石仏ファンには堪らない景観の中、ローカル色豊かな三面石仏が佇んでいる。
三重県旧美杉村八知、鄙びた山裾の棚田を目の前に軒を並べる小さな集落の山寺「願音寺」
斜面上にある「願音寺」には長い石段を登るが、途中の踊り場、アラカシかと思われる巨樹の根元に数体の石仏が並び建って居る。
向かって右手からちょっと他では目にすることの出来ない三面笠石仏、中央に単体地蔵石仏、左端には庚申の青面金剛像・・・・。
右端の三面石仏はこの地独特のローカル色豊かな形式。
近くから産出する柱状節理の大洞石を三面柱状に整え、各面に1體づつの地蔵立像を刻み出している。
正面中央には錫杖宝珠の定形地蔵。
右手には少し小さめの、腰上で手を組む合掌地蔵??
左手面にも同じく合掌地蔵だと思われる地蔵立像。
三体共に特徴のあるローカル色豊かな尊顔で、なんとも言えない味わいが有る。
自然石を舟形に整形、磐座の結跏趺坐した定形地蔵石仏。
左端の青面金剛も実にユニークな尊顔で、この石仏さんたちの前では、去りがたい時間を過ごさせて貰った。
撮影2014.6.2