浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

花火と筋トレ

2011-11-03 22:36:24 | 仕事
店舗だとか企業に行ってそこの業績を上げる、という仕事もしていることがある。

業績を上げる方法はいろいろあるんだけど、僕の「手口」として「花火と筋トレ」という考え方があります。改めて「大事だなぁ」と思ってるんでちょっとここで考えをまとめておきたい。もう完全に自分のために書くんでどうもすいませんね。

お店の業績を上げるためには色々な方法があるけど、一つの分け方としては「本質的か」「一時的か」というわけ方が出来る。

本質的な改善、というのは例えば飲食店であれば「出しているメニューをより美味しくする」、例えば調理する人の技術を上げることとか、「接客を良くする」、働いている店員さんの技術を上げる、ということ。
この改善はとても大事ではあるんだけどなかなか成果が見えづらい。
「よし、美味しいもの作ろう」と思って次の日に美味しいものが出来たらそりゃ苦労はしない。更に言うとたとえ美味しいものを出したとしてもそれがお客さんに伝わって業績が変わるのは、例えば一度食べてくれた人が「あれ美味しかったなぁ」と思ってまた来てくれる、というサイクルが必要なので一日で変わるわけじゃない。

つまり本質的な改善と言うのは地味だし根気もいる。これを僕は筋トレに例えてる。筋トレはすごく地味だししんどいけどそれでもずっと続けていると確実に体が変わってくる。

一方、一時的な改善というのは例えば「今月ビール半額!」という販売促進を行うこととか。これは見た目派手だし成果は見えやすい。ビール半額と店の前に出しておけばその日のお客さんの数から変わる。
だけど残念ながらこれは一過性のもので、ずっと続けられるものではない。これを僕は「花火」に例えている。

企業の業績を上げる、特に僕みたいな外部の人が入ってそれをやる、となるとこの「花火と筋トレ」のバランスがとても重要になる。

例えば花火的なやり方をやると一時は喜ばれる。でもしばらく経つとクライアントも「ビール半額にしてお客さんは増えたけど利益は変わって無いじゃん」と思ったりする。そうなるとこちらとしては失格になってしまう。

だから、筋トレ的なやり方も必要なんだけどこればっかりやってると「これも大事だと思うけどなかなか成果につながらないしそもそもこんなの面倒くさいよ」となってしまいこれも失格。特に外部の僕のような人がやるとなると現場で働いている人からの信頼を得ることが大事なんだけど筋トレ的なやり方ではなかなか信頼を得ることが出来ない。

だから僕のセオリーとしては、まず最初に小さな花火をあげておく。それでクライアントや現場の人々の信頼を少しだけ獲得する。その信頼が続いている間に筋トレをやってもらう。筋トレに飽きかけた頃にまた花火を上げる。そうしているうちに出来るだけ筋トレの成果が出るようにする。

こうすると結構巧く行く。