職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

ザーザーと降る雨

2008年11月10日 | ヤスさん日記
ぽっかりと
空に穴の開いた様な
そんな土砂降りの新潟。
ぽっかりと開いた穴
それを埋める為の
装置がどこにあるのか
ザーザーと降る雨は
そんな想いを
押し広げてゆくようです。

YES,we can.
私達の想いは
それがどんなものであれ
形になってゆくのかもしれません。
「警察も泥棒も同じ方向に走っている」
でも決定的に違うものが
そこには現れているのだなと。

ザーザーと降る雨は
屋根を叩き
耳の奥まで響きます。

私の想い
それを無くさないように
今を大切に
時には走り
時には歩き
今の時代の流れの速さに
足をとられそうになる時も
まだまだ
あきらめきれません。

ザーザーと降る雨は
このままいつまでも
降り続きそうです。

柏崎での原発再稼働
その行く末は
どこに向かってゆくのでしょうか。
どちらがどちら
というわけではなく
その地の100年先200年先の
未来像を
しっかり見据えたいものだなと。

ザーザーと降る雨は
薪ストーブのあたたかさで
なんとか凌ぎきれそうです。

長い旅路が始まるようです
空の上の景色はどんななのだろうなと。
「私は大地に根を張る一本の木です。
 いつもそこに在り
 ただそれだけのコトなのです。」
大好きな新潟の地で
在ることが
とても大切だなと思う今日この頃。

ながさん
東京もザーザー降り
なのかもしれませんね。
あたたかくお過ごし下さいね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

頼まれ仕事

2008年11月09日 | ヤスさん日記
痛飲の朝
甘露の水と共に
一眠り
二度寝の効用は
休日をゆったりとしたものに
変えてくれるようです。

頼まれ仕事。
師匠とはやはり偉大なもので
私の仕事なら
もしかしたら
そこまでの飛翔は
無かったのかもしれない
作業も
師匠の為なら

もう一歩踏み出すことができます。

ゆるゆると
釜の沸き立つ音を聞きながら
新潟の曇り空を
眺め
あたたかいcoffeeと
四角く切り取られた窓から
続く場所を想い
静かに時間は流れてゆきます。

いつまでも残る
金属の作品を
どこまでもどこまでも
きっちりと
仕上げてゆく師匠の
お手伝い。
やはり
師匠とは
いつまでもありがたいものです。

美しくし上がったそれを
明日はきっと
喜んでくれるのだろうな
と思い
そして今日も美味しいお酒をあおります。
ナガさん今度の新潟旅行は
鍋でもつつきますかね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

平らに見る

2008年11月08日 | ヤスさん日記
帰ってきた新潟は
冬に向かって足早に
時を過ごしていたようです。
寒風をとりこみ
部屋を清め
洗濯をし
散歩をし
糧を頂き
うとうとと。
疲れというものが
睡眠を欲する
ということを
とても感じさせてくれる
今日この頃です。

想いだけで突っ走り気味の私も
沢山の素晴らしい仲間に囲まれて
前だけではなく
周りにも目を向けることを
教えてもらえます。

その目標をどこに置くのか
その為には
どんな手段をとった方が良いのか
そのベクトルの方向を
程よい所に
合わせることが
とても大切だなと。

今の世の中を動かしているものを
想いの分だけ
傾けられれば。
どんなものが
自分に入ってきて
それを
どこにどのように注ぎ込むか
それが重要だなと。

目的と手段
普段から考えている
と思っていたことを
今一度振り返らせてもらえた
時間が
ありがたいな
と思う職人なのでした。

ながさん
あと2ヶ月。
まだまだ沢山の波を
楽しめそうな日々
ですね。
御体にはご自愛を。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エベレストへの道

2008年11月07日 | ヤスさん日記
こころが動くとき
こころが熱くなるとき
身体を川で清め
精神を川で清め
一歩はそんなところから
動き始めます。

人間一人が
命をかけて動き出したとき
そのコトバを目の当たりにしたとき
私という身体も
私の中に宿っているこころも
素早い反応を見せてくれるものです。

栗城史多
無酸素単独登頂
あとひとつ
エベレストを登りきれば
世界初の快挙です。

エベレストへの道
その道程を
多くの人と共有できるよう
彼は次の登頂には
リアルタイムなネットワークを
組もうとしています。

一日一日
一歩一歩
を映像で世界に伝える。
命がけの一歩
それがどんなに
重いものか
また熱いものなのかを
是非実現したいなと。

その為には
多額の費用がかかりますが
命がけの一歩を
なにで計れましょう。

ナガさん
またゆっくりとお話を
栗城さんの最初の登山を始めた理由が
また素敵です。
「彼女に振られたから
 彼女に凄いと言わせたいから」
それで世界へ
なんて素敵すぎますね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大きな勘違い

2008年11月06日 | ヤスさん日記
大きな勘違いをしているコトは
多々あるもので
cafeのドアを開いて一歩踏み出す瞬間
そんなときにも。

今の伝統産業で
一貫生産ではないところは
衰退している
と言う話が
まことしやかに流れていて
鎚起銅器は
その点、鎚起銅器業界は
始めから終わりまで
一人の職人ができていいね。
などと
いわれることもありますし
私もそうなのかな
と思っていましたが。

実は
それは大きな勘違いで
確かに一人の職人が
最初から最後までの作業を
一貫してできれば
それは素晴らしい。
しかし、
ひとつの作業を追求する人達が
最終形をしっかりと想い
それにむかって
それぞれが
それぞれの技術を注入する
ということができれば
それはもっと素晴らしいモノ
ができるのかもしれません。

手が手であるように
足が足であるように
頭が頭であるように
意思伝達の
術があれば
ひとつの技術の追求に対する
時間の掛け方も
違ってくるもので。

大きな勘違い
しかし
それが善し悪しではなく
何を目指すかなのでしょう。
正倉院に眠るモノ達が
ナニを想いつくられたのか
今の作家や職人達が
ナニを想いつくっているのか
その違いが大きいのではないかな
と思う職人なのでした。

「警官も泥棒も同じ方向に走っている
 でもその大きな違いはなにか?」

想いも信頼関係も
人間の中で醸成される
もの
職人としても
地域の中でも
地球の上でも
大切なことには
共通点があるようです。

私が新潟の地で
根ざしていることが
きっと
大きな木のように
なるように
と思う今日この頃です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一人旅

2008年11月05日 | ヤスさん日記
坂道の向こうに登る
朝陽に向かい
大切なことに向かい
一歩進み始める
晴れ晴れとした朝です。

一人の電車旅
目的を果たした後の充足感と
一息ついた後の漠々とした
曰く言い難い気持ちが
混沌と。
車窓を流れる沢山の景色
眺めるとはなしに眺め
眠るでもなくうとうととし
食べるでもなく飲み
ただ漠々と
これらの時間の流れを
遠くから眺めているように。

子供の頃
運動会が終わり報告できる
家族の居ることの
ありがたさが
今になり
こころに深く沁み入り。
祭りの後の
暖かい布団が
家に待っていてくれる
そのスペースが
どれほど
安心を与えてくれるのか。

そう
それは大人になっても
こころの置き所が
どこかに在る
その場所が
はっきりと
そこに在るという
安心感が
不可欠なのだな
と思う今日この頃です。

そして
親の偉大さや
重要さ
感謝の気持ちや
孝行を
現せればな
と思う職人なのでした。

電車の中傾けられるビールと
微睡みの中の夢。
運動会の後
走って帰る後ろ姿が
とても力強く
なにかとても遠くて大きな
存在に感じられる昼下がり
なのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

続々・地域通貨

2008年11月04日 | ヤスさん日記
コミュニティの中で
回るもの
その絶大なる信頼があれば
それすらも必要ないのだろうな
と思う今日この頃。
ナガさん
東京はいかがお過ごしでしょうか?

ミヒャエルエンデを始め
様々な人が
深く深く想いを馳せ
根本から問い直していた
「お金」のこと。
今だからこそ
もう一度
掘り起こすことで
大きな変化の兆しを
その中から
見つけられるのかもしれません。

地球の上で起こっている不均衡
が少しずつでも
均されるとき。

もし
一日の中で
私が満ち足りる
という時間が持てるとしたら。
もし
私の持っているものを
ほんとうにできるだけでも
分ち合うことができたなら。
もし
大きな大地を自然を
共有していると
感じることができたとしたら。

本来なら
信頼関係の中で
安定的なものも
キャパシティを広げると
また
色々な思惑の中で
均衡を崩すもの。
しかし
そこに絶大なる信頼を
刷り込む方法が
あるとしたら。
大きな力は
それを使うのでしょう。

地域通貨
というよりも
コミュニティ通貨がもつ
狭いからこそ持つチカラ。
そして
それが流通し始める上で
もうそれは
いつか必要なくなる
時を目指すのでしょう。

夢想なのかもしれません。
しかし
いつか
全てのコトが
そんなものを
介さずとも。
それぞれが
思い遣り
優しさの中で
できるだけのコトを
できるだけ差し出し合えれば
いいなと。

人間五十年
下天の内をくらぶれば
夢幻の如くなり
一度生を得て
滅せぬもののあるべきか

本来の姿とは
どんなものなのでしょうね。
新潟の新米の美味しさ
秋刀魚の塩焼きの美味しさ
味噌汁の美味しさを
感じながら
ふと、思う職人なのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新しいデータ

2008年11月03日 | ヤスさん日記
日々の中で
データにできないもの
も沢山ありますが
データとして
しっかり留めてくれる
人の存在はとても大きなものです。

故に
今はデータにでていないものも
感じられる
ということが
大切だなと。

部屋をあたためる為の
石油
部屋をあたためる為の
炭や木材
その体感の違い
はデータでも
はじき出すことはできず
でも
その柔らかさや持続性
空気の粒やぬくもりが
確かにそこに在るものです。

そこに在る
測る術は
まだ無いにしても
確かにそこに在るものが
私のこころにしっかりと
息づいてくれるものです。

いついつの日か
それがデータで現せるように
なるか
ならないか
それは未来への想いとして
いまそこに在るものが
教えてくれるものも
大切にしたいな
と思う今日この頃です。

今日という日が
刻まれる
ということ。
いつ終わるかもしれない今日を
しっかり生きたいな
と思う職人なのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気持ちいい朝

2008年11月02日 | ヤスさん日記
あたたかさに起こしてもらえる朝
それは
いつまでも布団の包まっていたい様な
すぐに起き出して今日を始めたい様な
そんな始まりです。
キラキラと差し込む新潟の朝日は
いつにも増して
爽やかな日曜日です。

伊勢参り
一生に一度のことと
昔の人達は命がけで
旅を続け
辿り着いていたのでしょう。
そこでみた
その壮大な景色が
こころに刻むものは
どんな色だったのでしょうか。

その社が持っている空気
弥彦神社には弥彦神社の
伊勢神宮には伊勢神宮の
それが
あるのでしょう。

今となっては
一日で行って帰って来れる距離も
その心意気だけは
忘れたくないな
と思う今日この頃です。

時間を越えて
そこに
佇むお伊勢様
建て替え建て替え
されていくうちに
新しくなるということが
積み重なり
深みを増しているのかもしれません。


正式参拝と
普段では体感できない
その空気を
しっかり味わってきたいな
と思う職人なのでした。

ナガさん
こころ静かに臨む
連休は
きっと
素晴らしいものになりますよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一滴

2008年11月01日 | ヤスさん日記
いつの間にか
季節の色は進んでいるもので
越後平野にそびえる弥彦山
いつもはシルエットだけを
感じていましたが
今日はふと見上げてみると
オレンジや黄色や様々に
色をつけていて。
足下ばかりをみていた
考えにばかり捕われていた
今日この頃を
見直した大切な時間です。

軒先からしたたる一滴一滴の雨水
いつの間にか
堅い石にも穴を開ける程
その小さな力は
継続こそのチカラのようです。

そう
継続こそチカラ也
毎日のコトが
表れるのは
その作品の中に。
毎日のコトが
現れるのは
その時の表情に。
毎日のコトが
顕われるのは
毎日のコトが毎日であるから。

そんな今日の吉報に
ココロ安らぐ職人なのでした。
秋の深まりは
夜の長さも
また
一層です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする