そういやいまだにヒカルはワルツな曲書かないねぇ。3拍子。
『誓い』のリズムには確かに3拍子風味が乗っかっているがあクマでそれはスパイスで、基本は4拍子だ。なんだか、惜しかった。だが今までになく期待が高まったというのはあった。私はね。
何故ワルツを書かないか、という点について今までも何度か触れてきてはいるものの、未だに理由はわからない。なので、気の利いた推測も出来ない。
これも何度となく引用している名言、『スネアの切なさ』を思い起こすにヒカルはリズムから直接メロディーを起こしている感がある。基本はコード進行から始めているとは思うのだが、そこに情感の結節を生むためにリズムを導入するように思えている。
逆から言えば、ヒカルをインスパイアする特定のリズム以外のリズムを使っても曲作りが捗らないのかもしれないな。ワルツを作る気がないというより、作ろうにも作れないというか…作れない訳じゃないな、「ピンと来ない」って感じなのかもしれない。ピン。感情の結節の音だわな。
最近のヒカルは自分のメロディーの癖に頓着しなくなっている。『真夏の通り雨』と『Letters』とか『Face My Fears』と『大空で抱きしめて』とか今までに幾つか指摘している通りだが、それに対する反動めいた感情でもない限り新しいリズムは、何か違いや捻りを出すために採用されることはあっても主軸にしてメロディーを作ろう、とはならないかもしれない。
寧ろ可能性があるなと思えるのは、一旦他のリズムで作った楽曲のリズムを抜いて新しいリズムに入れ換えるパターンだ。『DISTANCE』が『FINAL DISTANCE』へと変化(へんげ)したように、リズムの入れ替えはかなり劇的な効果を生む。4つ打ちで作ったメロディーに後からワルツのリズムを合わせるような話の順序なら少し見込みがあるかもわからない。ヒカルがそういうことに興味があるかどうかすらわからないが、ほんの少しだけアタマの片隅に留めておこうかな。
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