さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

絵に描いたような立ち後れ 内山高志、暫定王者コラレスにKO負け

2016-04-28 00:49:03 | 関東ボクシング



今夜の、まさかまさかの結末をどう振り返るべきか、それは人により様々だと思います。
しかしまずは、試合自体、闘われた「拳譜」そのものを語るべきであろう、と。
それが、僅か2ラウンズの中に、ボクシングの持つ明暗を鮮やかに描いてみせた二人のボクサー、
内山高志とジェスレル・コラレスに対する礼儀であろう、と。

ですので、記事タイトルは、試合内容についてどう見えたか、ということを優先しました。
試合を見ながら、そして見終えてから、私が一番最初に思ったことは「遂に糸が切れた」
ということでしたが、それを語るのは、後回しでもいいでしょう。


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初回の展開は、これほど悪い立ち上がりがあるのか、と驚くようなものでした。
タイトルのとおり、思い描く中で最悪の「立ち後れ」という感じ。

コラレスは広いスタンスで、遠目に位置し、実に良い案配で上体に角度をつけて構える。
足はそんなに使わない感じながら、手と身体のスピードは抜群。
右アッパー気味のリードから左ストレート、という先制打、そして左フックの好打。

この辺までは「おお、さすが1位というだけあって、やるなあ」くらいに思っていたんですが、
内山がジャブで追い、重心を落として構えようとしたタイミングをワンツーで狙う段になると、
「うわ、こらいかん」と、一気に不安になりました。

何せ、自在に動けるし、しっかり見てるし、当て勘はいいし、常に先手を抑えている。
内山は自分の流れをまったく掴めず、ロープに詰めたと思ったらダックから左フックを食う。
外からフック、内からストレートの連打でコラレスがヒットを取り、最後は足使ってエスケープ。

あの内山高志が、三分間ほぼ何もなし、「手ぶら」で取られた、衝撃の1ラウンド。
しかしそれを上回る衝撃がすぐにやってきました。

2回、コラレス左フック、アッパー。内山も攻め返すが、右の上から左のクロスが決まって、内山ダウン。
コラレス追撃。内山崩れて二度目。

この好機に、コラレスはスイッチを繰り返して攻める。この辺は内山から見れば実に難儀。
右はややラフに捨てて、左でしっかり打つ感じ。内山はクリンチに行く。手はほぼ出ていない。
コラレスは見たあとで出て、内山の手を出させ、右から左。内山三度目のダウン。
スリーダウンKOで試合が終わりました。


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TV東京は毎度のとおり、ディレイでの放送でした。
やはり内山の試合が最後で、残り時間が「これだと、3ラウンドくらいしか放送する時間が無い」という
いつものパターンを踏襲していたので「1位や暫定やといっても、またそんなに早く仕留めてしまうのか。
まさかの逆なんてないやろうしな」と思いながら見ていたら、TVの前でひっくり返ってしまいました。

正直に言いますが、今回の試合については、相手の動画を見ることもせず、漫然と試合の日を迎えました。
相手が弱いと思ったのでは無くむしろ逆で、多分これまでの挑戦者の中でも上位のグレードを持った
巧い選手なんだろうな、と思っていました。
しかし、これまでの内山高志は、どんな相手であろうと揺るぎなく強く、余計な心配無用という試合を
何度も繰り返してきたわけです。

そして、今日もまた世界は変わるまい、と思っていたのですが、そうではありませんでした。
見終えて、ついにこの日が来たのだ、世界というのは突然変わってしまうものなのだ、というか。
ひとことで言えば喪失感が大きすぎて、なかなか気持ちの整理が付かない感じです。
そして、その喪失感の大きさこそが、そのまま内山高志の偉大さでもあるわけですが。


それは新王者ジェスレル・コラレスの実感でもあったのでしょう。
予想不利を受けた1位の暫定王者は、試合が終わると長くキャンバスに伏し、内山の方から
歩み寄って言葉を掛けに行くまで、そのまま立ちませんでした。
その後、陣営の皆様と抱擁を繰り返し、JBCの理事から認定書をもらう際にもまた跪き、という有様。

彼にとってこの勝利がいかに大きなものであったか、それは試合後の様子を見ればわかりました。
試合前日までには、あれやこれやと賑やかな話題を振りまいていましたが、全ては些事に過ぎなかったのでしょう。
全身全霊を込めて闘った末に、彼は偉大な勝利を手にした。
そこにもまた、内山高志の偉大さが証されているように感じました。



ついに、長きに渡る王朝が終わりました。

日本ボクシング界の狭い枠内に押し込めておいていい人材では無い、と誰もが認める強い王者でしたが、
今に至るまで、結局はその枠内での活動を強いられ続けたことは、実に残念です。

しかし、彼の見事な強さ、盤石を絵に描いたような技量、名横綱の如き風格、いずれも史上有数のものでしたし、
それを長きに渡って余すところなく見せてもらえたことには、ただただ感謝しかありません。

今後については、また色々と思うことも含めて「充分」ですよ、と労いたい気持ちです。
敗北という現実を前に、内山高志自身の心がどう動くのかは、凡百の身に知れようはずもありませんが。



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10 コメント

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Unknown (盛者必衰)
2016-04-28 02:27:13
初コメントとなります、よろしくお願いいたします。
内山さんには、敬意と感謝しかありません。
国内ボクシング人気を牽引してきた第一人者として、心から尊敬しています。
一方で、ジム主体の日本のマネージメント体制は、いい加減に抜本的に改革してほしいと思う次第です。
才能の輝きは無限には続きませんので、そのときの輝きの大きさに適したステージで各選手に実力を十二分に発揮していただきたいです。
返信する
虚無 (武衛)
2016-04-28 03:19:09
私も言いたい事は山のようにありますが、とにかく一番に来るのは『虚無』です。それが何よりも大きいです。

正直な所、今回の興行にはもう全くと言ってよいほど心が動かされず、田口の試合などうっかり結果を見てしまうくらいモチベーションがない、一応テレビで無料でやっているのだから見るか、くらいの気持ちしか持てない中での一連の出来事だった訳ですが……。

コラレス、失うものは何もないとばかり、序盤に全てを賭す、序盤に倒す以外にチャンスはない。そう完全に決め打ちし、文字通り己の全てをこの1・2Rにベットした。そしてスターになる為の切符を手に入れた。その思い切った作戦、スピード、執念。これは見事と言う他ありません。内山はコラレスの捨て身とも言える攻勢、想定以上のスピードの前に、勝負の土俵に上がる事さえ許して貰えませんでした。結果を見れば、完敗としか言いようがないと思います。しかるに、その結果を招いたのは戦術と身体能力の差だけだったのでしょうか。

内山のboxrecでの経歴を振り返ると、三年以上の長きに渡り、Ota-City General Gymnasiumという小さな箱庭に縛られ続けたという事実が改めて重くのしかかります。しかもその三年余で僅か七試合しかしていない。アメリカというお題目を掲げて見ても、どれだけKOの山を築いても、まるで光明すら見えない無限のトンネルの如き三年余という長すぎる月日。三十六歳という年齢。それはもう、虚無の道程としか言いようがありません。

正直、ウォータース・フォルトゥナ戦が流れたという報を耳にした時、私は内山に関するあらゆる希望を完全に失いました。ポスターが掲げる『具志堅越え』という、あまりにも時代錯誤的なキャッチコピーに、ますますその思いが強くなりました。コラレスについても、記録を優先して陣営が『置き』に行った結果の人選だろうと。果たして内山は、どう思っていたのでしょうか。心中の虚無感と、いつ果てるともなく続くと思しきマンネリズムを、どこまで抑制出来ていたのでしょうか。内山を食ってビッグになってやると意気込んでいたであろうコラレスと比較すると、あまりに残酷な構図と思います。

テレビ東京も、ワタナベジムも総力を挙げて内山を慰留する事と思います。何しろ今回の試合は全てを出し尽くして負けたと言うより、何かする前に負けた、力を出させて貰えず負けたという印象が強いであろう試合でしたから。実際、それを理由に引退を惜しむ在野の声も聞こえます。ですが、私はさうぽんさんと同じく、もういいという気持ちの方が強いです。仮に続けたとして、コラレスなり、それを破ってスーパー王座を獲得した誰かがチャンスをくれて、ベルトを取り返したとして、その先に一体何の希望があるというのか。考えれば考えるほど、虚無以外の何も浮かんでは来ないです。

三浦のように『納得の行かない最悪な試合をして負けたから辞められない』心境に内山が至ったとして、その先にベルトを取り戻す以外の希望を見出す事が出来るのか? それを考えれば、潔くグローブを吊るして欲しい気持ちの方がどうしても上回ってしまいます。無論、最終的な結論を出すのは内山で、我々には見守る事しか出来ませんが……。
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Unknown (neo)
2016-04-28 04:30:36
内山選手、調子は悪くなさそうでしたね。一方のコラレスは手と身体の動きが速く、サウスポーの自分の間合いをしっかり取って闘う。パンチへの反応が速く、前後のステップだけでほぼ外してしまう。防御にサイドステップも腕も使わない様を見て、1ラウンド早々、長期戦で消耗させるしかないように見えました。
動きの速いサウスポーはアマチュアで経験あるとは思いますが、本来内山選手はあの手のサウスポーは苦手なんだろうと感じました。
2ラウンドの最初のダウンで勝負ありでした、大きいの打たせて後打ち、完全に誘われました。その後はよく立ったし、スイッチではむしろ助かった面もある様に見えましたが、もう終わってましたね。
興行優先の、現在では古いマッチメイクには様々な批判があると思いますが、自分にとってはプロボクシングの一つの側面、すなわちやはり興行であって競技ではない、アマチュアとは最も異なる点を再確認できました。またマネージメント能力まで考慮してからジムを選ぶ、大なり小なり皆してると思いますが、その大切さも再確認できましたね。
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Unknown (失吹丈)
2016-04-28 07:42:50
非常に残念です。お気持ちお察しします。私も同様の喪失感を味わっています。
ですが、この結果に驚きはありません。私は動画を観て過去最高に上手い対戦相手、バスケス以上の相手だと認識していました。
今言うと後出しじゃんけんになりますが、コラレスはロープ際は魔術師と言っていいレベル、動きがメイウェザーに似ていて内山がKOで勝つのは難しいと思っていました。戦前、内山の序盤KO勝ち予想があまりに多くて違和感を感じていました。
今思うことは、世界の高みを目指す上では、色んなタイプの選手と戦ってキャリアを積むことの重大さを実感しています。昨年暮れに、大森がタパレスに完敗した時にも思いました。
とにかく、内山にはお疲れ様でしたという言葉しかありません。
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Unknown (ナック)
2016-04-28 11:01:02
内山選手何も出来ずに負けてしまいましたね。残念です。
こんなにもあっさりと負ける時は負けるのかと‥
自分が好きな選手が負ける時はいつもなんとも言えない虚無感が襲いますが、今回は長谷川選手がモンティエルに負けた時とはまた違った、試合以外でのモヤモヤがどうしても出てきてしまいます。
ウォータース戦、フォルトゥナ戦いずれも名前が上がりは消え、今回に落ち着いた訳ですが、自分でもビックリするぐらい興味を持てていなかったです。
世界に名を轟かすに相応しい、最強を目指すに相応しいボクサーが日本にいるのに、本人もそれを望んでいるのに実現されない、実現しようとしているかと疑ってしまう陣営の姿勢にどうしても興味を削がれていきました。こんなにも魅力あるボクサーなのに。
試合自体を評価するのがボクサーへの礼儀だとは思いますが、内山選手に限っては何と勿体無い、何故もっと早く海外への道が開けなかったのか、マッチメークがもう悔しくてたまりません。
いろいろ難しいのだとは思いますがプロならばファンを魅了する、夢を持てるマッチメークをするのも仕事だと思います。ましてやそれが選手のモチベーションに繋がるなら尚更のこと。そんな試合以外の虚無感が襲った試合でした。
内山選手の心情察すると胸がいたいです。悔しいだろうな。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2016-04-28 15:28:44
>盛者必衰さん

初めまして。こちらこそよろしくお願いします。
日本ボクシング界の封建体質というのか、それは様々に批判されてきましたが、結局は「会長」という立場の人間に全ての権益が独占されているところに問題がありますね。その構造を変えるには、例えば内山高志のような圧倒的実力を持つ選手が、契約年数3年更新のタイミングで、弁護士雇って独立を宣言する、というようなことでもない限り、今後とも何も変わらないでしょう。長谷川穂積然り、内山然り、全盛の時期に大きなステージへの飛躍がならなかった事実と、それに対するファンの失望を、業界が深刻に受け止めることはあり得ない以上、自らのキャリアを一定期間停滞させるリスクを背負ってでも、そうした行動に出るボクサーの出現を待つしかないでしょうね。
そういう行動を取ってなお、キャリアを壊さず活動出来る圧倒的力量を持つ選手、となると、今のところ井上尚弥くらいしか思いつきませんが。彼が大橋ジムにそこまでの不満を持つ理由は、今のところ見えてはいませんが、万一今後にそういうことがあれば勿論、さほどそういうことがなくとも、日本ボクシングの構造的欠陥を改革するために行動を起こしてもらいたい...という夢想を、心の片隅に抱いていたりもします。


>武衛さん

今回の興行については、私も似たような心情ではありました。実際見てみると、セミとセミセミ(間違っても「トリプルメイン」とは言えません)の試合は、若手のチャレンジマッチとベテランの不出来な調整試合、という風にしか見ようがなく、コレで世界と言われてもな、としか思えませんでした。メインは逆で、強烈すぎるほどに「世界」でしたが。

今回の試合に至る経緯は、結局は国内の興行体制に、内山高志を押し込め続ける以外の意志を持たない興行主の姿を、如実に映し出していると思います。その結果、興行主との誼を優先するマスコミを通じてさえ「落胆した」という内山の声が漏れ伝わってきました。頭に「一時は」というような嘘が乗っかっていたにせよ。そういう内山が、一心不乱に挑みかかってきたコラレスに攻め落とされたとて、それを責めることなど、誰に出来ようはずもありませんね。

今後に関しては、仰るとおりです。話を聞けば聞くほど、その実力と実績に見合わぬ待遇を受けていると言わざるを得ないし、これ以上やれというのは気の毒にさえ思います。長谷川穂積はまだ、世界戦ともなれば良い待遇を受けていたでしょうし、国内でのモンティエル戦や、フェザー級での世界戦なども組まれましたが、内山は本当に「何も無し」ですからね。

>neoさん

内山の調子はともかく、立ち上がりから張り詰めたものを感じられませんでした。これほどの「立ち後れ」があるとは、と驚きました。その原因は、結局はコンディションや歴戦の疲弊以外の何事かにある、と思わざるを得ない。それが何より残念です。最初のダウンは、心身の弛緩というか、徒労感というか、そういうものが、内山を深く蝕んでいるという「絵」に見えました。右を打って身体が流れ、そこに角度をつけた左を、肩の上から打たれるなど、信じがたいことでした。その後、立とうとして腰が落ちた姿を見て、本当に悲しかったです。あとは全てオマケでしょう。まさしく「終わって」いました。

ジムの選択については、プロ転向時に「日本のアマチュアボクサーの中で全階級通じて最強。今のアマチュアのパウンドフォーパウンドが彼だよ」と教えてくれた人がいて、なんでそんな選手を帝拳が放っておくのかな、と不思議だったものですが。我々には分からない事情もあったのでしょうが、仰るとおり、そこは本当に大切ですね。

>矢吹丈さん

コラレスの実力は、仰るとおりに優れたものでしたね。もちろん序盤に勝負を賭けて、それが奏功したという面もあるのでしょうが、それを割引いても、内山の左を食わずに自分のリズムで試合を支配した好スタートはお見事でした。内山は相手がどうであっても、リベットを打ち込むような左の威力で、相手を止め、リズムを切り、減速させる力があったと思いますが、今回はそれが見られず、結果として予想を裏切ることになりましたね。
喪失感、本当に大きいです。私は結局、一度も直に彼の試合を見ず終いでした。一度くらい会場に足を運べば良かったな、という気持ちでもあります。あらゆる意味で残念です。

>ナックさん

内山が試合への経緯により「落胆した」状態であったのが、この試合の真実だった...とは、安易に言いたくはないのですが、どうしても、そういう気持ちにもなろうというものです。興行主はあくまで、自分の限界の範囲内において、その権益を確保した前提の上で、内山高志を遇するのみであり、その前提の上でしか話が進まない以上、結局は海外進出もビッグマッチも実現はしない。昨年末に、帝拳に交渉を依頼して、どうやら本当にウォータース戦が組まれそうだと聞いたときは、話がワタナベジムの手を離れて進むというなら本当に実現するのか、と思ってしまったんですが、実際は上記の前提があってのことで、加えて元々あちらのTV局がいい顔していないとなれば、そこで話はお終いだったんでしょう。
内山が「悔しい」と思うのは、今回の敗北のみならず、そうした陣営の姿勢、自身が受けてきた待遇でもあるでしょうね。本当に、何とも言えない気持ちになりますね。日本のボクシングは、本当にこんなことで良いのだろうか、と改めて考えてしまいます。

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Unknown (R35ファン)
2016-04-28 19:37:48
こんばんは。私もショックでコメントさせていただくまでこんなにも時間がかかりました。
コラレス、確かにスピードあるし、軟らかいし、強敵だな、とは思いましたが内山さんなら結局いつもどおりに倒してしまうだろう、と思ってました。
ところが、どこか内山さんであって内山さんでないような雰囲気が見られてこの結果。いつもなら相手のスピードに安易に付き合わず、徐々に相手を削っていき、後半ボディや右で心を折って勝つのがいつもの内山さんのはずでしたが、おっしゃるように、安易に右出して体が流れてカウンターでダウンなど、いつもなら考えられないやられぶりにショックでした。
世界のどこに出しても恥ずかしくない稀有な存在である彼を、単なるローカルヒーロー、ご当地ヒーローで終わらしてしまったあの会長に殺意を覚えます。
以前にもコメントしましたが、ビッグマッチを望みながら、一切かなわず、ジムの都合で日本人対決を多く組まれ、東洋チャンピオンだといわれのない批判を受けた末にありえない1RKO負けした徳山さんと会長の関係がダブりました。
あれから干支が一回り、またこんな悲劇が繰り返されていて、日本ボクシングの狭い島国根性が情けない。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2016-04-28 22:53:28
>R35ファンさん

立ち上がりしばらくはそういう感じで見ていました。徐々に削っていくだろう、という。しかしすぐにそれがまったく出来ていない、とっかかりを掴めない。決定的だったのは内山が前に出て、重心を落として「布陣」しようとした瞬間を打たれたときでした。完全に「後れ」ている、こうなると難しいぞ、と。
徳山昌守はジムのビジネスの限界と、大手ジムとの関係の悪さが祟った感じですが、王者として引退出来たのはまだ幸福な面もあったかなと思います。川嶋勝重への雪辱、一級品の技巧派ナバーロへの勝利が最後の締め括りだったわけですから。
TV局の放映権料と、後援会頼りの興行、という従来型日本ボクシングのビジネスと、その枠を越えられる可能性を持った逸材との折り合いがつかないパターンは、そろそろ終わりにしないとな、と思います。選手のキャリアアップを阻害するマネジメントの存在が許容されていることの異常を、深刻に考え、変えていく必要がありますね。
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Unknown (ててて)
2016-04-29 21:43:40
家で録画を見て呆然しました
「内山、打ち合うな!逃げろ!逃げろ!」と観戦し叫びながら、内山が三度目のダウンを喫し……。

一年間の休養、なんてワタナベ会長が言っていますけど、この歳で一年間の休養はないでしょう……。肉体的な衰えを自分は感じますよ。再起戦を飾り、なんて駄目ですよ。内山は王者じゃないと……

内山陣営の驕り、については、色々語られているでしょうが、自分は内山はああいうダウンを喫した場面で打ち合いに行く選手ではないと思っていました
流れ続けた海外試合・コラレスの体重超過、積もり積もって内山自身にもあった油断・驕りが生んだのがあの結果であり、コラレスのように徹底的に対内山を研究し、対コラレスに向かったなら、少なくとも2RKOという結果にはならなかった
それでもコラレスは、内山にとって天敵であることには変わりないでしょうが


引退については、試合の映像を見て内山が納得するかですね……。自分としてはあの場面での打ち合いは、絶対に「勝利をもぎ取る選択肢」ではなかったと思います。あの選択肢を受け入れるならやはり引退で、受け入れられないなら、やはり現役続行して頂きたいです
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2016-04-30 06:12:44
>てててさん

仰るとおり、衰えにも見え、甘い立ち上がりにも見え、油断やおごりというのも事実かなと思います。それらが渾然一体となった上での陥落だったのでしょうが。過去に三浦や金子、或いは世界王座獲得前の試合でのダウンとは違い、今回は倒れたあとに腰が一度落ちたように、かなり深刻なダメージがあったのでしょう。冷静な対処など望めない、という印象でした。
コラレスとの再戦において、内山があらゆる意味で万全に仕上げ、滑り出したとしても、やはり難敵であることに変わりはないでしょうね。
今後については、試合の度に、試合への鍛錬以外の、本分では無いところでの苦労が大きく、しかし報われるところが少ないと漏れ伝わってくる彼の現状を考えると、もうこれ以上を望むのは酷かなと思います。もちろん本人の意志がまずは第一なんですが。

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