スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典JBCクラシック&創造

2017-11-05 19:12:37 | 地方競馬
 大井競馬場で争われた一昨日の第17回JBCクラシック
 先手を奪ったのはオールブラッシュ。2番手にアウォーディー,サブノクロヒョウ,ミツバの3頭。5番手にグレンツェントとバルダッサーレの2頭。7番手にアポロケンタッキーとケイティブレイブの2頭。9番手にフェスティヴイェルとサウンドトゥルーの2頭。残りの3頭はここから大きく離されてぽつんぽつんと追走。前半の1000mは62秒1のミドルペース。
 後ろの方から早い段階で進出していったのはケイティブレイヴで,直線の入口ではオールブラッシュ,ミツバ,ケイティブレイブで雁行。アウォーディーは内を回りました。直線に入ってオールブラッシュは脱落。アウォーディーはオールブラッシュとミツバの間を割ろうとしましたが伸び脚はなく,競り合う2頭に追いつけませんでした。前の2頭の競り合いを制したのはケイティブレイブでしたが,競り合っている間に外からサウンドトゥルーが脚を伸ばし,2頭をまとめて差し切って優勝。1馬身差の2着にケイティブレイブ。ミツバがクビ差で3着。
                              
 優勝したサウンドトゥルーは昨年のチャンピオンズカップ以来の勝利で大レース3勝目。持ち味は末脚で,これが発揮されない展開になると好走はしても勝ちきれないというタイプ。このレースは持ち味が生きる展開となりました。たぶんこの馬は思われているよりは能力が高いので,馬券面では組み込んでおいて損はない馬だと思います。これからも優勝は展開次第で,展開が向かないレースでも大きくは崩れないでしょう。母の父はフジキセキ
 騎乗した大野拓弥騎手はチャンピオンズカップ以来の大レース5勝目。JBCクラシックは初勝利。2015年のJBCレディスクラシックを勝っていてJBCは2勝目。管理している高木登調教師もチャンピオンズカップ以来の大レース制覇で大レース6勝目。JBCクラシックは初勝利。2015年と2016年のJBCレディスクラシックを制していてJBCは3勝目。

 自身の姿に似せてDeusが人間を創造した場合には,神の決意が必要です。そして僕は,単に神が人間を創造した場合には,必ずしもこの条件は該当しないというように示唆しました。ただ,実際に神が人間に限らず何かを創造するという場合には,暗に神の決意が神の本性essentiaに含まれていると前提している場合がほとんどです。というのは,神による創造というのは多くの場合はキリスト教の天地創造に模していわれるのであり,この神学的観点からは神の本性に意志voluntasを含ませることは必須であるからです。よってここからは,この創造ということに焦点を当てていきます。
 まず,神の本性に自由な決意を付与することは,神学的観点からは神の自由libertasを確保することです。この場合,自由は必然と対置されることになります。このためにスピノザの哲学は,神を必然的なnecessarius存在existentiaに貶めたという類の批判を受けるのです。スピノザの哲学ではむしろ自由と必然は調和します。第一部定義七から分かるように,自己の本性の必然性によって存在と働きactioに決定されるものが自由といわれるからです。このことはスピノザがいうように,神の本性に自由な決意すなわち意志を付属させると,むしろ神は不完全な存在になってしまうということと関係するのですが,ここではこのことは探求しません。
 ウェルテルは自分の姿に似せて人間をつくった全能者の現存を体感しています。これは神が人間を創造したということを認めているとしか解することができません。そしておそらくウェルテルは,神学的な意味でこの創造を解しているのです。あえていいますが,スピノザの哲学に従えば,神はこのような意味では人間を創造しません。神は神の本性の必然性necessitasによって存在しまた働くのですから,人間は神の本性の必然性によって生じることになります。これを創造というなら創造といっていいでしょう。あるいはスピノザの哲学では神の創造というのはこのような意味しか有し得ません。ただし第一部定理二五備考にあるように,神は自己原因causa suiといわれるのと同じ意味において万物の原因omnium rerum causaです。よって神が人間を創造したというなら,神は神自身を創造したともいわなければならないことになります。
コメント
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