ミドリ色の屋根は永遠に~René Simardに首ったけ~

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10 Déjà dix ans もう10年 en duo avec MARINA ORSINI

2023年03月25日 | ルネの仏語の歌

侍ジャパン ドラマすぎる14年ぶりの世界一おめでとう!!

 ルネとは全く関係ない話題ですが、去る3月22日(水)、WBCで日本が決勝でアメリカを3対2で破り、14年ぶりに世界一を奪還いたしました! 暗いニュースが続いていた日本が、今年一番が熱狂したニュースでしたね!! 

 今日シマ姉家は、私と息子の車の半年点検にあわせて、冬用のスタッドレスタイヤから夏タイヤの履き替えを、主人の車も一緒に行います。日本列島は桜戦線が北上中ですが、今週は木曜日がずっと雨。お花見は、義父と主人が花粉症の上、今年の花粉の飛散量が昨年の2倍とのことで、近くの桜並木ドライヴで終わりかもしれません★

 そして、ルネの娘ロザリーの妊娠の発表が有った数日後、ルネの妻マリー=ジョゼ、その母クローデットと娘ロザリーが出演したTV番組「La Tour」で、ルネの息子オリヴィエの配偶者であるアレックス・シグアンAlexe Sigouinさんが妊娠していることを発表しました! すでに可愛いクロエちゃんの親であるカップルは、今後数か月でこの2番目の小さな赤ちゃんを迎えることになります。ルネは今年、3人の孫のおじいちゃんになるのです 今年も幸せ一杯のタユフェとシマール一家ですね!!

Le fils de René Simard et Marie-Josée Taillefer sera papa pour la 2e fois | 7 Jours参照

 

 

 今回は、ルネの53枚目のアルバム『Condor コンドル』の収録曲10曲目で、MARINA ORSINI マリーナ・オルシーニとのデュオDéjà dix ans もう10年」を紹介いたします。

 

 

 この曲は亡き母ガブリエル・ラベに対するの思いを綴った歌です。

 ルネは母についてデビュー50周年記念誌の中で、「私の母は私を驚かせる人でした。時が経つにつれて、彼女の優しさは増すばかりでした。彼女は、レジリエンス(回復力)という言葉の意味を教えてくれました。母は私の人生の重要な人であり、これからもそうです。」と語っていました。  
 また、「は、彼女がどんな時も常にポジティブである、私の天使ガブリエルと呼んでいる私の母に似ています。彼女は常に物事の美しい側面を理解し、体験しようとしていました。」とも語っていました。そして、「私を救ってくれたのは家族の核です。 若い頃にこの職業を始めれば、脱線する可能性がありました。 もっと大変な時期もありましたが、この強い核が道を示してくれました。 神の摂理に感謝します。 私は幸運な男です。」と語った「家族の核」の中心にいて、ルネの心の支えになっていたのは、他ならない「ママン・シマール」こと、亡き母ガブリエルなのだと思います。

 ルネは母亡き今も、彼女から受け継いだ「永遠のポジティブ」で人生の荒波を乗り越え、人生を楽しみ、これからの人生に希望をもってチャレンジし続けているのです。ルネが今でも愛してやまない母への思いを、ルネはマリーナ・オルシーニと共に優しく、そして切なく歌い上げています。ルネの思いが天国の母ガブリエルに届きますように

 

 マリーナ オルシーニMarina Orsini は、1967 年 1 月 4 日、モントリオールのヴィル=エマールで生まれ。ケベック出身の女優であり、ラジオ 及びテレビの司会者です。 彼女は父親がイタリア出身、母親がイギリス系スコットランド人のケベック人であり、非常に有名なオルシーニ家の子孫です。

 15歳の時ケベックで開催された第 1 回モデル・コンペティションで第2位を獲得し、大手チェーン店のモデルとして短いキャリアを積んだ後、ジャン=クロード・ロード監督のテレビシリーズ「Lance et compte」に出演しました。 19歳のとき、彼女はケベックのテレビに革命をもたらしたこのシリーズに出演し、それが彼女の 休むことのないキャリアの始まりでした。

 この歌は、マリーナがネルソン・マンヴィユと作詞を共作し、自らもルネと一緒に歌っています。彼女によって、ルネと亡き母ガブリエルの深い絆や、ルネの亡き母を想う気持ちが的確に表現され、愛情のこもった、温かくも、ちょっぴり切ない歌詞になっています。マリーナの才能と共に、ルネを理解する彼女の友情、心と才能の豊かさを感じました。

 Marina Orsini | Facebook Marina Orsini(@marina.orsini.officiel)

 

 

デシャ ディ ザン       マリーナ・オルスィニ

Déjà dix ans en duo avec MARINA ORSINI

(MARINA ORSINI ー NELSON MINVILLE/CHRISTIAN MARC GENDRON)

 

ママン プティットゥ ママン

Maman, petite maman

アンタン テュ マ プリエール

Entends-tu ma prière

ママン デジャ ディ ザン

Maman, déjà dix ans

プールタン セテ ティエール

Pourtant c’ était hier

 

コ ミル スフル ル ヴァン

Comme il souffle le vent

スュル ノ ザニヴェルセール

Sur nos anniversaires

ママン プティットゥ ママン

Maman petite maman

ル タン クール

Le temps coule

コム ロー デ リヴィエール

Comme l’eau des rivières

 

ダン テ ニュアージュ ブラン

Dans tes nuages blancs

アンタン モン クール キ プルール

Entends mon coeur qui pleure

ママン デジャ ディ ザン

Maman, déjà dix ans

ル シエ レ タン ヴォルール

Le ciel est un voleur

キ ダン セ ブラ ジェアン

Qui dans ses bras géants

アンポルトゥ ル ボヌール

Emporte le bonheur

エ レ フルール デュ プランタン

Et les fleurs du printemps

ママン サン トワ

Maman sans toi

ル モンドゥ ム フェ プール

Le monde me fait peur

 

ママン スィ ジュプーヴェ

Maman si j’pouvais

ジュグランプレ ジュスコ シエル

J’grimperais jusqu’au ciel

エ ジュ タポルトゥレ

Et je t’apporterais

デ タ ドゥ リュヌ ドゥ ミエル

Des tas de lunes de miel

オン パルルレ ロンタン

On parlerait longtemps

ドゥ トワ ドゥ ラ メゾン

De toi, de la maison

エ レ モ ゴウトゥレ ボン

Et les mots goûteraient bon

プティットゥ ママン

Petite maman

デジャ ディ ザン

Déjà dix ans

 

ママン プティトゥ ママン

Maman, petite maman

ルモントゥ レ セゾン

Remontent les saisons

ム ルヴォワラ アンファン

Me revoilà enfant

ラージュ ドゥ デレゾン

L’age de déraison

 

エ テュ ウーヴル ラ ポルトゥ

Et tu ouvres la porte

ドゥ トゥー メ スーヴニール

De tous mes souvenirs

デュ パルファン ク テュ ポルトゥ

Du parfum que tu portes

ア ラ ソワ ドゥ トン リール

À la soie de ton rire…

 

エ デュ サロン ジャンタン

Et du salon j’entends

ラ ヴォワ ドゥ スィナトゥラ

La voix de Sinatra

ル ブリュイ ドゥ テ タロン

Le bruit de tes talons

ス ラプロシュ ドゥ モワ

Se rapproche de moi

 

ママン デジャ ディ ザン

Maman, déjà dix ans

シャク フォワ サ フェ マル

Chaque fois ça fait mal

カン スュル サ トワ リマンス

Quand sur sa toile immense

ル シエル ドゥ ニュイ

Le ciel de nuit

ドゥスィヌ ト ネトワール

Dessine ton étoile

 

(refrain)

 

もう10年

ママン 愛しいママン

僕の祈りが聞こえますか

ママン もうすでに10年になります

でも それは昨日のことの様です

 

僕たちの記念日に

風が吹くように

ママン 愛しいママン

時は流れます

川の水のように

 

あなたの白い雲の中で

泣いている僕の胸の内を聞いてください

ママン もうすでに10年になるのです

空は泥棒です

 

誰が その大きな腕の中に

幸せと

春の花を 持っていくのでしょう

ママン あなたがいないと

世界が 僕を不安にさせるのです

 

ママン もしも出来ることならば

僕は 空に昇ることでしょう

そして あなたを連れて来るのです

たくさんの蜜月に

僕たちは 長い間話すことでしょう

あなたについて 家について

そして 会話を楽しむことでしょう

愛しいママン

もうすでに 10年になるのですね

 

ママン 愛しいママン

季節をさかのぼって

僕はまた無分別な年頃の

子供に戻ります

 

そしてあなたは開けるのです

僕のすべての想い出の扉を

あなたがつけていた香水から

あなたの絹のような笑い声まで...

 

リビングから聞こえます

シナトラの歌声が

僕に近づいて来る

あなたのヒールの音が

 

ママン もうすでに10年になります

心が痛むたびに

その広大なキャンバスにいるとき

夜空は

あなたの星を描くのです

 

(繰り返し)

 

 フランス語の歌詞は、韻をふんでいたり、短文のため、仏和辞典で調べながら、単語のどの訳を使ってどう訳すかでいつも悩みます。この歌の翻訳は、アルバム「Condor コンドル」に収録された11曲の中で、自分としては1番うまく訳せたと思って気に入っています。そして、息子も将来こんな風に私のことを思ってくれたらいいな~・・・なんて考えると感動もひとしおです。

 いつものことですが、私の拙い翻訳ですので参考までにとどめてください。また、仏語にお詳しい方、アドバイスをお待ちしておりますのでよろしくご指導くださいませ。

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09 Un monde à nous 私たちの世界 en duo avec LUCE DUFAULT

2023年03月19日 | ルネの仏語の歌

朗報です! ルネの娘ロザリーが今年9月にママになります

 今年で交際10周年を迎える恋人のガブリエルさんとの間に、待望の第1子を妊娠したことが判明しました 先週末ロザリーがfacebookのページでその喜びを報告をした時は14週目でした! もちろんご自身にも、兄オリヴィエとその娘クロエちゃんにも先天性の聴覚障碍が有るので、そのことに対する不安は有ったそうですが、おふたりは子供を強く望まれていました。2021年に祖父母になったルネと妻マリー=ジョゼも喜びでいっぱいのことでしょう。ルネはますます忙しくなりますね! 

Rosalie Taillefer-Simard attend son premier enfant | 7 Jours

Toutes nos félicitations aux futurs parents!

 

 

 そして昨日は彼岸の入り。来週2月21日(火)は「春分の日」でお彼岸の中日ですが、シマ姉家は大安で日曜日の今日、お墓参りに行きます。

 ルネは舞台劇『Le Dîner de cons 奇人たちの晩餐会サン・ドゥニ劇場  Espace St-Denisでの公演が3月11日(土)で一段落したので、6月22日(木)エクトル=シャルラン劇場 Théâtre Hector-Charlandから再開する公演までの期間は、10月19日(土)に公開初日を迎える、ミュージカル「La famille Addams アダムス・ファミリー監督としての仕事で、目も回る忙しさでしょう! 今年の夏も厳しい暑さが予想されます。還暦を過ぎたルネが頑張り過ぎないこと、そして舞台が大成功を収めることを祈ってやまないシマ姉です。

 

 

 今回は、ルネの53枚目のアルバム『Condor コンドル』の収録曲9曲目で、Luce Dufault リュス・デュフォールとのデュオ、Un monde à nous 私たちの世界」を紹介いたします 

 

 

  このアルバムに付属した小冊子の中で、ルネは「60歳になった今、私は自分たちの社会を判断することなく、それを理解しようとしています。 この前向きな世界観を守ることが重要だと思います。 それは私が前進することを助けるのです...」と語っていました。

 この曲は、たとえどんなことが有ったとしても、自分たちの世界と明るい未来を信じて、常に前進し、前向きに生きていこうとする、ルネの気持ちを表現したのではないかと推測し翻訳してみました。

 また、ゆったりとしたテンポ、ルネとリュスの温かく包み込むような歌声が、私たちの心を穏やかにし、心地良くふたりの歌の世界に誘い導いてくれます。歌詞の翻訳をする前から、この歌がこのアルバムの中で一番のお気に入りでした。

 そしてケベックで放送された番組のプレゼント企画で「ルネの曲で一番好きな曲は何ですか?」という質問に「日本人としてはミドリ色の屋根』だけれど、このアルバムならUn monde à nous』です。」と答えて当選者に選ばれたことは、過去ログでも報告いたしました(^^♪ 実は、ブログ記事で紹介しているジャケットと小冊子の画像は、プレゼントされたCDを写真に撮ってアップしたものです。

 是非この曲を聴いて、ルネの歌の世界にどっぷりと(笑)浸って、日頃の疲れを癒していただけたら幸いです

 

 Luce Dufault リュス・デュフォール(1966年8月19日、オンタリオ州オーリンズ生まれ)は、フランス系カナダ人の歌手です。子供の頃から歌を習い、カルチャー・センターやショッピング・モールで歌っていました。 彼女は1980年代の終わりに最初のグループ Stable Mates を設立し、このグループ内で、リズム・アンド・ブルースに焦点を当てたレパートリーで、モントリオール・ブルースのツアーを行いました。 また、彼女は1992年11月、リュック・プラモンドンのミュージカル『La légende de Jimmy ジミーの伝説』のグルーピー役を、1993年の秋には『 l'opéra-rock Starmania オペラ-ロック・スターマニア』 のマリー・ジャンヌ役を演じました。『スターマニア』は 2 年間続き、Félix と Victoire de la Musique を獲得しました。

 

 

アン モン ダ ヌー        リュス・デュフォール

Un monde à nous en duo avec LUCE DUFAULT

(Frederick Baron/Andre Leclair)

 

ウーブリエ

Oublier

ル タン デュヌ シャンソン

Le temps d’une chanson

ノ ルグレ

Nos regrets

レ ジストワール

Les histoires

ク ロ ナ デュ レッセ イナシュヴェ

Que l’on a dù laisser inachevées

レ ラルム

Les larmes

ク ロン ナ パ ピュ レッセ クーレー

Que l’on n’a pas pu laisser couler

 

ルヴニール

Revenir

スュー ル シュマン ドゥ ノ スーヴニール

Sur le chemin de nos souvenirs

ヴェル ランファン アン ヌー

Vers l’enfant en nous

ク ロン ナ パ スュ ルトゥニール

Que l’on n’a pas su retenir

ク ロ ナ ア ペーヌ ヴュ

Que l’on a à peine vu

ル タン ドゥ グランディール

Le temps de grandir

 

アン モン ダ ヌー

Un monde à nous

アン モン ダ ヌー

Un monde à nous

コ マン ルフュージュ ダン ル カオ

Comme un refuge dans le chaos

キ ヌー プロテージュ ウー トゥー テ ボー

Qui nous protège, où tout est beau

プリュ オー ク ヌー

Plus haut que nous

 

ウーブリエ

Oublier

ル タン デュヌ シャンソン

Le temps d’une chanson

ル パッセ

Le passé

レ デゼール

Les deserts

ク ロ ナ デュ マルギレ ヌー トゥラヴェルセ

Que l’on a dù malgré nous traverser

レ ヌーフラージュ

Les naufrages

ク ロン ナ パ ピュ エヴィテ 

Que l’on n’a pas pu éviter

 

(refrain)

 

アン モン ダ ヌー

Un monde à nous

アン モン ダ ヌー

Un monde à nous

ウー ラムー ネ ジャメ ドゥ トゥロ

Où l’amour n’est jamais de trop

ウー ラ ドゥルール サン ヴァ サン モ

Où la douleur s’en va, sans mot

プリュ ロワン ク ヌー

Plus loin que nous

アン モン ダ ヌー

Un monde à nous…

 

私たちの世界

 

忘れてしまう

歌の時間を

私たちの後悔を

未完成のままにしなければならなかった

物語を

流せなかった

涙を

 

戻って来る

私たちの思い出の道へ

私たちの中の子供へ

抱えきれなかった

ほとんど見たことのなかった

成長する時間

 

私たちの世界

私たちの世界

私たちを守る 混沌の中の拠り所のように

すべてが美しい

私たちよりずっと高い場所

 

忘れてしまう

歌の時間を

私たちが通らなければならなかった

過去を

何も無い場所を

避けられなかった

破滅を

 

(コーラス)

 

私たちの世界

私たちの世界

愛が決して余分なものにならない場所

痛みが言葉無しで消える場所

私たちよりも遥か遠くに

私たちの世界...

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08 Tout pour le tout すべてのために en duo avec MARIO PELCHAT

2023年03月11日 | ルネの仏語の歌

 

3月9日はルネの兄レジス・シマール氏の63歳の誕生日でした

 そして今から12年前の2011年(平成23年)3月11日(金曜日)に「東日本大震災 」が発生しました。

 現在世界的には、新型コロナウィルスが2019年12月に中国の湖北省で初めて確認されてから3年、ミャンマー・クーデターから2年、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって2月24日で1年、2月9日に起きたトルコ・シリア地震や、中国、北朝鮮による安全保障上の脅威など、世界情勢は様々な問題を抱えており、激動の世界経済と物価高・低金利・円安で不安は募るばかりです。

 それでも私たちルネ・ファン世代は次の世代のために、どんな苦難の中でも希望を失わず、笑顔で自分の道を信じて歩み続けたルネに習って、頑張り続けなければなりません。

 でも、暗いニュースばかりにとらわれていたのでは前に進めません。今日はルネが出演する舞台劇『Le Dîner de cons 奇人たちの晩餐会』のサン・ドゥニ劇場  Espace St-Denisの公演最終日です。次回は6月22日(木)からのエクトル=シャルラン劇場 Théâtre Hector-Charlandから始まり、公演は10月29日(日)の ST-HYACINTHE サン・ヤサントゥまで続きます(^^♪ 去る3月3日公演の成功の様子が「atuvu.ca」で報告されていました 今年の公演も良いスタートが切れているようですね! ちなみに兄レジスに送った誕生祝いメッセージにはお返事をいただき、facebookのルネ・ファン・グループ「Condor, c'est toi : pour René Simardの私の投稿にもたくさんのメンバーさんたちから「いいね」をいただき、お祝いコメントが寄せられましたよ(^^♪

 

 

 今回は、ルネの53枚目のアルバム『Condor コンドル』の収録曲8曲目で、MARIO PELCHAT マリオ・ペルシャとのデュオ、Tout pour le tout べてのために」を紹介いたします。

 

 

 この「Tout pour le tout べてのために」は、ルネがデビュー50周年を迎え、芸能界で生きてきた今までの人生を振り返った歌詞と解釈して翻訳しました。

 ルネにとってこの50年の道程は決して平坦なものではありませんでした。デビュー前は貧困とウィルス性肝炎での闘病を経験し、ケベックで愛される歌手になり、第3回東京音楽祭世界大会でグランプリとフランク・シナトラ賞を獲得して脚光を浴び、日本だけでなくフランスやアメリカで活躍した後も、両親の離婚やナタリーとの不和、歌手として岐路に立たされたり、子どもたちの先天性難聴の療育等で辛い日々も有ったことでしょう。そんな中でさえ笑顔を絶やさず何事にも前向きに取り組み、挑戦し続けてきたルネの心情が、「Tout pour le tout べてのために」の歌詞に込められているのだと思います。

 この歌詞での「きみ」は、自分のことであり、また、自分と同じような悩みや苦しみ、人生における苦難を抱えている人であり、そしてこの歌詞は、それらに対して綴られた激励の言葉なのだと私は思っています。

 

 

 Mario Pelchat マリオ・ペルシャはケベック州ドルボー・ミスタシニで生まれ、1973 年から演奏活動を行っています。1992 年のソニー・レーベルからのダブル・プラチナ・アルバム 「Pelchat」には、セリーヌ・ディオンとのデュエットが含まれていました。また、ペルシャはさまざまな演劇作品に出演しています。 彼は1990年に ADISQ のフェリックス賞の男性歌手賞を受賞し、1992年の「Pelchat」でアルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。 彼はまた2009年のコラボレーション アルバム「Mario Pelchat-Michel Legrand」でジャズ・アルバムFélixを獲得しました。 カナダでのツアーに加え、ヨーロッパ、中東、および米国で演奏しています。

 

トゥー プール ル トゥー      マリオ・ペルシャ

Tout pour le tout en duo avec MARIO PELCHAT

(NELSON MINVILLE/ANDRE LECLAIR)

 

ヴァ ボワール ロー ドゥ ラ ローズ

Va boire l’eau de la rose

ヴァ ヴァ ヴォワール オ ドゥラ デ ショーズ

Va va voir au-dela des choses

デュ タン キ フィル

Du temps qui file

オン ヌ プー ブリゼー ル フィル

On ne peut briser le fil

 

ジュー ル トゥー プール ル トゥー

Joue le tout pour le tout

ナタン パ ル タクスィ

N’attends pas le taxi

クール トゥ ランセ サン パンセ

Cours te lancer sans penser

ダン ランサンディ

Dans l’incendie

デ パッション ドゥ ラ ニュイ

Des passions de la nuit

ジュー ル トゥー プール トゥー

Joue le tout pour le tout

エ プラン トゥー レ パリ

Et prends tous les paris

ヴァ タン クロッケ サン コンテ

Va-t’en croquer sans compter

ダン トゥー レ フリュイ

Dans tous les fruits

ク トフリラ ラ ヴィ

Que t’offrira la vie

 

クロワ トン クール キ バ フォール

Crois ton coeur qui bat fort

ヴォワ ラムール コ マン トゥレゾール

Vois l’amour comme un trésor

アンジュール ダヴリル

Un jour d’avril

テュ ヴァ トゥルーヴェ ト ニル

Tu vas trouver ton île

 

(refrain)

 

ヴァ デクーヴリー ル モンドゥ

Va découvrir le monde

トゥルーヴェ タ ヴェリテ

Trouver ta vérité

シャントゥ ア ラ プリュイ キ トンブ

Chante à la pluie qui tombe

ダンス オー ジュール ザンソレイユ

Danse aux jours ensoleillés

ヴァ テュ エ リーブル ダレ

Va, tu es libre d’aller

グーテ ラ トゥー レ ボヌール

Gouter à tous les bonheurs

ラ ウ ル クール タン ディ

Là où le coeur t’en dit

 

(refrain)

 

すべてのために

ほら ローズウォーターを飲め

さあさあ 早く過ぎ去る時間の物事を

向こう側に見に行くのだ

人は流れを絶ち切ることはできない

 

すべてに賭けるのだ

タクシーを待っていてはいけない

何も考えずに走れ

夜の情熱の

激情の中で

すべてに賭けるのだ

そして すべての賭けをつかめ

勘定せずにかじりつけ

人生がきみに与える

すべての果実の中から

 

激しく鼓動する心臓を信じるのだ

愛を宝物のように見ろ

4月のある日

きみはきみの島を見つけるだろう

 

(コーラス)

 

さあ 世界を発見するのだ

きみの真実を見つけるのだ

降りしきる雨に歌え

晴れた日に踊れ

ほら きみは自由に行け

すべての幸せを味わえ

心が示す場所で

 

(コーラス)

 

<解説1>

Jouer le tout pour le tout」は「一か八かの賭けに出る(勝負する)」という意味になります。

かける」の中で、「懸ける(かける)」は意味が複数あります。 1つ目は「ぶらさげること」です。 2つ目は「失敗したら大切なものを失う覚悟で事を行うこと」です。 例えば「人生を懸けて挑戦する」などと使います。

 そして、「賭ける(かける)」の意味は、金品を出し合い、勝ったほうがそれを受け取る約束で勝負をすることです。 例えば、「賞金を懸けた戦い」「この馬が一等をとるのに1万円賭ける」などと使います。 また、「失敗したら大切なものを失う覚悟で事を行う」という意味で使うこともできます。 例えば「試合に命を賭ける」などと使います。

 この曲の歌詞は、ルネが自分の50年の芸能人生の中で、すべてを賭けて、「歌手」だけでなく「俳優」として活動し、「監督」や「プロデューサー」に挑戦して来たことを語っているのだと考えました。また、「Jouer」には「遊ぶ」「演奏する」「勝負する」などの他に「賭ける」という意味があり、ルネが失敗してすべてを失う覚悟で挑戦してきたことを考え、「Joue le tout pour le tout」を「すべてを賭けるのだ」と訳しました。 

<解説2>

l’eau de la rose ローズウォーター」とは、バラの花びらを蒸留して作られる水で、「バラ水(すい)」や、「薔薇水(しょうびすい)」とも言われます。薔薇そのものも食べられることで有名ですが、バラを蒸留した香り高いその水も、お化粧品の香料に使われたり、食用として使われることでも有名です。スキンケア、ヘアケア、ドリンク、オーラルケア、フレグランスなど幅広く使うことが出来ます。自分で作ることも出来ますが、インターネット販売でもたくさんの商品が出品されています。

ローズウォーター」はハーブティー感覚で飲むこともできます。飲むとほんのりと優しい甘さがあり、鼻から抜ける芳醇なバラの香りに癒されます。また、ローズウォーターに含まれるゲラニオールという成分は、加齢臭を抑制する効果があり体臭改善も◎ その他にも、女性ホルモンのバランスを整えたり、血圧降下作用があるなど、体に良い効果が期待できるそうです。内側からも外側からもローズウォーターを摂取することで、健康的で美しい女性を目指せるということです。

万能水ローズウォーターとは?効果や使い方、手作り方法、おすすめ商品も!【コレシル】 (collesiru.jp)参照

 ちなみに、「水を飲む」は「boire de l’eau」で、コーヒーやワインなら「du cafe,  du vin」となります。「de」が入らないと「La terre dessechee boit  l’eau de pluie(乾いた大地が雨を吸い込む」のようになります。

 何故この歌詞が「Va boire l’eau de la rose」で始まるのかは、まだ理解できていませんが、気分をスッキリさせる効果も有るそうですので、自分のことを客観的に、また冷静に見るために「ローズウォーターを飲む」という表現で使ったのかもしれないと、勝手に解釈しています。

※参考「A l'eau de rose (映画や小説などが)甘ったるい」

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07 Plus fort より強く en duo avec SYLVAIN COSSETTE

2023年03月04日 | ルネの仏語の歌

 昨日3月3日は桃の節句ひな祭り」でした。

 去る2月28日のルネのお誕生日には、facebookのルネ・ファン・グループCondor, c'est toi : pour René Simard」の私の投稿にたくさんのメンバーさんたちからお祝いコメントが寄せられました 単独で投稿してくださったルネ友の年友さんやソルさんのお祝いメッセージにもメンバーさんからたくさんのコメントが投稿され、グループを挙げてルネのお誕生日を祝うことが出来ました!! ルネに直接送ったメッセージには既読が付きましたよ  

 また、PassionSimardFacebookの「La famille Addamsアダムス・ファミリー」の公式ページに加え、7Jours等のメディアからもお誕生祝いのメッセージが投稿され、ルネ・ファンは大変盛り上がっていました

 余談ですが、ファン・グループのメンバーさんたちの9割以上がケベック在住なので、その時差に悩まされつつも、管理人としてメンバーさんの初投稿の承認と、「いいね」や返信を少しでも早く行うために寝不足のシマ姉でした(爆)。でも、ルネ・ファンにとっての一大イベントを終えて、達・成・感!!

 

 そして、ルネが出演する舞台劇『Le Dîner de cons 奇人たちの晩餐会』の今年最初の公演が、一昨日3月2日(木)に始まり、3日(金)と本日4日(土)にモントリオールの  Espace St-Denisサン ドゥニ劇場で午後8時から開演されています 

 さらに追加公演で、以前過去ログでご報告した日程以外に有りました! 

 3月 9日(木) モントリオール  午後8時 EXTRA
 3月10日(金) モントリオール  午後8時 EXTRA
 3月11日(土) モントリオール  午後8時 EXTRA

 なお、6月以降の詳しい上演予定については過去ログを書き変えましたので「舞台劇『Le Dîner de cons 奇人たちの晩餐会』2023年上演予定」でご確認ください。太字になっている日程は、過去ログで紹介した時には無かったものです。2024年の予定も有りますよ



※過去ログ「舞台劇『Le Dîner de cons 奇人たちの晩餐会』2023年上演予定」参照

 

 来年10月に公演されるミュージカル「La famille Addamsアダムス・ファミリー」の 𝗣𝘂𝗴𝘀𝗹𝗲𝘆 パグスリー役のオーディション映像も、facebookの公式ページ「La famille Addams 」で公開されています 私もCondor コンドル』の収録曲の紹介記事を頑張らないとね!!

 

 

 そして今回は、ルネの53枚目のアルバム『Condor コンドル』の収録曲7曲目で、Sylvain Cossette シルヴァン・コセットとのデュオ、Plus fort り強く」を紹介いたします 

 

 

 SYLVAIN COSSETTE シルヴァン・コセットは、ケベック州グランメール出身のフランス系カナダ人の歌手です。 彼は、1984 年にケベックを拠点とする英語のバンド Paradox パラドクスの創設メンバーであり、1994 年までにフランス語のソロ・アーティストになりました。

 


Sylvain Cossette – Site web officiel  Sylvain Cossette | ディスコグラフィー | Discogs 

 

 

プリュ フォール     スィルヴァン。コセットゥ

Plus fort  en duo avec SYLVAIN COSSETTE

(SYLVAIN COSSETTE)

 

ジュ テクリ セ モ

Je t’écris ces mots

メーム スィ テュ ネ プリュ ラ

Même si tu n’es plus là

ドゥピュイ ロンタン

Depuis longtemps

 

ジュ トゥ レッス メ パンセ

Je te laisse mes pensées

メーム スィ セ トゥロ プー

Même si c’est trop peu

トゥロ タール

Trop tard

 

カン ジェッセ ドゥーブリエ

Quand j’essaie d’oublier

ル ミロワール ム ランヴォワ

Le miroir me renvoie

デ ジマージュ ドゥ トワ

Des images de toi

 

カン ジュ ヌ トゥルーヴ パ レ モ

Quand je ne trouve pas les mots

セ タ ヴォワ キ レゾンヌ アン モワ

C’est ta voix qui résonne en moi

 

マルグレ レ ザネ

Malgré les années

ア ヴィーヴル コム デ ゼトゥランジェ

À vivre comme des étrangers

ム サンティール スール アン タ プレザンス

Me sentir seul en ta presence

マ ランデュ プリュ フォール

M’a rendu plus fort

マルグレ ル スィランス

Malgré le silence

エ ランディフェランス

Et l’indifférence

ム サヴォワール スール アン タ プレザンス

Me savoir seul en ta presence

マ ランデュ プリュ フォール

M’a rendu plus fort

 

カン ジュ ドヌ サン コンテ

Quand je donne sans compter

セ タ マン

C’est ta main

キ ス プロロンジュ アン モワ

Qui se prolonge en moi

 

カン モン クール サタンドゥリ

Quand mon coeur s’attendri

ス ソン テ ラルム

Ce sont tes larmes

ク ジュ ペーヌ ア レトゥニール シャク フォワ

Que je peine à retenir chaque fois

 

(refrain)

 

より強く

僕はあなたに この言葉を書きます

たとえあなたがもうここに

ずっと前から居なかったとしても

 

僕はあなたに 僕の気持ちを残しておきます

たとえそれが少な過ぎて

手遅れだったとしても

 

あなたを忘れようとすると

鏡が僕に思い出させるのです

あなたの姿を

 

言葉が見つからない時に

僕の中に響くのはあなたの声

 

何年経っても

他人のように生きるのなら

あなたの前で 孤独を感じることが

僕をより強くしました

沈黙と

無関心にもかかわらず

あなたの前で 自分が一人きりだと知ることが

僕をより強くしました

 

期待せずに与えるのなら

それは 僕に差し伸べられた

あなたの手なのです

 

僕の心が和むのなら

それは いつも僕が止めるのに苦労した

あなたの涙なのです

 

(コーラス)

 

 ルネの53枚目のアルバムCondor コンドル』は、60年の人生を振り返り、作詞家と作曲家に依頼してそれぞれの歌に想いを込めました。その中には、子供たちや妹ナタリーへのメッセージの歌も有るということでした。私は最初、この曲を愛の歌ととらえていました。しかし、何を思ってこのような歌詞になったのかを考えた時、この『Plus fort より強く』こそが、一度壊れた関係を修復することが出来た妹ナタリーへの歌だったのではないかと推測しました。しかし、「60 ans et déjà 50 ans de carrière」の「Entrevue avec René Simard ルネ・シマールへのインタビュー」を訳していくと、亡き父ジャン=ロック・シマール氏に捧げる歌であることが分かりました!

 私が最初、この歌詞から感じ取ったものは、「赤ちゃんの時から泣けばあやし、幼い頃からずっと可愛がっていたナタリーと、一緒に芸能界で生きて来ながら、あることをきっかけに関係が壊れ、兄妹でありながら疎遠になってしまったことを、ずっと思い悩んでいたルネ」のことでした。そして、ナタリーと一緒に活動することが無くなり、歌手としての活動が壁にぶつかった時、ルネはミュージカル俳優の道を模索し、さらにプロデューサーや監督の仕事にも挑戦して再び注目されるようになりました。また、新しい家族との絆を大切にし、ルネ自身が強くなって、ついにはナタリーと手を取って関係を修復することが出来た、ルネの人生の中での大きな出来事が詩の背景に有るのだと、私は考えたのです。

 しかし実際は、同じことを経験してきたシルヴァン・コセットと、父親について話すことで出来た歌詞であることが分かりました。ルネの亡き父ジャン=ロック・シマール氏は、アルコール依存症が原因でシマール家を出ていきました。それはルネが望んだことでしたが、その後ふたりは関係を修復することが出来ました。そのことについては、ルネのインタビューの中で語られています。

 そう捉えてもう一度この歌を聴き直すと、感慨深いものが有りますね。

 詩は翻訳者の解釈の仕方、訳し方で内容が微妙に変わってきます。ルネはいつものことながら、私の拙い翻訳は参考までにとどめて、ルネの歌を楽しんでいただければ幸いです(^^♪

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