浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

語るやつら

2010-10-26 22:54:57 | 
「いらっしゃいませー。何名様ですか?」
「待ち合わせなんですけど…」
「かしこまりました。お先に入られてるお客様のご予約のお名前いただけますかー?」
「ミキです」
「…」

つーことでね。

以前はiPod、今はiPhoneで音楽を聴いてます。

新幹線乗ってるときとか、ジョギングしてる時とかね。デスクで仕事している時も集中したいときとか。

で、いま、「音楽」って言ったけどそれはたぶん正しくない。

イヤホンを耳に差している時のたぶん3分の1は音楽を聴いてて、残りの3分の2はPodcastを聴いてる。

Podcastってのは主にラジオ番組をiTunesなんかでダウンロードして聴けるやつ。

いろいろ種類はあってラジオで放送されたのの再配信もあるし、Podcastでしか聴けない番組もある。

おもしろネタもあるし勉強もの、たとえば簿記講座とかもある。

おもしろそうな番組をiTunesに登録しておくと新しいデータが自動的にダウンロード出来るんでそれを聴いてる。

これがね~ほんとおもしろいんですわ。

(個人的に現代はテキストか音声の時代だと思ってるんですがそれはまた今度)

ラジオ番組で言えばライムスター宇多丸の「ウィークエンド・シャッフル」ってラジオ番組がおもしろいし(映画駄話シリーズ『やっぱり2が好き、それでも3が好き』なんか最高だった)、小島慶子の「キラ☆キラ」なんかもいい。

Podcastオリジナルだと町山智浩の「アメリカ映画特電」、吉田豪の「豪さんのポッド」が最高。

しかしさぁ、こういうの聴いてると「とにかくどんなテーマでも『語りたがる人』ってのはいるもんだなぁ」と思うよ。ウィークエンド・シャッフルが特にそうだけど、ラー油について、バービーボーイズについて、光GENJIについて、コカコーラCMについて、、とにかく雑多なテーマで1時間くらいずっと語り続ける、ってのはほんと尊敬するよ。(番組だからお酒も無しでね)

で、最近見つけたPodcastで白眉は「東京ポッド許可局」。

マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオという3人の芸人がただただ無駄話をしているだけのPodcastなんだけどこれがおもしろいおもしろい。

こんなものが無料で聴くことが出来るなんてそりゃテレビ必要なくなっちゃうわ。

無駄話といいつつたまに素晴らしい理論が展開されたりする。

「すべらない話(テレビ番組のね)」について語ってる回なんて、東西のお笑い論から物語論まで発展していってびっくりしましたよ。

春風亭小朝の話もすごかったなぁ。三遊亭円朝という大名跡を巡る妄念の話というアングルをくわえると一気に離婚話も鬼気迫って来るね。映画になってもいい。

かと思ったら「一番うまいアイスはなんだ?」とかって話を延々と1時間くらいしててそれはそれでおもしろかったりするんだけど。

こういう話なんで僕は好きなのかなぁと思ったら僕らが酒飲みながらしてる話と一緒なんだよね。

特に結論の無い話をビール片手に口角泡を飛ばしながら激論を交わす、ってのが。

本も出てるらしいよ。
マキタスポーツ,プチ鹿島,サンキュータツオ,みち
新書館
発売日:2010-09-24