職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

うっすらと白

2008年11月19日 | ヤスさん日記
霰が屋根を打つ音と
ゴウゴウと風の音と
夜を越えるその力強さは
一枚のガラスの内も
揺らす程です。
暖かな布団の中で
じっと
朝を待つ。
待つ程に
時間は長く感じられる
のかもしれません。

薪のはぜる音
一冊の本の中に秘められた言葉
紅茶の新しい香り
新しい詩
来年の田んぼの計画

そんな中
目の前にある瑣事は
素晴らしく輝き
明日への希望をもたらしてくれます。
ゆっくりと静かに
丁寧に丁寧に
霰と風の音を聞きながら
そんなもたちを
磨いて磨いて
いっそうの輝きをみせてくれるように。

そして
これからの季節は鍋ですね。
キムチ鍋
牡蠣鍋
鱈鍋
豆乳鍋
水炊
と日本酒。
あたたかな部屋の中で
あたたかな塊を
感じられる幸せが
今年ももうそこまで
やってきています。

待つ程に美味しくなる料理のように
朝を待つ時間も
白々と明けてゆく空が
気持ちがよいな
と思う職人なのでした。
コメント
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