スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

JBC協会賞農林水産大臣賞典スポーツニッポン杯ブリーダーズゴールドカップ&説明の順序

2016-08-11 20:22:43 | 地方競馬
 第28回ブリーダーズゴールドカップ
 まずビービーバーレルが先頭に立ったのですが,ノットフォーマルが外から交わしていきこちらの逃げに。外に切り返したビービーバーレルが2番手。3番手にティンバレス。この後ろは発走後の正面ではジュエルクイーン,タイニーダンサー,アムールブリエの3頭で併走。向正面に入るあたりでアムールブリエが単独の4番手。5番手にジュエルクイーン。少し控えたタイニーダンサーが6番手という隊列に。
 3コーナー手前にかけてアムールブリエまでの4頭と,インを回ったジュエルクイーンまで隊列が凝縮。逃げたノットフォーマールはコーナーの途中で一杯。一時的にビービーバーレルが先頭に立ちましたが,外のティンバレスのさらに外を回ったアムールブリエが4コーナーの出口では先頭に。そのまま後ろを引き離していく一方の圧勝。アムールブリエを追って外を追い上げたタイニーダンサーが,ビービーバーレルとの競り合いを制して7馬身差の2着。ビービーバーレルが1馬身半差で3着。
 優勝したアムールブリエは3月のエンプレス杯以来の重賞5勝目。第27回に続く連覇でブリーダーズゴールドカップ2勝目。距離が短いと牝馬同士でも苦戦しますが,2000mあってこのメンバーならほぼ勝てるだろうとみていました。能力通りの勝利といえるでしょう。ただ,牡馬の一線級に混じると互角には戦えないようなので,大レースを目指すとなると少し難しいかもしれません。長距離ならば牝馬同士はもちろん,トップクラスの牡馬が揃わない重賞でも勝つチャンスは多くありそうです。母はヘヴンリーロマンス。祖母はファーストアクト。半兄に昨年のシリウスステークス,今年の名古屋大賞典とアンタレスステークスを勝っている現役のアウォーディー。半弟に今年のUAEダービーを勝った現役のラニ。Amour Brillerはフランス語で愛の輝き。
 騎乗した浜中俊騎手と管理している松永幹夫調教師は共に連覇でブリーダーズゴールドカップ2勝目。

 ここまで説明した後に,スピノザは具体的に事物の定義がどのようなものでなければならないのかということを説明していきます。そのときにスピノザは,まず創造される事物の定義から説明し,次に創造されない事物の定義を説明しています。この順序には違和感があるかもしれません。
                                     
 スピノザはその直前に,事物を定義する目的として,知性の秩序を転倒させないようにすることを掲げていました。それに則するのであれば,まず創造されない事物の定義について説明し,その後で創造される事物の定義について説明するのが本来の順序だろうと思われるからです。実際に,創造される事物によって創造されない事物のことを認識するなら,これは表象なのであって,秩序を転倒した認識であることになります。それとは逆に,創造されない事物によって創造される事物が認識されるのでなければなりません。
 スピノザ自身が主張しているところでこれに該当するのが,神からの人格の剥奪です。人間的なものとして神を表象することは秩序を転倒した認識です。むしろ人間が神の様態,第二部定理一〇系に倣うならば様態的変状modificatioとして認識されることによって,神も人間も十全に認識することが可能になるのです。同様に,僕がよく注意を促す点についていえば,自己原因と原因は自己原因causa suiの方が本性の上で「先立つ」のですから,原因のようなものとして自己原因を認識するのは表象であって,秩序を転倒した認識です。それとは逆に原因というのが自己原因の一種であるという仕方で認識されるとき,自己原因も原因も十全に認識することが可能になるのです。
 もちろんここでは,各々の定義のあり方についてスピノザは説明しているのであって,創造されないものと創造されるものとの間の関係について何かをいおうとしているのではありません。ですから実際に創造されるものの定義の方が先に説明されているからといって,それが秩序の転倒に直結するというものではありません。ですからこの順序についてそれを問題視することは僕はしませんが,説明の順序として奇妙であると思うことは,スピノザの哲学を理解していることの証拠かもしれません。
コメント
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