スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典クラスターカップ&条件①と②の両立

2016-08-17 19:10:35 | 地方競馬
 昨日の第21回クラスターカップ
 互角の発馬になったダノンレジェンドがハナへ。一旦は先頭に立っていたように思えるラブバレットが2番手ですが,この2頭はほとんど並んで一緒に逃げるようなレースでした。インで控えたブルドッグボスが3番手。前半の600mが35秒0という超スローペースになりました。
 直線の入口付近まで前の2頭は並んでいましたが,ここから内のダノンレジェンドの方がラブバレットを引き離していき,楽なペースだったとはいえ上がりの600mを34秒1で纏めて逃げ切り。直線入口までインに待機し,そこからラブバレットの外に出されたブルドッグボスが2馬身差の2着。速い脚は使えなかったものの並んで逃げたラブバレットが4馬身差の3着は楽に確保。
                              
 優勝したダノンレジェンドは前走の北海道スプリントカップからの連勝で重賞8勝目。第20回に続くクラスターカップ連覇。ここは能力は断然。ただ斤量の60キロというのは回避してもおかしくない厳しい重量の上,ほかの馬とは6キロ以上の差がありましたので,半信半疑ではありました。発馬を互角に決めて,楽なペースに落とすことができたので,その分も相殺できたということではないでしょうか。発馬の不確実性は必ずしも払拭されたとは思いませんので,取りこぼすケースもあるかとは思いますが,純粋な能力だけでいえば,ダートのスプリント路線では抜けていると考えてよいでしょう。
 騎乗したミルコ・デムーロ騎手と管理している村山明調教師は馬と共にクラスターカップ連覇で2勝目。

 創造されない事物の定義の条件に関してまず考えておかなければならないことは,条件①と条件②はどのような意味において両立することができるのかということだと思います。
 何らかの創造されない事物が存在すると仮定します。第一部公理三から,それが存在する何らかの原因があるということが容易に推測されます。そういう原因がそのものの定義の中に含まれていないと,それが存在する確実性を担保することは困難であると思えます。つまり条件②により,そうしたことがそのものの定義のうちに含まれていなければならないという結論になる筈です。ところが条件①は,そうしたことがそのものの定義のうちに含まれることを禁じているように思えます。つまり条件①と条件②は両立することが不可能ではないかという疑問が成立するように思われます。
 条件①が実際に示そうとしているのは,それが知性によって概念される場合に,それ自身とは別のほかのものの概念に依拠することを禁じるということでした。けれども,もしもあるものがほかのものによって概念できないのであれば,それ自身によって概念されるほかありません。これは第一部公理二でスピノザ自身が主張していることです。そしてそれ自身によって概念されるものは,それ自身がその存在の原因になるのでなければなりません。これは第二部定理七から論証できる筈です。またそうした論証に訴えなくても,第一部定義三から,スピノザはそのふたつのことを同じことだと考えていたと結論することが可能だと思います。ですからいかに定義が知性による事物の十全な認識にだけ資すればよいからといって,条件①は単に知性による創造されない事物の把握ないしは肯定という観点からだけ考えることは許されません。実際に創造されない事物が存在すると仮定された場合には,それが存在する原因が定義の中に含まれることを禁止していると解さなければならないと僕は考えます。しかし同時に条件②も満たさなければならないのです。
 矛盾すると簡単に理解できることがスピノザによって主張される筈はありません。ですから条件①と条件②は,実際には両立させることが可能です。
コメント
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