浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

たちの悪いジョーク

2013-12-04 18:12:22 | 日記
映画「ウォッチメン」にコメディアンという登場人物が出てくる。この映画は「もし現実にスーパーヒーロー(スーパーマンとかバットマンとかね)が存在したら」というストーリーなのでこの人も実際のアメリカ史に関係していることになっている。J・F・ケネディをダラスで暗殺したのが実はこの人で、ニクソンの腹心としてベトナムでさんざん活躍した(悪い意味でね)という設定。

この人は「結局、この世の中はたちの悪いジョークみたいなもんじゃないか、この世がジョークなんだったら俺はそれに乗ってやるよ」という主義の人。つまりダークナイトにおけるジョーカーみたいなキャラクターなんです。


12月になって今年も終わろうとしてますが、しかしまぁたちの悪いジョークみたいなことが起こりますね。

最近一番驚いたのは例の都知事の借用書の件。あれはすごかった。さすがの僕もびっくりした。何より驚いたのはあの借用書のフォーマット。「5000万」とだけ書いてあるの。ありゃあ驚いた。¥マークもねぇ!印紙もねぇ!捺印もねぇ!割印もねぇ!おまわり毎日ぐーるぐる、オラ、こんな村やだー。いやいや違うけど。

スゴイねぇ。

こんなのayaさんとかが見たらブチ切れそ、、いや、非常に丁重なお言葉でご指導されそうでございますね。

僕は会計なんかはよく分からないけどさすがにこの借用書見せられたら「オイ」って突っ込みますよ。(それか5000万の頭に「1億」って書き加えるかな←文書偽造になっちゃうからやっちゃダメですよ)

スゴイねぇ。まさにタチの悪いジョーク。本当にすごいと思うのは都知事がこの借用書で話が通ると思っていることだよなぁ。

このシーン、後で動画で見たけど「ああ」と思ったのが都知事の借用書の持ち方ね。人差し指と親指でつまむように持ってる。これって普通「汚いもの」「触りたくないもの」を持つ持ち方だよね。こういうところに人間の心理って出ちゃうもんですねぇ。身体は嘘をつけないというのがよく分かる。

あと最近、議論されてる例の特定秘密保護法案。これもスゴイ。

「あなたは秘密を漏えいしたので罰します」
「え?秘密ってどのことですか?」
「どれが秘密かは秘密です」

こういうアメリカンジョークありそうだよね、旧共産圏的な。

こういうのの歴史上の常套句は「いやいや、いちおうこういうルール作ってますけどまともな人の行動には適用するわけないじゃないですか~、いやだなぁ。安心してくださいよ~」ってこと。もちろん歴史上こういう言葉が本当にそうだったことない。

契約書の最後の一文にあったりするちょっと分かりづらい特記事項なんかとおんなじ。よく読むと「違反した場合○万お支払いただきます」って入ってて「いや、万が一のためです。本当にこうしようとは思ってませんから」とか言われることがあるけどこれほど信用できない言葉はない。




あの、抑えて書いてますけど、僕、久々に結構怒ってます。