職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

満月+1日。

2008年02月22日 | ヤスさん日記
新潟の夜は
月が満ち満ちて
白銀に輝き
星々達と優しく照らしてくれます。
新月に向かい欠けてゆく月
欠けた分だけ
どこかで
満ちてゆくチカラがあるのでしょうね。

自然の運行は
全てが調和の中で
ナニカが過ぎれば
ナニカが欠けてゆくような。
人が作ったものも
できたら後は時を経て衰えてゆく
ただ、その衰えの中にも
強さや美しさがあるはずです。

人間が作ったもの
その中にも例外があるようで
銀行券だけは衰えない
そんなことをこの頃は考えますa。
衰えない
ましては利子を増えてゆく程。
どこでどれほど印刷されているかは
知りませんが
不老不死程
人間の欲望を掻き立てるものはないのかも
しれませんね。

衰えのない中には
美しさも見えてこず
いや、衰えといっては
見失うかもしれません。
おばあちゃんの手から紡ぎ出される
深い味わい
おじいちゃんの皺から溢れる歴史に。

それ達が育むもの駆逐するもの
そのバランスの中に
埋もれないように
しっかり立っていられればいいなと。
いつかステキな皺や
背中から滲み出るもの
そんなものが溢れるように
今を生きたいなと思う職人なのでした。

全てはもう既に手の中に在る
春はきっとすぐ其処です。
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