浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

愛しあってるかーい?

2009-05-03 02:11:51 | 音楽
ちょっと前で出張でレンタカーを運転していて、カーラジオから音楽からある曲が流れ出した。女性の声で。

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欲しいものはたくさんあるの
きらめく星屑の指輪
寄せる波で組み立てた椅子
世界中の花集め作るオーデコロン
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矢野顕子らしい甘い声だね。
でも、その次、男性の声になった瞬間に「うわっ」とぶっ飛んだ。
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けれども いま気がついたこと
とっても大切なこと
欲しいものはただひとつだけ
君の心の黒い扉 開く鍵
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誰の声かはすぐ分かった。忌野清志郎以外にこんな声の人はいない。

矢野顕子・忌野清志郎  ひとつだけ


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一番楽しいことは 君の口から君の夢 聞くこと

中学校の頃、タイマーズの「デイ・ドリーム・ビリーバー」を合唱コンクールで歌った。「音程が取りにくい」という女子はいたけどそんなこと一切気にしなかった。失恋するとすぐ「スローバラード」をくちずさんだ。

癌だ、ということは聞いたけどすぐ復活すると思ってた。

「結婚なんてしないぜ、ベイベ」と言ってる癖にパパの歌を歌ってた。「昼間のパパは、男だぜ~」

インタビューを受けていたことを思い出す。

インタビュアー「死ぬときにどんな言葉を残したいですか?」
清志郎「俺は死なないよ」

死なないって言ったじゃないか。

インタビュアー「お願いします。」
清志郎「常に死を持ち、冥府魔道を行け」

つまり、人間いつかは死ぬ。そのことを忘れずに、どうせ死ぬんだから地獄の道、厳しい道を行け、ってことだ。

忌野清志郎が死んだ。

たぶん、彼は雲の上から永遠に僕らに聞き続けるんだろう。

愛しあってるかーい?


RIP(Rest In Peace)