たかはしけいのにっき

理系研究者の日記。

相手を正しく見下すということ

2016-05-07 03:02:21 | Weblog
 俺は何か文章を書くときでも、公で質問・意見を言うときでも、誰かから相談を受けるときでも、『俺様の言葉を訊きたいか?まったく、しょーがねーな。めんどくせーけど教えてやるよ。正解を』という感情を常に持つようにしている。どんなに丁寧に発言するときも、このロジックをきちんとフィードバックさせている。

 これはこのページを始めた当初でもこのページ内で言っているが、自分が直観的に正しいと思って、ある程度の論理を構築した、自分が世界で一番正しいと思っている意見じゃないなら、いっさい発言するな!、と俺は思っている。毒にも薬にもならない意見を言っても意味がない。そんなん時間のムダ。
 多数決によってすべてが決まるなら、そもそも話し合う必要がない。話し合っているのだとしたら、率先して皆に否定されるような意見を言わなくては意味がないのだ。叩かれるのを怖がってるヤツが発言する権利はない。そして、おそらく皆に肯定されるであろう意見を言う必要もない。そんな無意味な安心を皆が皆している腑抜けなチームは、確実に別のチームに追い抜かれる。

 もっと言ってしまえば、最終的に、正しいか正しくないかは関係ない。
 直観によって、とにかく素早く決断する。その後、圧倒的な視野の広さから、論理を組めばよい。

 このページを普段から読んでくれるような、世界的にも非常に賢い読者諸君が、たとえば、AかBかどちらが良いか?、を誰かに相談したとして、AにもBにもメリットがありますねぇ、デメリットもありますねぇ、なんてくだらない意見が訊きたいだろうか!?賢い人間から相談を受けるときの最低ラインというのは、圧倒的大多数が選ぶことと真逆であったとしても、決断を瞬時に行い、そこに対するロジックを、こちらが代わりに組んでやるということだ。
 というか、賢い人間の相談の本来の目的というのは、決まり切っている。マジョリティの意見の否定が欲しいという一点。これに尽きる。非常に賢いのに誰かに相談する所以はここにある。

 女の子に、AとBのうち貴方はどちらがいいと思う?、と訊かれた場合とまったく同様。女性は本当は正解が自分の中で決まっているからそれを見抜いてそちらを選んで共感を得る、などというような低俗な恋愛マニュアルの一ページ目に書いてあるようなことは眉唾もんだ。
 そうではなく、とにもかくにも素早く決断してしまうことが重要。あってるか間違ってるかは関係ない。とにかく早さが大切だろ?女性はこういうところで、男の決断力を本能的に試している。こういうときに、AにもBにもいいところがある、君の好きなほうでいいんじゃないか?、などと言ってしまう男がモテないのと同様に、あらゆる議論のシーンでも、逆境に強くなくてはいけない。そして、論理を構築できなくてはいけないのだ。

 相談や、自分の意見を提案するということは、そこに対して全責任を持つということだ。最初から責任逃れを前提としているアドバイスなんて、誰が訊く?カッコ悪い。叩かれないようにと、とにかくディフェンスしまくった意見を言うだけなら、時間のムダだし、うざってーから黙ってろ。
 AかBか、とにかく選んでしまえ。そして、それを決断して周囲を巻き込んで大失敗した時に、いかに自分だけが責任をとれるかが問題なのだ。これが、(たとえば)リーダーや研究者として最低限必要な覚悟だと俺は思う。

 こう言うと、自分の言葉で行動し失敗してしまった他人があとで「○○って言ったじゃないですかーーー!?」とやってこないだろうか?と思うかもしれない。もちろん、そんなことは、俺はよくある。
 そうしたら、非常に簡単だ。『そんなん当たり前だろ。そうなるって、俺は思ってたよ』と言えばイイ(笑)。そして、『そこで失敗するのは、そら当然だよ。そのさらに先を俺は読んでいるんだから。この失敗はチャンスだ。だから、次はこうしてみろって。したら、こうなるから』と自信満々に言えばイイ。以下繰り返す。

 どんなときでも、どんな絶望的な状況でも、『その程度の失敗、その程度の修羅場、大したことないって』と笑い飛ばせるだけの余裕があるヤツしか、人前で文章を書いたり、自分の意見を録音してYouTubeにアップしたり、公でマイクをとって意見を言ったり、誰かの相談に乗ったりすることはできない。

 任意の人生において、失敗は原理的にありえない。だから、結局、どの選択をとっても、同じなのだ。
 だとしたら、俺の直観でトライしてみろよ。こういう論理もあるし。

 と思えないのであれば、指をくわえて、蚊帳の外で、俺の意見でも訊いてるんだな。
 そしたら、俺が、その腐ったお前の現状を、少しはマシにしてやるよ。

 ここまでのロジックが「相手を正しく見下す」ということだと俺は思っている。
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