泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

香港から 14年ぶりの再会

2011-01-16 11:05:21 | 丹下一の泡盛日記
金曜日の夜。何人かで集りベジ・インド料理を堪能した後、チムシャアチュイの文化センター大ホールで、マーサ・カニングハムのダンス作品を観る。
音楽は小杉武久と、なんとジョンポール・ジョーンズだ。

クラシック作品を勉強した気分。疲れたから帰るというAと別れてSとVとトークショー。
終了した時、客席の反対側にYouTubeで作品とインタビューをみて、学生にも勧め、自分でも興味を強くもっている演出家が立っていた。
「彼、鄧樹榮じゃない?」
Vが、そうよ。話しかければ? と。
自分は滅多にそんなことはしないのだが、足が勝手に動いて行く。Vに背中をおされるように話しかけていた。
「僕もpoor theatre人なんです」と。嬉しそうな顔になり、しばし立ち話。

土曜日、朝10時からもうお馴染みのJCACCでミッシェルの障がいをもつ子ども達とその親のためのプレイバックワークショップに参加。
一緒にウォームアップ、そして動く彫刻まで。

その後、佐敦で行列ができる老舗のオムレツトースト。
これはシンプルだけどかなり美味い。となりのこれも老舗でつけ麺。香港に昔からあるんじゃん、つけ麺。

そしてバスに乗ってタイポへ。
タイポの街を歩いた後、さらにものすごい田舎へ。香港にもこんなところがあるなんて。
家が4軒しかない村の廃屋をリフォームした家で、食事を用意してもらい14年ぶりに友人のホー・インフンと会った。
会うなりお互い「おお!」と握手して肩たたきあい、そのままがっちりハグをした。
しかし最初のことばが「丹下さん、年とったねえ!」はねえだろよ!
お互いひょろりとした青年だったものね。
彼は、野に下った、という言葉が相応しい生き方をしていた。
積もる話が山のように、お互いから溢れてくる。

ホーはプレイバックシアターもちゃんと知っていた。
社会情勢や国際政治、経済への認識もほぼ一致。
場をセットしてくれたAや振付のHは、静かに見守っている。
というかここまで突っ込んだ話が続いていくとは思って無かったんだろうな。

食事も素晴らしく自家製のもち米酒も♬
最後は中国茶のワークショップまで展開されて。
名残りはつきぬが潮時ってものもある。
今度は日本で会おう、と約束して彼は隣村に続く闇の中に消えていった。
片付けで残ったAから「忘れられない夜。2人は本当に深く繋がった友人だったのね」とメールが来た。

本当に濃い5日間だった。心はかなり一杯で、何故か涙が出そうになったりして。
そしてこれからミッシェルとランチミーティング。予算降りるといいなあ。。。
まだ今日はこれから。まだ何かが起こりそうだ。
コメント
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