桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

タンポポの会

2013-06-16 | Weblog



昨日は関西地区で冤罪を闘う人たちの集まりであるタンポポの会だった。
今年から、関西地区だけに拘らない集まりにしたいと言うことで、北陵クリニック事件や袴田事件なども参加した。
午前10時ころから降りだした雨が、時折強くなって1日中降り続いた、生憎の天候だったが、300名近い参加者で大成功だった。1部は、俺が司会で北陵クリニック事件の守大助さんのお母さん、袴田事件の袴田厳さんのお姉さん、福井女子中学生殺し事件の前川彰司さんの3人に話を聞くコーナーと野田淳子さんの歌で、2部は、名張事件の予告編上映から俺の獄中詩の朗読を中心に、各事件当事者の訴えなどだった。
真実の言葉が持っている力と、善意の心が持っている温かさとが会場に満ち溢れて、何時もながらタンポポの会は涙と感動の集まりだった。残念ながら理不尽な判決を受けて悲しみの涙を流す人もあるし、闘いを断念する人の苦悩の涙もあったが、あの会場を包み、溢れた真実を求める人間の思いは、きっと再び立ち上がる力になるだろうとも思えた。
タンポポの会に参加して、俺が成すべきことを再確認した1日だった。