒すため、劉亦菲演じる金燕子、ジャッキー・チェン演じる八仙の一人盧炎、李連杰演じる黙僧とともに旅をするが、李氷氷演じる白髪魔女がジェイド将軍の命により彼らを襲撃し……というストーリー。

アメリカ人青年は主人公と言いつつも単なる狂言回し的なポジションで、徹底的に適当な扱いになっています(^^;) 普通は彼が絶技を修得してラスボスを圧倒するという展開になると思うのですが、そういうわけでもなく、何とか雑兵を追い散らせるぐらいの強さになったあたりでラストを迎えます。またカンフー映画が好きという割にはいつまで経っても江湖の流儀に馴染みません。 

制作スタッフは邵氏電影やその他古装片に思い入れがあると見えて、オープニングでは歴代邵氏作品のポスターが披露され、本編でも酒場で敵と味方が一悶着、本来味方同士のはずのキャラがろくすっぽ確かめもせずにバトルといった、武侠物のお約束の展開が盛り込まれています。言ってみればファンタジー版というか、ファミリー向けの『キルビル』といった感じの作品ですね。

あちこちのブログで劉亦菲の扱いがイマイチとあったので、『天地英雄』の趙薇とか『蜀山』の章子怡みたいな扱いになっているのかとガクガクプルプルでしたが、結構出番が多くて一安心でした(^^;) (『天地英雄』も『蜀山』もそれぞれヒロインのはずの女優さんが友情出演みたいな扱いになってました……)白髪魔女もかなり良かったですね。昔男性に手酷い裏切りを受けたということで、梁羽生による原作『白髪魔女伝』の設定をそのまま引きずっているようですが。

お気に入りの場面はお互いを「ビッチ」「クズ」と罵り合う金燕子と白髪魔女のバトルと、黙僧が澄まし顔で立ち小便するシーンです。そんな素振りも見せないようなキャラクターなのにああいうシチュエシーションでいきなり立ち小便とか反則だよな(^^;)

予告編ではこの李連杰が始皇帝を演じる『ハムナプトラ3』の宣伝が流れてましたが、兵馬俑が実体化したりとハリウッド版『テラコッタ・ウォリア』みたいな感じで、なかなか楽しそうな作品です。
コメント (5)
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