7月15日（土）快晴
国際情勢の緊迫で幻となった1940年（昭和15年）の東京五輪を前に、日本を訪れる外国人観光客のための宿として政府の要請で秋田県が1938年に建てたホテル。当時、秋田・青森・岩手の三県から宮大工80名を集めて技術を競わせ秋田杉の巨木を巧みに配した木造三階建て。全室レイクビュー。現在は内部設備を近代化して藤田観光が経営。このホテルに泊まると同グループ経営の歴史的建造物の小坂鉱山事務所や康楽館の観劇料が半額になる。
7月14日（金）快晴
ユミと僕は仲が良いのだが、カヌーを漕ぐ時だけは喧嘩する。船頭が2人いたら船は真っ直ぐには進まない。十和田湖では自己主張は極力抑えて協力し合おうと約束した。快晴でベタ凪。湖水を渡る風も心地よい。あちこちの岸辺では番（つがい）のオシドリが仲睦まじく泳いでいる。前半1時間は2人のオール捌きはうまい具合に噛み合って、カヌーは湖面を滑らかに進んだ。船上でのティータイムの後30年振りくらいに十和田湖で泳いだ。帰路はカヌーの進行方向が次第にジグザグになってきた。各種海技免状を保有する僕の指示にユミは従うべきだと思うが、そんな理屈は通用しない。今回も後半は喧嘩舟だった。
