桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

辛抱治郎の冒険

2013-06-28 | Weblog

コメンテーターと言うか、司会者と言うか、読売テレビの番組をしていたが、俺は嫌いだった。公正を装っているが、所詮は権力の代弁者、あたかも客観的なことを言ってるようで強き人々の代弁をしているのだから最悪だと思っていた。

この人、弱者に冷たい政治家の語る「自己責任」を、同じように語るのも好きだった。

高遠さんが外国で事件に巻き込まれたときも、声高に自己責任を語り、高遠さんに責任があるかのように語っていたけど、天に唾すると自らに降りかかるものだねえ。

太平洋横断のヨット冒険に出かけたらば、不運にもクジラに衝突してしまい、ヨットは浸水、海上自衛隊によって救助された。救助されたことは良かったが、これ、自己責任だよねえ。

何でも日本テレビ番組、夏の名物「24時間テレビ」の中で、この太平洋横断冒険は、タレントのマラソンと並んで目玉にするためだったと聞く。

ますます自己責任。で、救助費用の自己責任と言われているようだが、あの時外国の紛争で苦しむ人のために活動して事件に巻き込まれた高遠さんに「自己責任、費用を自分で支払え!」と、テレビで語っていた辛抱さん、苦しい立場だねえ。

言論人の責任、どう考えているか知らないが、まあ権力の味方なんて、こんなもの。自分のときは知らぬ顔の半兵衛。また元気になって、他人の苦しみには自己責任!と語ったりして。