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浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

生きているから、かなしいんだ

2013-10-17 00:14:22 | 
僕が子どもの頃に一番最初に読んだアンパンマンってまだアンパンマンとバイキンマンしか出てなかったと思う。記憶をたどってみるとたぶん、お腹が減ってる猿がいて、それにアンパンマンがアンパン(もちろん自分の顔ね)を上げる話だったと思う。なんか池の中からネッシーみたいなのが出てくる話しだったと思うんだよなぁー。

と思って「アンパンマン 池から怪獣」で検索したら出てきた。すごいね、Google。

そうこれこれ。

僕にとってアンパンマンという存在は結構大きくて、家には富良野のアンパンマンショップで買ったポストカードが飾ってある。

こういう機会だからてらいもなく言ってしまうけど、これが僕の理想の行動なんだよね。自分の身を削ってでも、お腹を空かしている人にアンパンを上げる、ということが。

富良野のアンパンマンショップのことは前にも書いたけど、いいんだよなぁ。1階はアンパンマンショップなんだけど、2階にはやなせたかしの絵が飾ってあるの。

冬のシンとした富良野でこういうの見たらそりゃ泣いちゃうよ。

やなせたかしの作品でもちろん一番大きなものはアンパンマンだろうけど、それと同じくらい僕にとっては「手のひらを太陽に」も大きい。

上の姪っ子がまだ幼稚園の頃、幼稚園で覚えたばかりのこの曲を歌ってくれたことがある。大好きなカワイイ姪っ子がふりつきで歌う歌がカワイイのと歌詞がすごくよくって膝から崩れ落ちそうになりましたよ。

改めて全部聴いてみると、すごい歌詞だな、と思う。

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ぼくらはみんな 生きている
生きているから 歌うんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから かなしいんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮
ミミズだって オケラだって
アメンボだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ

ぼくらはみんな 生きている
生きているから 笑うんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから うれしいんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮
トンボだって カエルだって
ミツバチだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ

ぼくらはみんな 生きている
生きているから おどるんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから 愛するんだ
手のひらを太陽に すかてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮
スズメだって イナゴだって
カゲロウだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ
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僕がすごいと思うのは、「生きているから」の後の歌詞の順番。

普通、子ども向けの歌であれば最初に「生きているって素晴らしい」とかそういうのがあって、その後に「たまに悲しいけどね」くらいになるんじゃないかと思う。

でもこの歌詞は、
「生きているから 歌うんだ」から始まり、かなしいんだ、笑うんだ、うれしいんだ、おどるんだ、愛するんだ、と続く。

生きていることはかなしい、と最初に言ってしまうことが子どもに対してだろうと真実を伝えようとしているところがすごいと思うんだよね。

悲しい「生きること」をアンパンマンがどれだけうれしくしてくれたことか。それはもう子どもではない(ないよな、たぶん)僕だってそうだし、現役バリバリの子どもだって同じだろう。

94歳で亡くなったけど、本当に「ありがとうございました」と言いたい。

そして出来れば、今すぐ、現役バリバリアンパンマン好きの下の姪っ子と会って「君が好きで俺も子どもの頃好きだったアンパンマンを作った人が亡くなったから、俺はいますごく淋しいんだよ」って言いたい。

「9条どうでしょう」文庫化記念「ライブ!9条どうでしょう」から。

2013-09-30 20:25:16 | 
町山智浩という映画評論家がいて僕は好きです。映画を観てからこの人の評論を聴くと「ああ!そういうことだったのか!」と更にその映画のことが分かる。たまに映画本編よりこの人の話のほうが面白くてそれは困るんだけどね。「もし女子野球部のマネージャーがドラッカーを読んだら」という映画についてこの人が「こうしたら良かった」ということを語ってたときは泣きました、ワタクシ。現代日本において、映画の背景をちゃんと語ってくれる人はあまり多くない。たぶんこの人の著者はほとんど持ってるし、レギュラーで出てるラジオ(TBSラジオ「たまむすび」)もPodcastでほとんど聴いてる。

この人が恋愛と結婚について語ったのは前に書いた。

超能力者じゃないんだから
かっこいいのはいわなかったこと


今年のしたまちコメディ映画祭でサイン会があったので行きましたよ。直接「WOWOW映画塾、いつも楽しみにしてます!」って言えて幸せだった。

加えて無理くり「でも、やるんだよ!って書いて下さい!」ってお願いして、ご本人は「いや、それは僕の言葉じゃないから、、」って躊躇されてたけど書いてくれた。いい人だねー。それは根元敬の言葉なんだけど、でも僕が町山さんから受け取った一番大きなメッセージは「でも、やるんだよ!」だったから。この言葉にどれだけ救われたことか。


内田樹という武道家、思想家、元大学教授がいてこの人も僕は好きです。僕はこの人のことを、今の日本で数少ない「至極真っ当なことを言ってくれる人」だと思っていて、著書を結構読んでいる。ブログ「内田樹の研究室」も楽しみにしてるし、GQという雑誌で連載している人生相談「凱風館主、内田 樹の「ぽかぽか相談室」」も読んでる。様々な人生相談に本当に「至極真っ当に」答えている。「不倫は身体に悪いです」なんてことをちゃんと言ってくれる人なんてあまりいない。倫理的に、道徳的にどう、じゃなくて「身体に悪い」ってすごいよね。

ああ、あと「辺境ラジオ」というラジオもPodcastで楽しく聴いている。

で、この二人とプラス小田島隆、平山克美の共著で「9条どうでしょう」という本を出した。



先日、その文庫化記念で著者四人のトークショーがあった。僕はチケットを取ってたんだけど残念ながら急な仕事が入って行けなかった。これは悔しかったなぁ。

後日、ラジオデイズというサイトでこの時の音声が配信されてて即購入。

ここで購入できます→「ラジオデイズ

これは憲法について現代日本の最高の知性の四人が語っている内容だと僕は思う。特に町山さんが語る「日本人とは?」と「徴兵制に関する町山改正案」が白眉だったので、そこだけ書き起こしておきたい。

僕はこれを聞いてエ○○○ルにずっと感じてた違和感、もっと言えば嫌悪感が腑に落ちた。そして「ああ、日本人ってそういうことだよね」と心底納得した。

町山智浩という人は喋ってるといい感じに話が「ドライブ」してきてとんでもない方向に進む時がある。もちろん聴いてるほうとしてはそれが楽しいんだけど。この時の話は近年稀に見るドライブ感で本当に最高だった。

つーことでどんぞ。

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日本人のほとんどは長渕剛が好きで車のうしろにUFOキャッチャーで取ったぬいぐるみ並べてる人たちが大多数なんですよ。これはしょうがないんですよ、ビッグダディ見てる人たちなんですよ。
そういう人たちが日比谷焼き討ち事件も起こしたんだし。みんなそうなんですよ。
「憲法ってのは国家を縛るもんだよ」って言ってもわからなくて「みんな仲良くしなさい」って言うと分かるって人たちですから。

自民党は完全にそういう人たち向けに政党のアイデンティティをシフトしたんですよ。いわゆるヤンキー系ですから。エ○○○ル好きな人たちとか、そういうものですよ。しょうがないですよ。昔、祭りでセックスしてた人たちですよ。しょうがないですよ。

それが大多数であってそれがほんとの日本人なんですよ。しょうがないですよ。内田先生とかやっぱほんとの日本人じゃないんですよ、祭りでセックスしてないでしょ?

彼らみたいな人が戦争起こすし、戦争負けるとすぐ反省するし、そのあとすぐに労働運動参加する人たちですよ。コロコロ変わりますけど。そういう人たちが日本をずーっと動かして来てると思いますよ。みんな長渕だから。

そういう人たちに理論的になんか言っても無駄なんで、だからやっぱり憲法改正国民は三分の二の国民投票は必要かなと思うんですよ。過半数なら負けちゃうんだもん、エ○○○ルに。エ○○○ルどんどん人数増えるんだもん!どんどんどんどん増えてきますよ!エ○○○ルってどう考えても昔ならふんどし締めてる人たちでしょ?でも悪いとは言わないです。彼らが日本人なんだもん。日本人の姿だと僕は思いますね。

(どうしたらいいの?)

どうしようもしないです!永遠にいます!

みんなすごく勘違いしてるのは、市民社会というのが成熟して発展していくとエ○○○ルみたいな人が消えると思ってるんですか!?長渕みたいな人が消えると思ってるんですか!?消えないですよ!

彼らは常に半分以上います!戦争起これば戦争万歳って言うし、負ければすぐに反省して左翼になって労働運動する人たちですよ!これはどうしようもないです!!理論とか理念とか理性で言ってもどうしようもないです!!
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あはは。どーしようもないんだね。どうしようもないのかー。

続いて徴兵制について。

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年取った人から取る徴兵制にするといいと思うんです。若い人から取ると国がなくなっちゃうから上から取ってくべきだと思います、ロボットにしたりしてね。ロボットなら誰が運転しても一緒なんだから。
なにも間違ったこと言ってません、はい。あと自爆装置をつけたりして。
若い人たちの将来を、国を守るために上から取ってく徴兵制にしたほうがいいと思います。向こうも戦いにくいですよ、老人が来たら。老人がヨタヨタ来たら「撃てねぇ!俺のじいちゃんみてぇだ!」って言ってる間に自爆するんですよ。
あと自爆しやすいですよ、人生あんまり先ないから。死ぬとき英雄になれるんです。英霊になれるんですよ。靖国に名前が祀られて。しかも若い人たちを救える。なんでみんな嫌がるの?嫌がらないと思います。
車椅子にロケットつけてね。俺、量産型ヤダとか、赤いのがいいとか白いのがいいとか。日本はガンダムだってあるんだから。ないか(笑)
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すごいでしょ。音声で聴いたらもっと面白いのでぜひどうぞー。

ダイオウイカ

2013-09-18 10:14:30 | 
先日、上野でやってる深海展に行ってきました。

ずいぶん人気なようで夏休み中は結構行列だと聞いていた。だから夏休みを避けて、しかも平日に行ってきました。

深海探査艇「しんかい」の実物大模型。

いいね、こういうメカものは。イエーガーっぽくて。

ダイオウイカ模型。

写真撮ってないけど、この下にダイオウイカの標本。

クジラの実物大模型。

こんなのとダイオウイカが戦いを繰り広げてるんだもん、大迫力だろうね。

ちょっといいな、と思ったのは展示順路の最後に「みんなが食べてる深海魚」というコーナーがあって食品サンプルとその素材となる魚が展示されてる。

フィッシュバーガーのもと。サクラエビのかき揚げのサクラエビとかもあったよ。

こういうのちゃんと展示するのはいいと思うんだよねー。我々はやっぱり生物をいただいて生きているんだし。

深海展の後、国立科学博物館の常設展もざっと見ました。たぶん小学校6年生の遠足以来だろうなぁ。僕の記憶よりずいぶん建物自体が新しくなっていた。地上5階地下3階にいろいろあるもんだから見切れませんでしたよ。じっくり一日過ごすのにいいだろうね。でっかい恐竜の化石模型とかあるしさー。

つーことで昼ごはんは上野動物園横のピザスタンドでイカとエビとじゃこのピザ。

とにかくここのピザは旨い。乗ってるイカはもちろんダイオウイカじゃないけどね。

紙クズやデンデンムシでできている

2013-09-08 13:49:41 | 
町山智浩の新刊が出ました。

まえがきだけで少し泣きそうになった。この本の前に「トラウマ映画館」という本があってそれは「忘れたくても忘れられない、忘れたくても思いだせない」、心をざくっとえぐった映画の紹介だった。今回はそれの恋愛映画版。

まえがきで「男は恋愛についていつも素人でバカでどうしようもない」という主旨が書かれている。

その例として挙げられているのがマザー・グースのWhat are little boys made of?(男の子って何でできてる?)という詩。

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What are little boys made of?
Snips and snails,
And puppy dog tails,
That's what little boys are made of.

What are little girls made of?
Sugar and spice,
And everything nice,
That's what little girls are made of.

男の子って何でできてる?
紙クズやデンデンムシ
子犬のしっぽ
男の子はそんなものでできている

女の子って何でできてる?
お砂糖にスパイス
素敵なもの全部
女の子はそれでできてる
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(どうでもいいことですが原文ではsnails, tails, spice, niceで韻を踏んでますね)

本当に確信を突いた詩だと思う。そうなんです、男はいつまで経ってもどうせ紙クズやデンデンムシやロボットやスーパーカーや怪獣で出来てるんです。どうしようもないね。女性が「もう男ってほんとバカ」と思う気持もよく分かる。だって紙クズやデンデンムシで出来てるんだからね。どうかご勘弁を。

紹介されている映画の中で一番素晴らしい評論だと思ったのが「ブルー・バレンタイン」。映画自体、痛い、つらい、それでいていい映画だったけど、はっきり言って僕は映画本編よりこちらの文章のほうがグッと来てしまった。

紹介されている映画を観ていたらそれはもちろんいいと思うけど、観ていなくても文章だけでいいと思う。僕だってここに紹介されている映画、半分くらい観ていない。

「恋はいつでも初舞台」という言葉があるけど、いや「夢芝居」の歌詞なんだけど、そういうことですね。

この本の中でも言っている。恋愛は人生において大事なことなのに練習が出来ない。でもぶっつけ本番でぶち当たるには恋愛は重要事項過ぎる。だから、人は恋愛映画を観る。

優しくなりたい

2013-08-19 21:11:57 | 
ひょんなことから立川談志のとても近くにいた方と知り合って、最近、たびたびお酒を飲むことがある。

その方から伺う、その談志の話は非常に興味深い。

今まで、テレビや書籍で知っていた良いイメージは、話を聞くことで更に強まる。そして知らなかった話を更に聴いても、よいイメージが強まる。がっかりすること、悪い方にイメージが変わることは一つもない。

で、たびたびその立川談志を評する言葉として出てくるのが「優しい」という言葉。

もちろん「甘い」というわけではない。弟子とかに対してはそりゃ理不尽で、無茶なことを言うんだろうけど、それでも「あの人は優しい」という。

この「優しさ」って結構大きなキーワードなんじゃないかと思う。

別の人が、中村勘三郎のことが大好きでずっと追いかけていたらしい。で、やっぱり中村勘三郎に関してもその人は「優しい」っていう。矢沢永吉も「優しい」って聞いたこともある。

そういうカリスマ的な人はやっぱり優しいんじゃないかと思う。たぶん本当に厳しいだけだと人はついてこないだろう。

そう思っていた時にこの本を読んだ。

立川談志の弟子だった立川談慶という人の本。弟子入りしてから立川談志の死後の現在までのエッセイ。そしてやっぱり冒頭は立川談志の「優しさ」がよく分かる。

立川談慶という人は慶応大学を出てワコール(下着のね)に入社した、いわば普通の人、いや普通よりも結構いいキャリアの人。そのキャリアを捨てて26歳の時に立川談志に入門。

そこで立川談志がこう言ったそう。

「君が落語家になりたいという気持を俺は否定できないんだ」

伝統芸としての落語を否定し、どうにかして現代と落語をつなげようとし、森羅万象を否定して自分なりの解釈をした立川談志が「否定できない」と言った、それだけでなんて優しいんだろうと僕は思った。

更に談慶が談志に結婚の報告をしに行くところが非常に優しい。

その時、談慶はまだ前座(いわば見習い)で、見習いが結婚するなんて普通は無いことだった。朝早く、談慶は彼女と共に談志を訪ねる。インタフォン越しに「お話があります」と言うと談志は「…辞めるのか?」と聞き返した。そうじゃなくて、結婚したいと思ってます、と言うと談志が玄関から出てきて「前座のくせに結婚なんて何考えてんだ!」と怒った。でも隣に彼女がいるのを観て「ああ、ごめん。君にじゃなくてこいつに言ったんだ、君は耳をふさいでればいいから」と言った。

いやー、優しい人だなぁ。

落語家としての立川談志は天才だし、師匠としての談志はかなり面倒くさい人なんだろうけど、人間としての談志はとても優しい人なんだろうと思う。

この本に出てくる談志の言葉で「矛盾に耐えることが修業」というのがある。修業中に矛盾に耐えることでよって矛盾だらけの世の中で一人前になるんだろう。だとすればより大きな矛盾を出来るだけたくさん弟子に与えてあげられることこそ、師匠の務めでありむしろそれも優しさなんだろう。



(そういえば「矛盾に耐えることが修業」についてはおんなじようなことがこちらにも出ていた)

牛丼やきめし

2013-06-12 21:01:39 | 
漫画に出てくる料理を再現しているブログがあって、たまに見ています。

特に「昨日、なに食べた?」のちょっとした料理を作りたい時なんかは漫画本からそれが載ってる回を探すよりも便利だから。

で、見ていたら「牛丼やきめし」があって「おお!なつかしー!」と思った。

何に載っていたレシピかというと「大東京ビンボーマニュアル」という漫画。


調べてみたら1986年から1989年まで、モーニングに連載されてたんだってさ。

リアルタイムで雑誌を読んでいたわけはないんだけど、たぶん、後々、単行本で読んだんだと思うんだよなー。

時代はバブルまっさかりな1980年代後半が舞台なんだけど、主人公の「コースケ」は6畳一間の風呂なしアパートで仕事もせず生活している。タイトル通り、ビンボー生活なんだけど自由だし、ゆるくていい感じなんだよね。

で、この主人公が作るビンボー料理が不思議と旨そうなんです。

パン屋でタダでもらったパンの耳で作るパン粥(パンの耳を牛乳で煮込んだの)とか、バターご飯とか。

その中で最高級に旨そうなのが「牛丼やきめし」、聞くだけでジャンクでよさそうでしょ。

まず前振りがすごくてさ。

バイト代が入ったということで牛丼屋に入って牛丼を頼み、まず具だけでビールを飲むの。そうするととうぜんご飯だけ残ってしまう。それをどうするかというと、紅ショウガをたくさん乗せ、あったかいお茶をそこに入れ、紅ショウガ茶漬けとして〆る。すごいでしょ?

で、持ち帰りの牛丼を買って帰る。(バイト代が入ったから贅沢に)

それを、冷蔵庫で一晩寝かして置いて、次の日、そのままやきめしにしちゃう。

楽しそうでいいやね。

この漫画、懐かしいなぁ読みたいなぁと思っていたらAmazonのKindleストアにあるのを見つけてしまった。

「電子書籍ってどうなんですかねー」と言ってたけど、最近はついつい買ってしまう。やっぱりさー、夜中にiPadひとつで「ああ、読み返したいな
」と思う本をすぐ読めるってのは便利だよね。もう少し価格が安くなるといいんだけど。

で、「大東京ビンボーマニュアル」を1~5巻、一気読みしたんだけど、やっぱり良かったよ。

金は無いけど時間はたっぷりあるという自由人的生活がいい。いまとなってはそれってそんなに斬新な話ではなくてそれこそ「スローライフ」だとか「草食系」だとかそういう話なんだろうけど、金まみれのバブル期にこのマンガは新機軸だったろうね。

かっこいいというよりも「粋」

2013-05-14 19:41:53 | 
こないだ、年上の人たちと飲んでいて小説の話になった。

で、周りの3、4人が「浅田次郎の『天切り松 闇がたり』はいいよー!最高にかっこいいよ!」とテンションが2段階くらい上がって喋っていた。浅田次郎はどうも僕は今まで読んできたことがなくて『地下鉄(メトロ)に乗って』をたぶん読んだくらい。それもあんまりピンと来ていなかった。

この年齢になって何か自分の知らないものを「あれ、いいんだって!読むべき!」と押し付けるように薦められることって少ない。押し付けるように、って書いているけど決して悪い意味じゃないんだよ。僕だって本当に大好きなものは「いいから!もう黙ってこれ読んで!」と薦めることあるもん。

どうも最近はみんな遠慮がちになって、自分が一番好きなものでも「うん、まぁ、僕は面白かったけど、好みに合うかどうか、、、まぁ観てみてもいいんじゃないかな」と薦める人が多いような気がする。それはそれで気を使っていただいていてありがたいんだけどたまには押し付けられるのも悪くない。

極力、人から勧められたら四の五の言わずに本は読んでみる、映画なら観てみる、音楽なら聞いてみる、という姿勢でいたいと思っているので、読んでみましたよ。

ざっとしたあらすじ。

舞台はバブル期の日本。刑務所に一人の老人が入ってくる。最初は低姿勢だけど他の囚人とはどうも雰囲気が違う。松蔵と名乗るその老人は、自身の生い立ちを他の囚人に語り出す。彼の語り方は六尺四方には聞こえない不思議な声の出し方をする。その語り方は昔、盗賊の間で仲間うちだけで聞こえ、見つからないように話す「闇がたり」という手法。そして老人、松蔵は大正時代に、仕立屋銀次、抜け弁天の安吉、振袖おこんなどの仕立屋一門に育てられた伝説の夜盗「天切り松」だった。

彼の語る話は、山縣有朋元帥から伝説の金時計を盗んだ話、など、闇から語る大正・昭和史だった。

あのね、とかくかっこいい。かっこいいというよりも「粋」

なんかね、喋ってる台詞はちょっと歌舞伎っぽい。

「知らざぁ言って聞かせやしょう、目細安吉一家の若頭、黄不動英治たぁ、この俺のことよッ!」

みたいな感じでね。なんなんだろうなぁ、僕自身、歌舞伎の知識なんてほとんどないのに、歌舞伎口調で話されると「イヨッ!」と思ってしまうんだよね。たぶん、日本人のDNAに刻み込まれているリズムなんだろう。

夜明け前の東京、屋根の上を走る英治の後ろに月に照らされた桜吹雪、みたいな感じで情景もかっこいいの。

思わず読みながら「いよッ!〇〇屋!!」と大向こうから掛け声掛けたくなるよ。

エンターテイメント物だからススッと読んで行ける。いいもの教えてもろたな。あと3巻くらいあるらしいのでしばらく楽しめる。

邪悪の話

2013-04-16 23:37:41 | 
今から話す話は村上春樹の新刊「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の解説ではありません。これを読んだからと言ってあの小説が更によく分かると言う話じゃない。

読んでないけど粗筋だけは知っとこうかな、と言う人に対する話でも無いです。

僕があの小説を読んでどう思ったか、と言う話でもない。あの小説を読んで僕が思ったことを話すには四時間くらい頂きたいし、そんな面倒な話を聞きたい人がいるとは思えない。

ただただ、邪悪についての話です。


僕は、村上春樹は「総合小説」を書こうと思っているんだと思っている。

村上春樹の総合小説については完全では無いけどここに書いた。→『完全ネタバレ 映画ノルウェイの森レビュー』

そして総合小説に必要な要素の一つは「邪悪な存在」だと思っている、あくまで僕はね。

村上春樹の長編小説には必ず「邪悪な存在」が出てくる。

羊、やみくろ、綿谷昇、ジョニー・ウォーカー、、

もちろん今回の新刊にも「邪悪」が出てきた。

「邪悪」から人々(僕らのような)は、逃れることが出来ない。

「邪悪」というものは逃れられないから「邪悪」なわけで、言うなれば「我々が逃れられない悪しきもの」につけた名前が「邪悪」なんじゃないかと思う。

「邪悪」から我々は逃げられない。できる事は、その後、癒されることでしかない。

僕は、村上春樹の小説はつまるところ「邪悪」とそれに出会ってしまった人がその後いかに癒されるか、という話だと思っている。

そして新刊「多崎つくると、彼の巡礼の年」もそういう物語だと感じた。

ここに描かれる「邪悪」と「癒し」がどいういうものかは話さない。たぶん、人によって違うから。

ただ、僕はこの小説を読んでで「ノルウェイの森」に出てくる少女を思い出した。

レイコさんの教室に来ていた美しい少女のこと。

彼女がそのまま成長していたら、こういう物語が起こっていたんじゃないか、と感じた。

たぶん、彼女に罪は無い。もちろん周りの人にも罪は無いだろう。

だからこそ「邪悪」が存在する。

「邪悪」を無くすことは出来ない、立ち向かって克服することすら出来ない。我々にできる事はただ、「邪悪」が過ぎたあと、癒しを求めるこであり、そして「邪悪」に傷つけられた誰かを癒すことなんだろうと思う。

どうすればそれが出来るのか。どうすれば癒されるのか、どうすれば人を癒やすことが出来るのか、それは誰にも分からない。でもこの作品は一つだけ解答、いや、解答じゃないな、「解答に近づく方法」を提案している。

「何かを受け取ったら何かを差し出さなくてはいけない」

これがそれだ。たぶん。

これですよ、これ

2013-04-09 23:36:06 | 
ふと、贅沢な考えなんだけど「もし今、何の予備知識も無くぷらりと映画館に入って観た映画が超名作だったらすごくうれしいだろうなぁ」と思う。

現代だと例えば、封切られる映画が誰が作って誰が出ててアメリカではどのくらいの評価でどのくらい稼いで、日本ではどのくらいの評価か、ということはネットで調べればささっと出てくる。

特に評価に関しては映画評論家が「おすすめ」と言っているのだけじゃなくて、普通の人がブログにレビューを書いたりしていたり口コミサイトに投稿したりしているのも見られる。見所たっぷりの予告編もたくさん流れてる。

だからそれをさっと観てしまえば「だいたいこんな感じかぁ、面白そうだな」とか逆に「いまいちっぽいなぁ」と言うのはすぐ分かる。もちろんその予想が裏切られることは多々あるけど。

これはこれで非常に便利なことだともちろん思う。

でもさぁ、おかげで「え!?この映画ぜんぜん聞いたことなかったけどめちゃくちゃ面白いじゃん!!」って体験は出来づらくなっているよね。

「そういう情報が嫌なら見なきゃいいじゃん」って思われるかも知れない。もちろんそれは正論。

ただ一方でそういう風に情報を小出しにされてそれに少しずつ触れてドキドキする、というのも良い映画体験の一つではあるんだよね。

『ダークナイト・ライジング』だってちまちま「これが敵キャラの画像!」「アン・ハサウェイ出演決定」なんてニュースが飛び交ってて、そんなのやっぱり目にしたらついついチェックしちゃうよ。

ここ最近で最高の「ぜんぜんすごいと思ってなかったけどすごいじゃん!」体験は桐島だったなー。あれは僕がよく聞くラジオで「桐島、がつんと来ますよ!」という事前情報しかなかった。「神木隆之介が出てる学園もの」という認識だけ。それがまさかあれほどがつんと来るとはねぇ。。こういう体験が年一回でもあると嬉しいなぁ。


小説は結構そういうことあるの。

適当にいままで読んだことない作家の本買ったりするし、「出たら買う」作家の人のはどうせ買うしと思って事前の情報もそんなに調べないから。

前者で言えば「イニシエーション・ラブ」なんて「うわ、まったく期待してなかったけどすげー!」と思ったし、後者は村上春樹の「1Q84」とかね。

今回のこれも良かった。

伊坂幸太郎はもちろん「出たら買う」作家の一人なんだけど、ここ数作はどうもピンと来てなかった。いや、悪くないんですよ。

でも例えて言うならキレのいいカーブをピュンピュン投げてたピッチャーが球の重みで勝負してるような。こっちが欲しい球はそういうのじゃないんだよなー、って感じ。

でも今回の「残り全部バケーション」は違った。

事前情報まったく無しで読んだんだけどイイですな~。やっぱり伊坂幸太郎はこれですよ。

今までの集大成的に「家族」「憎めない小悪党」「関係ない話がリンクしてく」という要素が含まれている。そのくせ一切重くない。どうでもいい会話がなぜか響く。

肩慣らし的に軽く投げてるカーブなんだけどなぜか球の凄味がある感じ。軽い球だと思って踏み込むと案外内角に切れ込んて来てのけぞらせられる。

こういうのなんだよなー、僕が伊坂幸太郎の好きな感じは。

やっぱりすごいよ、伊坂幸太郎。

イイじゃな~い

2013-04-02 20:34:37 | 
桑田佳祐が新曲を出しまして。

ま、アルバム買えばイイかなーと思って買ってないんだけど聞きたいのでyourtubeで検索したら、連ドラの主題歌になってるのね。

出てるのが最近僕が好きな女優さんの尾野真千子。イイねー。

と、思って見てたらドラマのほうも見たくなった。ウチにはテレビが無いしもう終わってる連ドラだから見れない。

でもね、そこは現代ネット社会、見る方法はあります。

と、いうことで観ました。

イイじゃな~い!

男性でも女性でもいいんだけど、思考が突っ走って最初は冷静に話しているんだけど途中からどんどん何言っているかわかんなくなってく感じはいいねー。特に尾野真千子ががーってなるところは良かったよ。それに対して旦那が、決して悪気はなくてむしろ相手のことを思って言っているんだけど完全に「そういうことじゃねーよ!」ってところが良かった。

微笑ましいじゃない!バカで面倒くさいけど、男って。

切ないじゃない!アホらしいじゃない!でも素敵じゃない!男と女って。

そして、魅力的じゃな~い!尾野真千子←結局ソコ

いいから黙ってこれを

2013-03-30 10:34:52 | 
今年ももう3ヵ月が過ぎましたが、おめでとうございます。

何がおめでたいかって?

「2013年、この漫画がすごい!浅草文庫亭版」が決定いたしました。

もう決定、今年はこれ。

ぷらっと鹿児島でコンビニに入って少し時間があったので立ち読みしてたら見つけた。第一話だけ読んで腰が砕けそうになったのですぐそこにあった1巻2巻ゲット。

これは、すごいよ!

ちょっと話を変えるけどときどき「何にも知らずにぷらっと入った映画が超名作だったら嬉しいなぁ」と夢想する。

誰が出てる、とか誰が監督とか、世間の評判とかそもそもどういう話かも知らずに映画を見てそれがすごく面白かったら最高だと思うんだよね。

現代って便利な時代だからどんな小さな映画でもちょっと調べればどんな話か、どのくらいの評判なのかはすぐわかる。そういう情報をシャットアウトしても勝手に見どころいっぱいの予告編が流れてる。

もちろんそういう情報が悪いとは思わない。

たとえば「ダークナイト・ライジング」だってちょこちょこ事前情報があって「へー、悪役強そうじゃん」「え?アン・ハサウェイ出るの?どっち?敵?味方?」とか思っているのも楽しい映画体験だと思うから。

でもたまに「こんなところに自分の知らないこんな面白いものがあったのか!?」と驚きたい。

でも映画の事前情報を知ってワクワクする体験も捨てがたい。

だから一番いいのはさ、僕が知らないものを「いいから黙ってこれ観ろ!」とか押し付けてくれることなんだよね。

で、この漫画はそう紹介したい。色々、これについて書こうと思ったけど、とにかく何も情報なしで読んでいただいて、その後、ビール片手に「あそこがああで、ここがこうで」と話すのが一番楽しい漫画だと思うから。

いいから黙ってこれ読んでください。おもしろいから!すごいから!何の情報も入れずに、ぜひ読んでください。間違いないから!

東西南北

2013-03-10 16:19:10 | 
とりあえず上巻を読み終えました。

話のスタートは「ヨーロッパの文化文明がニューギニアを席巻した。それはなぜか?」というシンプルな問い。

多くの人は「そりゃヨーロッパ人が優秀だったから(逆に言うとニューギニアの文明が劣っていたら)でしょ」と言ってしまうところ、この著者は「本当にそうなのか?」という疑問からスタートしていく。

それこそ何万年にも及ぶ文化人類史の話なので、一言では言えないけど結論の一つとしては「人種ごとの優劣はない」ということになる。

では、何が決め手だったのか、というのがタイトル「鉄・病原菌・銃」ということになる。

それらがどう生まれ、どう人類を制圧していったか、という話。

非常に面白いなぁと思ったのが、「大陸(というか生活圏)が東西に広がっているか南北に広がっているかで文明の発達度に差が出る」という話。

言われてみれば当然なんだけど、例えば南北に広がっている南アフリカ大陸と東西に広がっているヨーロッパ大陸を比較してみると、何が一番違うかというと農作物の作り方が変わってくる。

同じ民族が東西にいれば季節の変化はあまりないので、東端の人も西端の人も同じつくり方で同じ作物を作ることが出来る。しかし南北に長ければ南端の人と同じようには北端の人は作物を作ることが出来ない。

これにより東西に広い大陸の人々は作物を多く作ることが出来、余剰な食物を蓄えることが出来た。この「余剰な食物」というのは民族発展に大きく寄与することになる。

非常にスケールの大きな話で面白いよ。

当然そうなると、我々としては「じゃあ日本はどうなの?」と思うんだけど、全人類的には日本人はそんなに大きなインパクトが無いのであまり言及されていない。(下巻に出てくるのかもしれないけど)

このあたりの「全人類的に考えて日本人に言及されている箇所が少ない」ということが日本人が「日本人的作家」を好む理由の一つなんだろうなぁと思う。

例えば「ヨーロッパ人というのはなんなのか?」ということはヨーロッパ人以外の多くの人も考えている。でも日本人は(それと比較すれば)そうではない。

だから司馬遼太郎みたいな人が「日本人とは何か?明治の時代の日本人があれだけ優秀だったにも関わらず現代ではそうでないのは何が変わったのか?」ということを考え続け、それが多くの日本人に読まれる(一方で、海外ではそんなに受けていない)理由なんじゃないのかね。

The book of the year 2012

2012-12-31 19:24:42 | 
さて、2012年も終わります。つーことで個人的 The book of the year2012ということで今年僕が読んだ本のベスト1を。本に順位をつけることなんて何の意味もないじゃないかと思うところもあるけど、まぁ何となくね。

まずはランクイン作品から。あ、あくまで「僕が今年読んだ本」なので今年出た本とは限りません。

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか


すごい本でしたねー。とにかく作者のメラメラとした執念がそのまま形になったような本だった。

ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50


1、善人は食べ物を旨そうに食べる。
2、悪人は食べ物を粗末にする。
3、正体不明者は食べ物を食べない。

という「FOOD三原則」を基にマンガや映画でよくあるFOODシーン、例えばバナナの皮で滑って転ぶ、美少女が遅刻しそうになり食パンくわえたまま走る、なんてのを解説した本。これ読むと映画観てても「あ、このFOODシーンはいいね」とか「このFOODの使い方ではキャラクターが描けてないよ」とか思ってしまう。

舟を編む


辞書を作る真面目な男のまっすぐな恋愛の話。悪くなかったですよ。

ジョジョメノン


今年はジョジョ連載25周年の年だった。イベントもいろいろあった。返す返すもジョジョ展に行けなかったことが残念で仕方がない。色々でたジョジョ特集の本の中でもこれは白眉でした。冒頭のイーストウッドと荒木飛呂彦の対談だけでも買った甲斐はあったね。よかったよかった。楽しみにしすぎて注文したの忘れててもう一回注文しちゃって2冊買っちゃったもの。(1冊はドッピオさんに引き取っていただいた。サンキュー)

原発アウトロー青春白書


東日本大震災は去年の話だけど、その爪痕はいまだに残っている。原発の処理は「誰か」がやっているわけでその「誰か」に焦点をあてたノンフィクション。

映画は父を殺すためにある


ハリウッド映画について「通過儀礼」の視点から語った本。通過儀礼というのは、文化人類学的に子供を大人にする儀式のこと。例えばバンジージャンプももとは死ぬほどの恐怖を乗り越えた人だけが部族の一員と認められる。父を乗り越える話と言えばすぐ思いか浮かぶのがスターウォーズ。あくまで一つの視点ではあるけどこれ読むと映画の見方が少し変わって面白いよ。

桐島、部活やめるってよ


話自体は正直そうでもない。でも、これをあれだけの素晴らしい映画にしたという点でランクイン。


さて、今年のベストは。。。




99%対1% アメリカ格差ウォーズ


いろいろ悩んだけど今年はこれ。
今年はアメリカ大統領選の年でもありました。99対1というのは「アメリカの総資産の4割を持っている1%の超大金持ちと残り6割を分けあっている99%の庶民」のこと。金持ち1割が応援していたロムニーさんが大統領選で負けた。これ読んでるとアメリカの奇妙さがよく分かる。日本人からしてみると国民皆保険制度に反対する人がいるってのが本当に分からないよ。

今年は日本も首相が変わった(毎年じゃねーか、とも思うけど)し、大統領選挙といい世界のリーダーの顔ぶれがいろいろ変った。それにより来年がいい年になればいいと思うけどあまり期待は出来ないんだろなと思ってます。結局、「でもやるんだよ!俺が!俺たちが!」なんだろうね。

とにかく皆さん、今年もお疲れ様でした、色々とありがとうございました。

来年も理力があなたと共にあるように。
(May the force be with you.)




恋するモード

2012-12-27 19:30:34 | 
SPURは女性向けモード系ファッション雑誌です。

今月号の特集は「恋するモード2013、この春ファッションを面白くするのはこのモード」です。

買いました。

なんでまた?

そりゃ荒木飛呂彦短編「徐倫、GUCCIで飛ぶ」が載ってるからに決まってるでしょおお!!


ああ、買いましたよ!読みましたよ!驚きましたよ!

いやー凄い。荒木飛呂彦は本当にすごいね。

え?なになに?え?ブチャラティ?アバッキオ?え?ポルポじゃん。どうなんの?スタンド出るの?

と、思っていたら。

ガン!ドバァッ!

は~、凄い。

何も知らない人が読んだら「なんじゃこら?」の一言で終了しますよ。

でも、ジョジョ好きは泣くんだろうなぁ。

「渡したくない…知らない土地で…知らない人と…檻の中で…過ごさせたくない。ひとりぼっちで過ごさせたくない!」

これを徐倫が言ってるというのがねー。ジョジョ第六部を知っている人なら完全にやられちゃうだろう。

そして絵の美しさ!美しい!百万倍美しい!

この作品は確実におかしい。誤解を恐れず言えば少しだけかもしれないけど狂ってる。そんな作品を愛する僕らもたぶんそうなんだろう。

25周年

2012-12-21 19:51:38 | 
僕の行っていた小学校の目の前に文房具屋と言うか駄菓子屋というかとにかく商店があった。文房具も売っていたしお菓子も売っていたしゲームも
おいてあったし、漫画雑誌もおいてあった。

僕が小学校6年の時にそこで目にしたジャンプの表紙がこれだった。

「ああ、ビーティーとかバオーの人が新連載するんだー」と思った記憶がある。しっかしバオーは面白かったよな。単行本、大学の部室に置いたままなんだよなー。もう一回買おうかな。あの頃、似たような印象で「メタルK」というのがやっててどっちも面白かった記憶があったんだけど、「メタルK」を最近読み返したら主人公の姿がちゃっちくてびっくりした。対してバオーは劣化していないというのがやっぱりすごいよなー。ビーティーだっていまだに面白いもの。そばかすの少年が家を乗っ取りかける話がコワく出来てていいと思う。

話戻しますね。

小学校6年の時に表紙を観てからなんと25年。「ジョジョの奇妙な冒険」はいまだに続いている。なんとまぁすごいことだ。

今年は連載25周年ということでジョジョ関連がいろいろ話題になっていた。

ジョジョ展もあったし(行けなかったんだよなー、悔しい。気づいたらチケットがソールドアウト)、「ジョジョメノン」というムックも出た。

ジョジョメノンは読みごたえがあったよー。なんたって巻頭の、荒木飛呂彦とクリント・イーストウッドの対談。言われてみればイーストウッドのたたずまいというのは承太郎に似ている。

「岸辺露伴、グッチに行く」が読めるだけでも買う価値は確実にあるよね。


荒木飛呂彦は今年、なんと石川さゆりのCDのジャケットまで書いた。


これね。明らかに荒木飛呂彦のタッチでありながらまさしく石川さゆりというのもすごいことだと思う。荒木飛呂彦の「東北復興平泉宣言」のイラスト観ても思うんだけど、やっぱりこの人の人物描画のポイントは腰、というか「骨盤」なんだよね。骨盤がグギッと入っているところからパワーを感じる。

ちなみに、石川さゆりのコメントで「荒木先生は着物を描くのは初めてだと言っていました」なんてのがあったけど、「岸辺露伴、ルーブルに行く」でも書いてたし、「伊豆の踊子」の文庫本カバーでも着物を描いてます。完全に自分の描いたこと忘れる、というのが荒木飛呂彦。

そういえばさー、インタビューとかで「承太郎の帽子はトレードマークだからどんなことがあっても帽子を脱がない、と決めたんです」と言ってるくせに第三部の2話目でさっそく帽子脱いでるのよ(牢屋の中で自分に向けて発砲するシーン) ほんとすごいよね、この人(笑)

あとね、ジョジョ展の記者会見でのコメントもすごかった。

このジョジョ展東京のポスターの説明で「日本と言えば富士山だろうと。富士山に承太郎にイギー、そしてその前にタンポポということで『最強』という意味です」って言ってたんだけど。いやいや意味分からないっす。


この漫画があることで僕の人生が変わったとまでは言わないけど、確実に彩が豊かなものにはなっていると思う。これからも連載続く限り、いつまでも読み続けると思うよ。