Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文

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多系統萎縮症に対するCPAP療法

2004年10月13日 | 脊髄小脳変性症
多系統萎縮症(MSA)では夜間の喘鳴がしばしば認められ,夜間喘鳴を伴う症例は生命予後が不良であることが報告されている.その原因として声帯開大不全(VCAP)の関与が指摘され,VCAPは睡眠中の突然死にも関与する可能性が示唆されている.すでに夜間喘鳴とhypoxiaに対し,CPAP(continuous positive air pressure)が有効であることが報告されているが,今回,CPAPは長期的にも生存率を改善させることが報告された.観察期間は平均21ヶ月で,観察症例は14例.CPAP使用群の生存期間は,喘鳴を伴わない症例群と同程度までに改善した.
この結果はMSAに対するCPAP療法を積極的に勧める根拠になるものと考えられるが,MSAの突然死が本当にVCAPだけに由来するものであるのか,今後,明らかにすべきであると思われる.

Neurology 63;930-932,2004
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