このブログには何度も書いていることですが、
最近は、受講生さんからだけではなく、一般の方からも
干し野菜について質問されることが増えたので、
改めて、「基本の基本」について書いてみます。
干し野菜で、皆さんが悩まれるのは
「正解がわからない。」ということです。
例えば、切り干し大根や干し椎茸を作ろうという場合は、
目指す「お手本」が存在しています。
しかし、きゅうりやなすを干そうと思ったら、
商品として売られている「お手本」がない・・・。
そこで、「どこまで干したら正解なの?」という疑問が生まれます。
①これは1日干したきゅうりです。
これも正解。
②同じきゅうりをもう一日干しました。
これも正解。
ただ、①と②では水分量が違います。
①を料理に使う場合は、さっと水洗いすればOK。
でも②の方は、少し水で戻した方がいいでしょう。
この干しきゅりは、水気をしぼって
おかかとお醤油で和えたり、
ポテトサラダに加えたり、
マヨネーズで和えてサンドイッチの具に使ったりしています。
ただ、写真の干しきゅうりは、
静岡県袋井市の我が家の濡れ縁で
晴天が続いたここ数日干したもの。
同じように、同じ場所で干しても
乾き具合が違うこともあります。
ましてや、他のお家や他の地域で干したら
差が出るのは当然。
それは、お天気、気温、湿度、風の具合は
日によって異なるから仕方がないことなのです。
だから、どの状態を正解と見て、
どんな風にお料理するのかは、その人次第なのです。
こんなふうに説明すると、
不安な顔をされる方もいらっしゃいます。
わかります・・・。
「180℃に予熱したオーブンでで45分焼きます。」のように
「○時間干します。」「○日間干します。」といった
正確な数値が欲しいのでしょう。
でも、考えてみてください。
「180℃で45分焼く」と言われても、
45分経たないうちに、焦げ目が付いてきたら、
そこで加熱するのをやめたり、覆いをかぶせるなど
何か工夫をしませんか?
キッチンにある調理道具なら、
臨機応変に工夫してお使いになるのに、
干し野菜になると、急に頭が固くなる人が多いのです。
お日様を天然のオーブンだと思って
まずは、干してみませんか?
干し野菜の正解を決めるのは、あなたです。(^^)