スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

表彰選手&理性の対象

2020-01-27 19:09:24 | 競輪
 昨年の競輪の表彰選手は21日に発表されました。
                                        
 最優秀選手賞は福島の佐藤慎太郎選手。昨年はKEIRINグランプリを優勝しましたが,ほかにFⅠを1つ勝っただけ。グランプリだけを勝った選手がMVPを獲得するのは,GⅠの優勝選手がばらけているかどうかが大きく関係するのですが,昨年はこのケースでの獲得となりました。2006年の特別敢闘選手以来の受賞でMVPは初。
 優秀選手賞は3人。1人目は熊本の中川誠一郎選手。全日本選抜競輪高松宮記念杯でGⅠを2勝。久留米での熊本記念も制覇。GⅠ2勝ですからMVPの候補でもありました。2016年の特別敢闘選手以来の2度目の受賞。
 2人目は福井の脇本雄太選手。ウイナーズカップ日本選手権競輪に優勝。あまり多く走っていない中でさすがの成績を残しました。昨年に続き2年連続の優秀選手賞。
 3人目は広島の松浦悠士選手。競輪祭に優勝。取手記念富山記念も優勝しました。年間を通して出走し,最も安定した成績を残した選手といえるかもしれません。初受賞。
 特別敢闘選手賞は山口の清水裕友選手。グレードレースは防府記念を優勝したのみ。ただこの選手も年間を通して安定した成績を残しました。昨年に続き2年連続の特別敢闘選手賞。
 優秀新人選手賞は愛媛の松本貴治選手。ヤンググランプリを優勝。ヤンググランプリを優勝しましたので,対象選手の中で獲得賞金1位は当然。競走得点も2位でした。
 ガールズ,国際賞,は当ブログで扱っていないので割愛。特別功労賞も競輪とは無関係なので割愛します。

 すべての人間に共通する人間の本性natura humanaがどのような本性を意味し得るのかといえば,たとえば僕たちがほかの人間と交わることによって認識するcognoscereような,人間に共通の本性です。したがってこれは第二部定理三八とか第二部定理三九の仕方で僕たちに知られるような,共通概念notiones communesであることになります。こうした共通概念は第二部定理三七により,個物res singularisの本性essentiaを構成することはありません。人間の本性が個物の本性を構成しないというのは不自然に思われるかもしれませんが,実際にあの人間やこの人間という個別的な人間の本性を構成しているわけではないということは明白でしょう。他面からいえば,僕たちが一般に人間の本性といっているところのものは,実際には人間の本性というよりは,人間についてのある共通概念であるということができるのです。
 共通概念は,理性ratioによる認識cognitioの基礎となる概念です。したがって第二部定理八でいわれている個物の形相的本性essentia formalisというのは,僕たちが理性によって認識するような個物の本性であるといい換えることもできます。この定理Propositioでいわれている個物の形相的本性というのは,第二部定理八備考の比喩が正しいのであるとすれば,個別的なものの個別の本性を意味するというわけではないからです。
 一方,このように考えたからといって,そうした個物の形相的本性が,永遠aeterunusであるということが否定されるというわけではありません。むしろそれが僕たちの理性による認識の対象となるような本性であるのだとすれば,それが永遠であるということはむしろ補強されることになります。なぜなら第二部定理四四系二により,ものをある永遠の相aeternitatis specieの下に認識することが理性の本性natura Rationisに属しているからです。いい換えれば,ある事柄が理性による認識の対象となるのであれば,対象となっているそのものは永遠の相の下に認識されることが可能なものであるということになります。そして観念ideaと観念されたものideatumの秩序ordoは一致するのですから,あるものの観念が永遠の相の下に認識されるということは,観念されたそのものもまた永遠の相の下に,つまり神Deusのある属性attributumの中に,ないしはその属性の直接無限様態に含まれて,存在することになります。

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