スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

雲取賞&両立

2022-02-10 19:33:32 | 地方競馬
 第4回雲取賞。クロールキックはコースに入ってから放馬。騎手を乗せないまま長いこと走ってしまい,著しく疲労したため競走除外となり10頭。
 先手を奪ったのはシャルフジン。クライオジェニックがついていきました。2馬身差でマイブレイブとシルトプレ。3馬身差でライアン。3馬身差でナッジ。3馬身差でグレイテストワーク。8番手にマイジュネス。9番手にミスターブラスト。発馬で立ち上がり,1馬身ほどの不利があったバイザウェイが2馬身差の最後尾と,かなり縦長の隊列に。最初の800mは48秒8のミドルペース。
 3コーナーからクライオジェニックがシャルフジンに並び掛けていきました。そのままコーナーを回りましたが,並び掛けたクライオジェニックの方が一杯となり,シャルフジンが単独の先頭で直線へ。クライオジェニックの外からシルトプレ,さらに外からナッジが追い上げてきたものの,逃げたシャルフジンには追い付かず,鋭く逃げ切ったシャルフジンが優勝。一旦は2番手となったシルトプレを差したナッジが1馬身半差で2着。シルトプレがクビ差で3着。
 優勝したシャルフジンはここが北海道からの転入初戦での南関東重賞制覇。北海道時代はブリーダーズゴールドジュニアカップを勝っていました。2着のナッジも北海道からの転入馬で,北海道時代の成績ではナッジが上回っていました。ただ今日は天候や馬場の関係で,逃げたシャルフジンが有利になったということも考えられるので,力関係が逆転したとまではいえないかもしれません。とはいえ遜色のない力量は持っている筈で,クラシックの有力候補であることは間違いないと思います。母の父がクロフネで祖母の父がメジロマックイーン。5代母がクレアーブリッジで母のひとつ下の半弟がタイセイレジェンド。Scharfsinnはドイツ語で洞察力。
 騎乗した大井の御神本訓史騎手は昨日の金盃に続く南関東重賞50勝目。雲取賞は初勝利。管理する船橋の川島正一調教師は南関東重賞24勝目。雲取賞は初勝利。

 個別の真理veritasは唯一であるということと,第二種の認識cognitio secundi generisと第三種の認識cognitio tertii generisが対決していると感じることがあるということは両立するのです。それがなぜ両立するのかということを説明するために,青野が示しているのは好例です。というのも,このことが両立する理由というのは主にふたつあると僕は考えていますが,そのふたつが,青野の実例の中には含まれているからです。
 まず最初の理由は,唯一であるのが個別の真理であって,真理一般ではないということです。したがって,Xについての真理とYについての真理は異なります。なので,Xについての真理を追究した場合の結論と,Yについての真理を追究した場合との結論は異なります。このときに,もしも同じ真理を追究していると思い込んでいるなら,第二種の認識と第三種の認識が対決している,つまり異なった結論を出すということはあり得るのです。第二種の認識が追及しているのがXの真理で,第三種の認識が追及しているのがYの真理であるとしたら,それぞれが出す結論は異なります。ですがXの真理を追究することとYの真理を追究することが,一般的な真理を追究するという観点からその知性intellectusが判断するなら,第二種の認識と第三種の認識が対決していると感じられることになるでしょう。
                                        
 青野の例でいえば,第1図の局面で☗1七桂と跳ねる手は,将棋の本筋の手なのです。つまり将棋ではこの類の手がその局面での最善手になる,少なくともなりやすいという手です。これに対して☗6五桂と跳ねる手は,駒を得することを目指すための手です。ですから実は追及している事柄は異なるのです。第三種の認識は将棋の本筋,その局面での最善手についての結論を出しているのに対し,第二種の認識はその局面で駒を得することだけに焦点を当てた最善手の結論を出しているのです。しかしそれらを同時に認識している青野は,プロの棋士としてその将棋に勝つことを目指しています。よって第三種の認識も第二種の認識も,この将棋に勝つことを同様に追求して結論を出していると判断するのです。このために青野は第三種の認識と第二種の認識が,あるいは右脳と左脳が対決していると感じるのです。
コメント
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