さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

アリ、タイソンもし戦わば(前編) 「最高の瞬間」を比較すれば...

2020-04-18 19:01:31 | 海外ボクシング



マガジンのオールタイムベスト企画、どの程度反響を呼んでいるものかはよくわかりませんが、個人的には来月号を読むのがけっこう楽しみです。
基本的に、時代や階級の違う選手の比較、というような読み物は、あまり気を入れずに何となく読む方なんですが、こういう状況でもあり、大いに楽しんでみよう、という気持ちです。

ただ、ひとつ気になる点があります。
今月号の特集を読んで、何かメールで投稿してみようか、でも過去の選手について知らないしなあ、というファン層がけっこうおられるのかもしれない、ということです。
というのも、A-Signの動画にて、中量級80年代黄金の4人特集を始める、というので見てみたんですが、もう「会長」の立場にいる石井一太郎氏にしてからが、リアルタイムでは見ていない、のだそうです。





あちゃー、もうそういう時代なんやなあ、と。
あの一連の「シリーズ」は、ボクシングファンにとり、改めて語るテーマにすらならない、見ていて当たり前のもの、だと思っていたんですが、それはもう過去の話なのですね。

ましてやシュガー・レイ・ロビンソンだの、それこそハリー・グレブだのとなると、もうなんのこっちゃ、です。
グレブに至っては試合映像がなく、伝説的に語られる破天荒さも知られていない。
日本語のウィキペディアを試しに見たら、来歴中心で、様々なエピソードについては、ほとんど触れられていませんでした。



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まあ、そんなわけで、マガジン特集記事の補助になれば、などと大層に構えるわけではないんですが、とりあえずトーナメントに名の上がっている選手について、動画紹介して比較してみよう、と思い立ちました。
特集の趣旨に沿うか否か微妙ですが、その時代における卓越度を比べるのではなく、実際に戦えばどうなるかで判断する、ということなので、選手の全キャリアを評価するのではなく、キャリア中でベストの試合、その時の戦力を比較する、という見方で、比較すべき試合を選びたいと思います。

まずはヘビー級から、なんですが...どうしたってアリ、タイソンの比較が中心になることでしょう。



まずはアリのキャリアベストといえば、大概この試合。
1966年11月14日、ヒューストンのアストロドームにおける、クリーブランド・ウィリアムス戦です。

ヘビー級にスピード革命を起こした、とよく言われるアリですが、この試合はリストン戦と並び、まさにその最たるものでしょう。
当時の常識からすれば、身長190センチ、体重90キロを超える人間の仕業とは思えない、というのが、アリに対する驚嘆の中身だったと思われます。
そして、この時代としては、これ以上臨めないほどの高画質で、それが記録されている貴重な映像です。








ウィリアムスの動きが遅く見えますが、彼の足の運びを見れば、当時のヘビー級としては動ける方、です。
しかしアリが速過ぎる。手も足も「判断のスピード」も段違いです。
最初のダウンを奪った、バックステップしながら、少しだけ左足にキックのパワーを残して決めたワンツーパンチは、まさにボクシングの芸術そのものですね。

あと、徴兵忌避前のパフォーマンスを集めたハイライト。
60年代のアリの闘いぶりを、ざっと見られる動画です。






もちろん、徴兵忌避による追放から復帰した後のアリが、そのインテリジェンスを生かした技巧派パンチャーとして、打倒フォアマンという奇跡を成し遂げた通り、これまた一流の王者だったことは事実ですが、やはりキャリア中のベストを選ぶなら、1966年のアリ、ということになりますね。



ひとつの記事で動画を貼りすぎるのも良くないんで、タイソンについては明日以降に続く、ということで。
しかし、急に「いかにも」なボクシングのブログっぽいことを始めてしまいましたが...大丈夫でしょうか(笑)



コメント (2)
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