ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

小道具作りの達人

2015-03-06 11:29:42 | 演劇
 お芝居は役者だ!そりゃそうなんだけど、装置や衣装、小道具なんかが手抜きだったり、センス不足だったりすると、見る方もたちまち萎えるよね。アマチュアの舞台なんかではよくある話で、幕が上がった途端、装置があまりにちゃちで、あっ、この程度のお芝居ね、って居眠りトリガーが外れてしまったなんて経験あるある。

 下手は下手なりに工夫したり、丁寧な仕事で仕上げた装置だと、見る側の気持ちも一気に好意的になってくるってもんだ。だから、もの作りはぜったい馬鹿にしちゃいけない。センスを磨き、技量を高め、手を抜かず、できれば、おおっ!と観客を脅かせるくらすのものを作っていきたいね。

 となると才能だよ、才能。ゼロからの積み上げってことも大事だけど、すぐれたノウハウを持ち、なおかつ、きらっと輝くセンスを持ったスタッフがどうしたって欲しくなる。で、菜の花座だ。この数年、着実に能力豊かな人材と巡り会いつつあるんだ、幸せぇぇ!

 最初の登場は、FUKIさんだ。まずは作品。



 『マダム・アンコの伝説』のお菓子屋さんの店頭を飾ったケーキたちだ。一つ一つ大写しで見てもらえなくて、残念!もう本物そっくり!あまりの上出来に、舞台に出す以外に、会場ロビーにも展示したくらい。ぜひ譲って欲しいってお客さんだって現れたんだから。

 彼女の物作りで特徴的なのは、素材選びがユニークな点だ。毛糸や布を上手に使ったり100均の飾りものを巧みにとけ込ませたり、あっ、こんなもの使うんだという驚きをいつもいつも与えてくれる。



 このショートケーキ、胴体部分は発砲スチロールではなく、柔らかいダンプレートで作ってあるので動きやすくできている。こういう気遣いもとても嬉しい。しかし、一番は絵心の確かさと斬新さだろう。



 大きな蟹が登場する、なんて無茶なト書きにも、見事応えてくれた。この色遣い、このデザインの秀逸さ、初めて見た時は全員で驚嘆の叫びを上げていた。さらに、着ぐるみにも果敢に挑戦してくれて、こんな愛らしいお猿さんを仕上げてくれた。



 そして、菜の花座にとって、なによりのなによりは、いつでも喜んで注文に応じてくれるってことだ。4月に行われる3期生卒業公演で使う閻魔大王の衣装、持ち物等もすべて引き受けてくれていて、すでに楽しくなるような試作品の画像も届いている。いやぁ、助かる、助かる。

 図に乗って、シニア団の『とりかえばや もっか 13』で使う諸々もお願いしてしまおう、なんて不埒な考えも生まれつつある。小道具に関する限り、菜の花座ますますレベル上がっていくね。よしよし。でも、その分、他のメンバーのものつくり力量が低下してくるわけで、これどうしたもんか?って、まっ、贅沢な悩みじゃあるんだけどね。

 
コメント
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