安部公房「他人の顔」読了
現代文学ばっかりにうつつを抜かしていてはいけないと、たまにはこんなのもねと思って読んでみたんですが、やっぱり安部公房はすごいです。同作家に限らず、たとえば大江健三郎、富岡多恵子、中上健次なんかもそうなんですが、文章の重みが全然違うんですね。やっぱりたまにはこういうのも読んでリハビリしないと、と思った次第です。
化学者である主人公が液体酸素の爆発で、顔にケロイド状の大火傷を負い、自己の開放を目指して仮面を作る。
物語は、男がその妻に宛てた手記という形で延々続いていくわけですが、後半からは思いもよらない展開で非常に面白く読めました。
仮面をかぶって赤の他人になりすました男が妻をナンパしてしまうんですね。そして、こともあろうに妻は男とできてしまうんです。男は妻への復讐という意味もここに込めていたんですが、あとで妻は、誘ってきた男は自分の夫であると先刻承知だったという、どんでん返し。すごい展開です。
次は久しぶりに大江健三郎でも読もうかな。
現代文学ばっかりにうつつを抜かしていてはいけないと、たまにはこんなのもねと思って読んでみたんですが、やっぱり安部公房はすごいです。同作家に限らず、たとえば大江健三郎、富岡多恵子、中上健次なんかもそうなんですが、文章の重みが全然違うんですね。やっぱりたまにはこういうのも読んでリハビリしないと、と思った次第です。
化学者である主人公が液体酸素の爆発で、顔にケロイド状の大火傷を負い、自己の開放を目指して仮面を作る。
物語は、男がその妻に宛てた手記という形で延々続いていくわけですが、後半からは思いもよらない展開で非常に面白く読めました。
仮面をかぶって赤の他人になりすました男が妻をナンパしてしまうんですね。そして、こともあろうに妻は男とできてしまうんです。男は妻への復讐という意味もここに込めていたんですが、あとで妻は、誘ってきた男は自分の夫であると先刻承知だったという、どんでん返し。すごい展開です。
次は久しぶりに大江健三郎でも読もうかな。