ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

新人、鎖骨下静脈穿刺。

2007-02-06 21:44:35 | Weblog
 研修医は当直明けだったけど「大丈夫?」って聞くと「大丈夫です。」と答える。
 まあ、「ちょっと、疲れが・・・」なんて、言える訳ないよ。
 鎖骨下静脈穿刺なんて、良くありそうでなさそう。丁度、タイミングが合わないとチャンスを失する。
 「イメージしてきた?」
 「昨日、当直だったので、本読めませんでした。」
 「見学した?」「ちょっとだけ。」
 おぼつかない部分もあるけど、やらせることにした。
 始める前に、一通り解説。患者さんは結構ボーッとしてるので、その前で話す。
 クリアな患者さんの前ではやらない。
 物品確認、位置決め、イメージを固めて開始とする。
 いつもはやらないのだけど、皮膚の刺入点あたりにマジックで印をつけた。
 麻酔して、陰圧をかけながら(注射器を引きながら)針を進める。
 これを繰り返し、刺さらなければ刺入角を少しずつつけていく。
 患者さんの体型からみて、刺入角はかなりいくと予想してたけど、皮膚に対して70度位になって、しかも深い。漸く静脈血が逆流す。
 深めだけど、血の色は“OK”なので、太めの針に替えて刺し、カテーテルを入れる。しかし、突っかかる。調整しても突っかかる。
 仕方ないので、ちょっと交代して押し込んでしまった。
 血液逆流は“OKで”、慣れてないので押し込みが弱かったようだ。
 まあ、少し手助けしたけど、比較的順調で70点。
刺入角がきつく、刺すのも深く心配だったが、私が言うともっと心配させそうでじっと見守る。
 後で聞くと、私が何も言わないから大丈夫と思っていたそうな。
 経験が少ないので、どんな場合が心配なのかも未経験。その知らないという強さだけ。
 御家族の方には「研修医がやります。」とは言ってない。この辺りは、正直がいいのだけど、はっきり言うと拒絶される方もままいるし、触れずにバックアップして実行。
 入って良かった。経験が少ない頃に、ミスをすると自信をなくす。

 今夕の当院での勉強講演会は出席者が30名余りと少な目、みんな忙しいもんね。
 合間に、何故ノロウィルスにアルコールが効かないかを3分程話した。

※ この3分の為に、学生時代のノートまでさかのぼった。
コメント
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