カナダのケベックにおいて、スーパー・アイドルとしての地位を不動のものとしていたルネ・シマールが、第3回東京音楽祭世界大会出場のために来日したのは、1974年6月26日(水)でした。
実はつい最近まで、私は、「ルネは、第3回東京音楽祭世界大会でグランプリとフランク・シナトラ賞を獲得し、一夜にして大ブームを巻き起こしたから、日本で活動することになった」と思い込んでいました。何故なら、私がコレクションしているルネ記事のほとんどが、グランプリ受賞以降のものだったからです。しかし、ルネはこの大会に出場するためだけに来日したのではなく、ALFAレコードとCBSソニーの綿密な計画によって仕掛けられた「ルネ・プロジェクト」の下に、日本でデビューするために来日していたのでした。ですから、東京音楽祭はあくまでも日本デビューのための足掛かりであって、日本のTV番組への出演も、来日前からすでにスケジュールに組み込まれていました。それについては、今回紹介する記事にも記載されています。
ルネの日本デビューを前にして、音楽関係者対象の専門誌には「ミドリ色の屋根」の広告が1ページを使って大きく掲載されていました。そして、今年に入って入手した雑誌の切り抜きから、大会出場以前に、ルネを紹介している雑誌がたくさんあったことを知りました。それは紛れもなく、日本で売り出すための伏線であり、ルネのデビューに如何に力を入れていたかを証明するものでした。
それでは、日本デビュー前にルネを紹介した記事の1つ、「週刊セブンティーン」に掲載された「カナダからきた 歌う『星の王子さま』 ルネ・シマール」を、2回に分けて紹介いたします。
ボクはパパと”ミドリ色の屋根”のうちに、住みたい!!
カナダからきた
歌う『星の王子さま』
ルネ・シマール
東京・帝国劇場で開かれる東京音楽祭(6/29~30)に13歳の少年が参加する。カナダのティーンのアイドル、ルネ・シマール!! 美しいボーイ・ソプラノ、あどけない笑顔。そんな彼にかくされた、意外な物語を紹介しよう。
街から街へさまよう歌声
「ルネ、この店にもはいってみようか」
ここはカナダの雪にとざされた街チクーティミ。
ギターをかかえた兄ルジがこういい、ふたりは1軒のバーのドアを押した。
「おじさん、歌わしてよ」
ルネはバーの支配人にいい、ルジのギターを伴奏に歌いはじめた。
およそ場ちがいなルネのボーイ・ソプラノがたばこの煙のあいだをぬって流れた。一瞬、バーの客たちはとまどったが、やがてききほれ、ルネが歌い終わると、割れるような拍手がひびいた。
だから、ルネが帽子を持って、テーブルのあいだを歩くと、それにいくつかの硬貨が投げこまれた。
「きょうはこれくらいでいいだろう。宿題だって残ってるしな」
ルネがいい、ふたりは暗い夜道を急いだ。きょうだいが帰りついたのは、、壁がくずれ落ち、天井もしみだらけのボロアパートだ。
しかも彼らの部屋は暗くじめじめした地下だった。だが、ルジとルネのきょうだいは、明るい微笑みを浮かべていった。
「パパ、ほらみてごらん、きょうはこんなにかせいじゃったよ」
ベッドのなかのパパはかすかにうなずいていった。
「すまんな、おまえたちにまで苦労をかけて」
「いいんだよ。ぼくは歌うことが大好きなんだから」
ルネはやさしく、パパにキスをするのだった。
ルジとルネは7人きょうだいの5番めと6番め。下にはまだ、小さい妹がいる。だからパパが病気になっていらい生活は苦しい。
ケベック市の生活保護を受けているのだけど、それだけでは足りないから、ルジとルネが、歌を歌ってかせいでいる。
以前は、もっとましな家に住んでいた。
せまいながらも庭がありママは花壇を作って、花を育てていた。
パパも、材木工場のコックさんとして腕をふるい、日曜日には、聖歌隊のリーダーとして、教会にかよっていた。
もちろん、ルジもルネも聖歌隊員だった。とくにルネは才能がみとめられて、よくソロのパートを受けもたされていた。
(以下、次回記事に続く)
他の記事にも見られるのですが、間違った情報で書かれているところがいくつかあります。まず、「Un Enfant Comme Les Autres-普通の子供-」でも描かれている、ケベックのバーで歌っていた頃は、シクーティミではなく、ケベック・シティのサビニエール・ドリオン通りに住んでいました。パパが喘息で働けなくなり、オルレアン島の白い家から、アパートの地下室4部屋に移っていました。また、ルネは7人兄弟の5番目で、兄レジスは4番目。ルネの下には弟ジャン=ロジェと妹ナタリーがいます。さらにこの記事では、パパはルネとレジスがバーで歌っていることを知っていますが、実際には両親に内緒で歌っており、ルネの天使の歌声がケベックで評判になって両親の耳にも入ったことになっています。
他にも読み方の違いで、仏語では「チクーティミ」ではなく「シクーティミ」、「ルジ」は「レジス(レジ)」だったりしますが…。
次回はこの記事の後半を紹介いたします。
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
やっと週末を迎えることができてホッとしています。
実は、先週12日の日曜日は、前夜から熱を出して寝込んでいました。月曜から一泊の出張が入っていたため、薬を飲んでひたすら休養に徹した「母の日」。出張は、半病人には少々きついプログラムもあったのですが、どうにか乗り切ることができました。しかし、のどの痛みと関節痛が改善されず、金曜日の出張が無事済んで一安心しています。
▲初「猫アスカ」画像(3度目の入院から退院 毛刈りされた手術痕にも毛が生えてきましたよ)
そして昨日は、外せない仕事関係の「運動会」を午前中見に行き、その帰りに入院中の猫のアスカを迎えに行きました♡ ところが午後、息子をスイミングに送って行こうとしたら、今度は息子が微熱。現在息子の小学校ではインフルエンザが流行中で、6年生だけが創立記念遠足を13日に延期し、14日からは4年生の1クラスが学級閉鎖の上に、息子のクラスでも数人…それも、息子の座席の周りの子たちが発症していたため、大事を取って欠席させました。ところが、息子はスイミングを休んでおきながら、猫のアスカと遊んで大喜び。今はすっかり元気です。
さて、今年のシマ姉家のグリーンカーテンですが、「うどんこつよし」という、病害虫に強い品種を2苗とミニトマト「あいこ」。黒小玉スイカはもと朝顔のプランターに植えました。朝顔は地面からもプランターからも、昨年こぼれた種から芽が出ています。それから、昨年のサヤインゲンの種も蒔いてみました。しっかり芽が出ていますが、今年は昨年まだ小さかった垣根が育っているので、日当たりの面がちょっと心配です。今年の夏の暑さはどうなのでしょう? どちらにしても、グリーンカーテンで涼と収穫を楽しみたいです♪
▲職場のアマガエル(正面顔はエサをもらったすぐ後 もう少し顔を上げている時は、もっと笑っているように見えました まだまだ太めちゃんです 笑)
そして、職場のアマガエルはとうとう私の手から直接エサを食べるまでになりました。水曜日に、教室で捕まえたハエ(? アブやイエバエではない)を食べた後の正面顔が満面の笑みに見えましたが、翌日からまた旅に出ています(笑)。パッションフルーツの花が次々に咲き、プチトマトも程良く熟れ、パッションフルーツとオリヅルランが元気に伸びて窓辺がジャングル化してきているため、そろそろ外の犬走りに移動しようと考え中です。
▲左:職場のパッションフルーツの花(トケイソウの一種)
右:シマ姉家のご近所のポピー畑 今年は咲き始めに撮れたので綺麗♡
昨年いただいた庭の「ブルーベリー」や、さらに尾ヒレが立派になった熱帯魚のベタ「チッチ」、職場の水槽で増え続けるミナミヌマエビ軍団など、これからまだまだ楽しみがいっぱいです。ルネ友の皆さまにも、ルネ記事と一緒に楽しんでいただければ幸いです。
実はつい最近まで、私は、「ルネは、第3回東京音楽祭世界大会でグランプリとフランク・シナトラ賞を獲得し、一夜にして大ブームを巻き起こしたから、日本で活動することになった」と思い込んでいました。何故なら、私がコレクションしているルネ記事のほとんどが、グランプリ受賞以降のものだったからです。しかし、ルネはこの大会に出場するためだけに来日したのではなく、ALFAレコードとCBSソニーの綿密な計画によって仕掛けられた「ルネ・プロジェクト」の下に、日本でデビューするために来日していたのでした。ですから、東京音楽祭はあくまでも日本デビューのための足掛かりであって、日本のTV番組への出演も、来日前からすでにスケジュールに組み込まれていました。それについては、今回紹介する記事にも記載されています。
ルネの日本デビューを前にして、音楽関係者対象の専門誌には「ミドリ色の屋根」の広告が1ページを使って大きく掲載されていました。そして、今年に入って入手した雑誌の切り抜きから、大会出場以前に、ルネを紹介している雑誌がたくさんあったことを知りました。それは紛れもなく、日本で売り出すための伏線であり、ルネのデビューに如何に力を入れていたかを証明するものでした。
それでは、日本デビュー前にルネを紹介した記事の1つ、「週刊セブンティーン」に掲載された「カナダからきた 歌う『星の王子さま』 ルネ・シマール」を、2回に分けて紹介いたします。
ボクはパパと”ミドリ色の屋根”のうちに、住みたい!!
カナダからきた
歌う『星の王子さま』
ルネ・シマール
東京・帝国劇場で開かれる東京音楽祭(6/29~30)に13歳の少年が参加する。カナダのティーンのアイドル、ルネ・シマール!! 美しいボーイ・ソプラノ、あどけない笑顔。そんな彼にかくされた、意外な物語を紹介しよう。
街から街へさまよう歌声
「ルネ、この店にもはいってみようか」
ここはカナダの雪にとざされた街チクーティミ。
ギターをかかえた兄ルジがこういい、ふたりは1軒のバーのドアを押した。
「おじさん、歌わしてよ」
ルネはバーの支配人にいい、ルジのギターを伴奏に歌いはじめた。
およそ場ちがいなルネのボーイ・ソプラノがたばこの煙のあいだをぬって流れた。一瞬、バーの客たちはとまどったが、やがてききほれ、ルネが歌い終わると、割れるような拍手がひびいた。
だから、ルネが帽子を持って、テーブルのあいだを歩くと、それにいくつかの硬貨が投げこまれた。
「きょうはこれくらいでいいだろう。宿題だって残ってるしな」
ルネがいい、ふたりは暗い夜道を急いだ。きょうだいが帰りついたのは、、壁がくずれ落ち、天井もしみだらけのボロアパートだ。
しかも彼らの部屋は暗くじめじめした地下だった。だが、ルジとルネのきょうだいは、明るい微笑みを浮かべていった。
「パパ、ほらみてごらん、きょうはこんなにかせいじゃったよ」
ベッドのなかのパパはかすかにうなずいていった。
「すまんな、おまえたちにまで苦労をかけて」
「いいんだよ。ぼくは歌うことが大好きなんだから」
ルネはやさしく、パパにキスをするのだった。
ルジとルネは7人きょうだいの5番めと6番め。下にはまだ、小さい妹がいる。だからパパが病気になっていらい生活は苦しい。
ケベック市の生活保護を受けているのだけど、それだけでは足りないから、ルジとルネが、歌を歌ってかせいでいる。
以前は、もっとましな家に住んでいた。
せまいながらも庭がありママは花壇を作って、花を育てていた。
パパも、材木工場のコックさんとして腕をふるい、日曜日には、聖歌隊のリーダーとして、教会にかよっていた。
もちろん、ルジもルネも聖歌隊員だった。とくにルネは才能がみとめられて、よくソロのパートを受けもたされていた。
(以下、次回記事に続く)
他の記事にも見られるのですが、間違った情報で書かれているところがいくつかあります。まず、「Un Enfant Comme Les Autres-普通の子供-」でも描かれている、ケベックのバーで歌っていた頃は、シクーティミではなく、ケベック・シティのサビニエール・ドリオン通りに住んでいました。パパが喘息で働けなくなり、オルレアン島の白い家から、アパートの地下室4部屋に移っていました。また、ルネは7人兄弟の5番目で、兄レジスは4番目。ルネの下には弟ジャン=ロジェと妹ナタリーがいます。さらにこの記事では、パパはルネとレジスがバーで歌っていることを知っていますが、実際には両親に内緒で歌っており、ルネの天使の歌声がケベックで評判になって両親の耳にも入ったことになっています。
他にも読み方の違いで、仏語では「チクーティミ」ではなく「シクーティミ」、「ルジ」は「レジス(レジ)」だったりしますが…。
次回はこの記事の後半を紹介いたします。
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
やっと週末を迎えることができてホッとしています。
実は、先週12日の日曜日は、前夜から熱を出して寝込んでいました。月曜から一泊の出張が入っていたため、薬を飲んでひたすら休養に徹した「母の日」。出張は、半病人には少々きついプログラムもあったのですが、どうにか乗り切ることができました。しかし、のどの痛みと関節痛が改善されず、金曜日の出張が無事済んで一安心しています。
▲初「猫アスカ」画像(3度目の入院から退院 毛刈りされた手術痕にも毛が生えてきましたよ)
そして昨日は、外せない仕事関係の「運動会」を午前中見に行き、その帰りに入院中の猫のアスカを迎えに行きました♡ ところが午後、息子をスイミングに送って行こうとしたら、今度は息子が微熱。現在息子の小学校ではインフルエンザが流行中で、6年生だけが創立記念遠足を13日に延期し、14日からは4年生の1クラスが学級閉鎖の上に、息子のクラスでも数人…それも、息子の座席の周りの子たちが発症していたため、大事を取って欠席させました。ところが、息子はスイミングを休んでおきながら、猫のアスカと遊んで大喜び。今はすっかり元気です。
さて、今年のシマ姉家のグリーンカーテンですが、「うどんこつよし」という、病害虫に強い品種を2苗とミニトマト「あいこ」。黒小玉スイカはもと朝顔のプランターに植えました。朝顔は地面からもプランターからも、昨年こぼれた種から芽が出ています。それから、昨年のサヤインゲンの種も蒔いてみました。しっかり芽が出ていますが、今年は昨年まだ小さかった垣根が育っているので、日当たりの面がちょっと心配です。今年の夏の暑さはどうなのでしょう? どちらにしても、グリーンカーテンで涼と収穫を楽しみたいです♪
▲職場のアマガエル(正面顔はエサをもらったすぐ後 もう少し顔を上げている時は、もっと笑っているように見えました まだまだ太めちゃんです 笑)
そして、職場のアマガエルはとうとう私の手から直接エサを食べるまでになりました。水曜日に、教室で捕まえたハエ(? アブやイエバエではない)を食べた後の正面顔が満面の笑みに見えましたが、翌日からまた旅に出ています(笑)。パッションフルーツの花が次々に咲き、プチトマトも程良く熟れ、パッションフルーツとオリヅルランが元気に伸びて窓辺がジャングル化してきているため、そろそろ外の犬走りに移動しようと考え中です。
▲左:職場のパッションフルーツの花(トケイソウの一種)
右:シマ姉家のご近所のポピー畑 今年は咲き始めに撮れたので綺麗♡
昨年いただいた庭の「ブルーベリー」や、さらに尾ヒレが立派になった熱帯魚のベタ「チッチ」、職場の水槽で増え続けるミナミヌマエビ軍団など、これからまだまだ楽しみがいっぱいです。ルネ友の皆さまにも、ルネ記事と一緒に楽しんでいただければ幸いです。