ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

この酷暑の中走るには、

2020-08-30 09:58:07 | ランニング

 まだまだジムに行く気にはならない。お熱測られて、マスク着けてランニングなんて!絶対、お断りだぜ。

 なんも建物の中、マシーンに煽られて走るより、外走りゃいいんじゃないか。マスクなんて不要だし、周囲に気兼ねなんて必要ない。ここら、すれ違う人いない田舎だからな。

 が、問題は、この暑さだ。農作業なら、なんとか我慢もしきれるけど、走るとなると、うーん、これは極めて無謀!途中棄権、どころか、途中危険!を考えないわけにいかない。なんせ、日差しの強さは、夏真っ盛りの海水浴場、バーベキューのカンカン熾った炭火並みだからな。この火炎放射の熱光線の中に飛び出せるもんかい。かと言って、走らないわけにもいかない。

 朝の涼しいうちに走る、その選択肢は、家族の朝食担当の俺にはない。と、なれば、夕方、なんだが、なんのなんの、5時過ぎたって、西日は執拗に熱波攻撃を仕掛けてくる。この直射さえ防げれば。

 そうだっ!山道走りゃいいんだよ。夕刻の傾いた日差しなら、木々に遮られて届かない。樹林は自然のクーラーだ。よしっ、ブドウ松茸ラインのつづら折りを走るぞ。

 家を出て500メートル、すぐに登り坂に入る。車道は完備されているのだが、取り立てて超える用途のない半端な峠道だ。車の通行は1時間に数台程度。今年は熊の出没情報まだ出ていないが、ここらは間違いなく彼らのテリトリーだ。おっかないから、掛け声上げながら登る。息を吐くとき、ハッとかヤッとかソレっとか声帯を振るわせるのだ。頂上まで3.7キロ、高低差200メートル強のきつい登りだ。まっ、この暑さの中だ、途中で引き返して5キロも走りゃいいさ。

 日差しを避けるって目的は、目論見通り。だが、風の方は、木々に遮られてさっぱり渡って来ない。これは誤算。でもまあ、あの強烈熱波の中を走ることに比べれば、極楽坂の段違いだぜ。熊が怖いから、道路の真ん中を走る。樹林から突如出現してもちょっと距離あるように、って、まっ、気休めだけど。

 おおっ、上から疾走音、バイクだ。慌てて道端にコースを取って除ける。うひょー、すげぇスピードだぜ。車体を思いっきり斜めにしてカーブを曲がって行く。レーシングコースじゃねえぞ。そう、この道、日常の役には立たないが、ライダーたちにゃ恰好のレーシング場になってんだ。うへっ、あの速度でスリップとかされたら、こっとも巻き添えだ。こりゃ道端ぎりぎりを警戒しつつ走るしかない。

 バイク以外にも、チャリダーたちにもこの道は人気なんだ。そう、坂バカのメッカってやつだ。土日にゃかなりの数の登攀者がいる。が、今日はオートバイだけ。ほらほら、今度は下から来た。と思ったら、なんとさっき走り下って行ったバイクだった。そうか、この道を上り下りしてサーキットレース楽しんでるんだ。そんなレーサーが数台、危ねぇしうるせえなぁ、とは思うが、彼らの爆音、熊除けにはもってこいだ。まっ、せいぜい気を付けてもらいながら楽しんでくれ。

 ゆっくりゆっくり一歩一歩足を運んで2.5キロ地点、引返すか?っと思ったのは一瞬。あと1キロ登れば峠の頂上だ、行っちまえ。上り切ってしまえば帰りは下るばっかり、一気に走り戻れる。曲がりくねった道を、あとカーブ一つ、も一つ、と言い聞かせながら登り切った。

 さっ、下りは一気じゃい。って、言っても以前ほどスピードは上がらなくなった。せいぜいが5分30秒/キロでいっぱいいっぱいだ。が、登りの8分台に比べりゃ、駆け下るって感じだ。このスピード感、悪くない。一気に駆け下りて、最後の500メートルは平地、これが辛いが、我慢、我慢でゴールした。

 2日後、またもやこの山道コース、今度は2.5キロ折り返しで十分!って走り始めたが、やっぱり上まで行ってしまった。この暑さ、一段落するまでは、この繰り返しになるんだぜ、きっと。

 

 

コメント
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