初心者のための証券のある生活

豊かな生活を目指し、廣本修正のよくわかる “株・いろいろ”

家計の株・投信が増えている

2005-12-22 10:11:44 | 株・いろいろ
 先週、日銀が発表した家計の金融資産状況によると、株式市況の好調さを反映して現・預金が減り株式や投信が増えていますね。

 過去5年間でいちばん金融資産が少なかった2003年12月末を100とし、今年の9月末とを比較すると、最も増えたのは株式で7.3→9.8、次いで投資信託が2.3→3.1となっています。

 減ったのは当然現・預金ですが、それでも56.2が53.2になった程度です。

 最近の株式市場があまりに早いピッチで上昇しているので、買いそびれている向きも多いでしょうが、お正月休みには長期視点に立って自分の金融資産の見直しをしてみるのも・・・ね。

 

9年ぶりの脱デフレ

2005-12-21 10:32:20 | 株・いろいろ
 9年と一口に言うけれど長いですね。小学校に入った子供が中学校を卒業する年限ですよ。「デフレ」ってなんだか忘れちゃったんじゃない?

 「デフレ」とは、「モノやサービスなどで広範囲に需要が供給を下回り、継続的に物価が下落している状態」をいいます。

 2001年4月に政府は「日本経済は戦後初めて緩やかなデフレ状態にある」ことを認めました。

 デフレ下では、モノの価値が下がり、売上げが減少するなど企業収益が減少します。

 2001年3月から「金融の量的緩和」をしたのも、2002年2月に株の空売り規制をしたのもデフレ対策でしたね。

 そのデフレが来年には脱却するという見通しが政府からでたのです。
 

もうちょっと上がってほしい金利

2005-12-20 09:47:02 | 株・いろいろ
 金利は、借りる人からすれば低いほうがいいにきまっていますが、預ける側にとってはもっと上がってほしいですね。

 12月9日から募集が開始した「個人向け国債」の販売が好調の由。

 とくに「満期5年の0.8%固定金利」のものは、全国郵便局でわずか5分で売り切れたそうです。

 中途換金のときも元本が保障されるということも人気の背景でしょうが、低金利に不感症?になってしまった涙ぐましい感じも否めません。

 いま大口定期預金の1年ものは0.03%ですが、93年は4.8%でした。

 4.8%の金利は複利にまわすと15年で2倍になりますが、0.03%のものが2倍になるには何年かかると思いますか。なんと2400年ですよ!

 注・1年複利で元本が2倍になる簡易計算:「72÷金利」です。(概算ですよ。)

 この計算式を使えば、0.8%は、72÷0.8=90年ですね。

 もうちょっと金利はあがってほしいですね。

 

幼稚園からマネー教育

2005-12-19 10:20:16 | 株・いろいろ
 アメリカでは「幼稚園から退職後まで、生涯にわたってお金について学ぶ環境が整っている」と、きのうの日経にでてますね。要旨を拾ってみました。

 コロラド州にあるNPOJA(ジュニア・アチーブメント)では、幼稚園から高校3年生まで発育段階ごとに企業家精神や金融知識など7分野をカバーし、30以上のプログラムを持っている。

 ニューヨーク州にあるアクイナス女子高校では、3年生の授業で、生徒が実際にお金を1ドルずつ出し合って株式売買をしており、担当教師の曰く「実社会の経済ほど勉強になるものはない」と。

 ニューヨーク連銀が開く「フェド・チャレンジ」では、高校生が5人1組になって政策金利を決定する。

 米経済教育協議会では、幼稚園から高校卒まで発育段階にあわせた経済・金融教育プログラムの指針を策定している。

 財務省に金融教育局が新設され「金融リテラシー・教育委員会」が発足した由、などなど。

 数年前、横浜のあるミーティングで私が証券学習協会の説明をしたとき、「幼いうちからそういう教育をするのは良くない。」と言った大学教授(動物学が専門っていったかな)がいましたが、今どうしていますでしょうか。
 

平成18年早春株式基礎講座

2005-12-18 10:03:32 | 株・いろいろ
 証券学習協会では、来年1月21日を皮切りに「平成18年早春株式基礎講座・4回シリーズ」を開催します。

第1回:1月21日(土)「大きく変わる日本と株式市場」講師:中村副理事長
第2回:2月4日(土)「株式指標の見方」講師:大橋常務理事
第3回:2月25日(土)「株式情報の読み方」:講師:大橋常務理事
            「技術革新と証券市場」:講師:中村副理事長
第4回:3月4日(土)「株式投資信託の基礎」:講師:私、廣本理事長

 株式や、投資信託は人から聞いてそのまま投資するものではありませんよ。自分で理解してから行動に移すべきです。

 来年もしっかり勉強して、投資しましょう。http://www.npo-shoken.or.jpを見てください。お誘いあわせのうえ!

ウォール街がボーナスで潤う

2005-12-17 10:41:20 | 株・いろいろ
 昨日の日経夕刊によるとウォール街(証券会社)全体のボーナスが195億ドルの由。ちょっとぴんときませんが・・

 ニューヨーク市内の高級自動車ディーラーでは証券マンの下見が後を絶たずとか、マンション価格もウォール街のボーナスで盛り返すなど、ネット株バブルの余韻に酔いしれた五年前のボーナス水準だって。

 うらやましーいっ!

 でも、考えてみればウォール街を言う前に、日本の兜町や北浜はもっといいんじゃないかしら。

 ジェイコムで20億円もうけた個人投資家もいるっていうし、、、

 「じっと手を見る・・・」私です。

信用取引買残評価益が・・

2005-12-16 08:59:41 | 株・いろいろ
 先週末の信用取引の買残評価損益率がプラスの2.09%と、これで2週続けてのプラスとなりました。

 これまで何度かこのブログに書きましたように、これは「相場の過熱」を表すという経験則があります。

 そういう観点からすれば、昨日、一昨日と押目をみせていますが、まさに経験則は生きていた、ということになります。

 買残自体が8月半ば以来増え続けていますので、「すこしは整理をしたい」と市場が言っているような気がします。

日銀短観が株価を下げた?

2005-12-15 10:46:56 | 株・いろいろ
 きのう発表になった日銀の短観で、「企業の景況感を表す業況判断指数が大企業の製造業でプラス21と前回にくらべて2ポイントよくなった」にもかかわらず、株価は期待はずれだとさげました。

 日銀短観の正式名称は「企業短期経済観測調査」で、企業経営者に「景気についての実感」をアンケートするもので、4月、7月、10月、12月に発表されます。

 1万社強の企業を、大企業と中小企業の二つのグループに分け、いくつかの質問をして集計します。

 その中で、大企業の製造業については、業況感が「良い」とする企業の割合から「悪い」とする割合を引いた値がプラス21となりました。

 しかし、株式市場では「プラス24となるのでは」と期待していたというのですね。それが期待はずれの売りにつながったという記事になっています。

 今回、日銀の幹部の間では、「大企業製造業の景況感にはあまり注目していない。むしろ、非製造業や中小企業だ。」という見方が多かった由です。

 その非製造業や中小企業にも企業活動の回復が緩やかながらも広がってきたことが示されましたが、この明るさを株式市場では素直に?表さなかったようです。

 「中長期的な先高感はあるが、一段の上値を裏付ける明確な材料に乏しいため、いったん売りに傾くと加速しやすい。」というのが昨日の相場?

旭硝子事件をもう少し詳しく

2005-12-14 13:57:56 | 株・いろいろ
 敗色濃くなった終戦直前の昭和20年8月9日に大蔵省は取引所の立会いの休止させました。

 その後3年9ヶ月間は取引所での株式売買は行われませんでしたが、証券会社の店頭取引はすこしずつ増えていきました。

 その頃、再建整備法に基づいて三菱化成が旭硝子、新光レイヨン、日本化成の3社に分かれることになり、それら新会社の株式受渡しは翌昭和25年の4月中旬に決められました。

 それまでの期間は、権利株として店頭取引で売買されることになりました。

 当時、多くの銘柄の権利株が売買されていたのですが、少ない担保で差金決済のできる権利株売買は人気があり盛んに行われていました。

 先の3社のうち旭硝子と新光レイヨン、とりわけ旭硝子に売買の人気が集まりました。

 買い方は山一を主に、日興、玉塚の3証券会社が、売り方は大阪筋の証券会社がそれに向かったのです。個人投資家はそれぞれ自分が思う方につきました。

 株価は当初(昭和25年始め)170円位でスタートしましたが、2月21日には440円まで上げたようです。

 新株受渡しとなる4月にはいるといちど350円まで下げましたが、買い方の猛烈な買いで再び440円になったようです。(4月12日は安値350円から440円まで一気に上げましたが、“15分間に15万株の買いがはいったといわれています。)

 結局、昨日書きましたように売買停止となり、2銘柄それぞれに全国一本値が決められ買い方、売り方ともに決済したのです。(これを“解け合い”というのです。)