柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

エンバーミングをどのように理解してますか?

2011年10月29日 | ご遺体のケア
今回、義母の葬儀をお願いした葬儀社では、エンバーマーの資格を持ったスタッフがいます

その方が何度も義母の状態を見に来てくれます

以前エンバーミングの施設にいたそうで、東京近県で処置をしていたそうです

実際にどの位、利用があるのか訪ねてみました

葬儀社のセットの中に組み込まれているか、ノルマがあってエンバーミングをとる必要がある場合以外は
お客様からの依頼は少ないそうです


そうでしょうね、
エンバーミング自体を知らない人たちが、ほとんどです

日本は火葬するから必要ない
高額なのでやる人は少ない

そんな意見が多いとか

エンバーミングの特徴は
遺体の感染症をなくす
腐敗を防ぐ、事です

でもそれだけじゃありません

私がそれ以上にすすめる理由は
故人が、家族のよく知る顔を取り戻す、ためです

今は医学が発達して、ぎりぎりまで命があります
やつれても、衰弱しても生き続けます
ですから、死んだ時の顔はその人の面影がありません

特に癌の場合はやせ方が激しいです

確かに死にゆく現実は直視しなくてはなりませんが
家族の中にある、その人らしさで別れることができれば
最後の面影は、いつもの家族の顔です

私の父も、死んだ時は力ない老人そのものでした

エンバーミングから帰った父は
私達家族と一緒に動いていた時の父です

義母も脳梗塞を起こす前の
よく散歩をしていた義母に戻っています
その顔は、去年死んだ母の妹によく似ています

脳梗塞後の母は、マヒした方の顔が少し曲がってしまいました

でも今は車いすに乗る前の母になりました

この遺族が受ける効果は、何よりのグリーフケアです

その価値を知らせることから、エンバーミングは認知されるかもしれませんね

いまエンバーミングは15万円~20万円位の費用が掛かります

祭壇や棺にかけるより、価値があると感じる家族がいるはずです

遺族にとって葬儀の重要性がどこになるか、選択できるべきですね


もう一つ、エンバーミングの利用価値があります

私はよく、腹水を抜いてもらいました
腹水は漏れると危険です
ドライでも固まりません
臭いも出やすいです
だから安置する前にご遺族に話して
エンバーミング施設で抜いてもらいました
腹水を除去する話に、ご遺族はほとんどの方が了解されます

また、エンバーミングをしなくても、顔の修復だけでも頼めるのです

事故や災害で傷ついた修復でなくても、やせて面影がなくなった顔の修復も
頼めるのです

もっと利用して下さる葬儀社が増えるといいですね

遺族に知らせるのは葬儀社しか、ないですよ

需要がでれば、各地にできるし、価格も安くなります



明日は義母の通夜です




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