蜂飼耳「紅水晶」読了
本の帯には「現代最高の若手詩人・初の小説集」とある。
五つの短編(中篇?)から成る小説集。まず読み始めて思ったのは、川上弘美の「真鶴」に似たテイストだなと。しかし、読み進めていくうちに、それとはまた違った味わいもあってなかなかおもしろかったです。
物語で感動させるのではなく、「ことば」で読み手を酔わせるんですね、この作家は。さすが、詩人です。一番初めの「崖のにおい」これでまずガツンとやられました。そして「くらげの庭」これもよかった。で、極めつけは表題作の「紅水晶」。
あ、その前に収められてた「こぼれ落ちる猿の声」これもよかったなぁ
前後の話となんの脈絡もない言葉が、たまに挟まれる。曰く「虚しさが昂じて、ある種の昂揚感に転じる」とか。
読んでいて、何度もどきりとさせられました。こういう小説、好きです。
こういう本に出会う時が本が好きでよかったと思う瞬間です。
本の帯には「現代最高の若手詩人・初の小説集」とある。
五つの短編(中篇?)から成る小説集。まず読み始めて思ったのは、川上弘美の「真鶴」に似たテイストだなと。しかし、読み進めていくうちに、それとはまた違った味わいもあってなかなかおもしろかったです。
物語で感動させるのではなく、「ことば」で読み手を酔わせるんですね、この作家は。さすが、詩人です。一番初めの「崖のにおい」これでまずガツンとやられました。そして「くらげの庭」これもよかった。で、極めつけは表題作の「紅水晶」。
あ、その前に収められてた「こぼれ落ちる猿の声」これもよかったなぁ
前後の話となんの脈絡もない言葉が、たまに挟まれる。曰く「虚しさが昂じて、ある種の昂揚感に転じる」とか。
読んでいて、何度もどきりとさせられました。こういう小説、好きです。
こういう本に出会う時が本が好きでよかったと思う瞬間です。