Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文

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アルコールによる健康被害はワイングラスを小さくして防ぐ!?(BMJ誌クリスマス論文)

2017年12月24日 | その他
恒例のBritish Medical Journal(BMJ)誌のクリスマス特集号の論文で,ケンブリッジ大学からの報告を紹介したい.アルコールは多くの疾患の危険因子である.イギリスでは近年,アルコール消費量が増加傾向にある.この原因として,製造や流通,ライフスタイルの変化が考えられるが,著者らは環境要因としてワイングラスの大きさが関与している可能性を考えた.この仮説は,食器類のサイズが過去100年で大きくなったことに伴い,摂取カロリーが増加し,肥満に繋がったという既報に基づいている.

研究方法は,ワインを飲むのにワイングラスが使われるようになったのは18世紀初頭とのことであることから,1700年から2017年まで,イギリスで作られたワイングラスを5つの入手先(オックスフォード大学美術館,ロイヤルハウスホールド,eBayオークション,ダーチントン・クリスタル,ジョン・ルイス・オンラインストア)から合計411個を収集し,その容量を測定した.

さて結果であるが,1700年代には66 mLであった容量が,19世紀になってから増加し始め, 2000年代には417 mLにまで増加していた(図).とくに近年,サイズが急速に大きくなり続けて,2016~2017年におけるグラスの容量は449 mLになっていた.年代別のグラスの販売実績データは入手できなかった.

本研究は,経時的なワイングラスのサイズの変化について調査した最初の報告である.ワイングラスが大きくなった要因としては,ワインの販売促進に大きいグラスが良かったり,テイスティングには大きなグラスが適していたり,複数の要因があるだろうと考察されている.研究の限界として,イギリス以外の国において検討できていないことを挙げている.これらの結果から,ワイングラスのサイズを減少することによってアルコール消費量を減少でき,健康被害を防止できる可能性があるのではないかと述べている・・・・

ご存知,これらはクリスマス企画のおふざけ論文である(昨年はポケモンGOの運動効果の論文などでした).でもたぶん個人的な経験で,この仮説は正しいと思う(笑).そのほかの論文としては,満月とバイク事故での死亡率の関係を調べた論文などが掲載されている.

Wine glass size in England from 1700 to 2017: a measure of our time. BMJ 2017;359:j5623



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中枢性低体温症では,鳥肌や悪寒に着目する!

2017年08月12日 | その他
岐阜大学神経内科・老年学の林祐一講師が,中枢性低体温症を呈した症例を2報,症例報告している.

1)患者さんの様子がおかしいときには体温の測定も忘れずに行う!
2)低体温時には鳥肌(立毛筋反射)や悪寒を確認し,ない場合には中枢性低体温症を疑う!


この2点において非常に重要であるため,林先生に論文の解説文を記載していただいた. ちなみに2症例は,抗LGI1抗体陽性脳炎と成人アレキサンダー病である.後者における中枢性低体温症は私も経験したことがあり,まれな現象ではない.以下,林先生の寄稿である.

【抗LGI1抗体陽性の再発性脳炎:初発・再発時に注意したい中枢性低体温症】

1)抗LGI1抗体陽性脳炎とは
抗LGI1抗体陽性脳炎(旧称 抗VGKC関連抗体陽性脳炎)は,免疫介在性脳炎の1種で,中高年男性,亜急性~慢性の経過で発症することが知られている.精神症状,痙攣,認知症などが初発症状となる.症状に比して,画像所見や髄液所見が乏しいのが特徴で,診断には,抗LGI1抗体の検出が有効である.精神科疾患と間違えられることもある.ちなみにLeucine-rich glioma-inactivated 1(LGI1)は,中枢神経系に広く発現しているタンパク質で,視床下部にも存在が確認されている

2)症例
本例は,初発症状が幻視,幻聴,家族への暴力を主とし,数か月にわたる経過の末,当科に入院した.当初は精神科疾患と間違うほどの強い精神症状が目立ち,病室の室内装備をことごとく破壊し,精神科病棟での管理を要した.MRIでは,軽微な辺縁系の高信号を認めたが,ステロイド療法では精神症状がさらに増悪,抗精神病薬で改善した.抗VGKC抗体が陽性(のちに抗LGI1抗体とわかる)であったため,抗VGKC関連抗体陽性脳炎と診断した.精神科病院に転院して療養していたが,転院約1年後に,中等度の低体温症を呈して再入院した.当日朝の検温では36度台であったが,4時間後には,通常の体温計では測定不能の低体温となった.スタッフによれば,患者がぼーとしていたので体温を測ってみたら低体温だったという.当院で診察時には,腋窩温は測定不能,中枢温で33.3度を示し,軽度の意識障害を認めた.低体温時には鳥肌が立つ(立毛筋反射),寒さに震えることがよくあるが,本例ではそのような反応は全くみられなかった.スタッフへの問診によれば,極度に冷たいものを大食いしたり,寒い部屋で長時間過ごしていたわけでもなかった.

立毛筋反射やシバリングの欠如から中枢性低体温症と診断した.
中等度低体温症であったので,加温ブランケット,加温輸液を行い復温に成功した(写真).中枢性低体温症の原因を検索したが,本症以外に考えられる原因はなかった.当時,免疫介在性脳炎で中枢性低体温症が生じるという論文が報告されていたので,脳炎の再発症状と考えた.

ステロイドパルス療法を試みたが,復温後も平均15.8日の周期でこのような低体温発作を5回繰り返した.γグロブリン大量療法を行ったところ,次の低体温発作まで79日,ふたたびγグロブリン大量療法を行ったところ,以降5年間の再発性低体温はみられなかった.この中枢性低体温症の治療には適切な復温法と復温後の再発予防には,γグロブリン大量療法が有効ということがわかった.低体温発作時の検体からも抗LGI1抗体が検出され,抗LGI1抗体脳炎の再発と診断した.

3)中枢性低体温症に関する考察
診察所見からは,低体温に対する体温中枢からの生理的なフィードバッグ機構(恒温動物ゆえの機能)としての立毛筋反射(鳥肌)やシバリング(ふるえ)が生じていなかったことから,体温中枢のある視床下部の障害と推定した.MRIでは異常がなかったので,診断には,診察時の皮膚所見やふるえの有無を確認するとともに,詳細な問診(寒さへの暴露の有無)が重要である.また,患者の応答が迅速でない場合には,体温を測定することが気づきのポイントである.

4)その他の疾患における中枢性低体温症
検索してみると,抗NMDAR抗体陽性脳炎や抗VGKC関連抗体陽性脳炎,多発性硬化症,視神経脊髄炎など免疫性神経疾患でも低体温が出現し,初発ないし再発時の症状の1つになっていることがわかった.通常の低体温症は冬季に生じることが多いが,中枢性低体温症では夏でも低体温発作がみられることがあり,季節や室内温との関連はない.

後日談ではあるが,この患者の診療から3年後,成人型アレキサンダー病の患者さんで中枢性低体温症を来した患者に遭遇した.このときも鳥肌の有無や家族への問診が有効であった.ぼーとしていたので家族が体温を測定してみたら測定不能!毛布をかけながら病院へ搬送された.プレ・ホスピタルの救急対応が有効であった.この例でも立毛筋反射は欠如してふるえもみられなかった.視床下部に両側性の高信号を認め,やはり病変の主座は視床下部であった(Hayashi Y, et al. Clin Neurol Neurosurg 2017; 157: 31-33).検索してみると,パーキンソン病でも同様の低体温発作を生じた例もみられた.

5)終わりに
低体温症は,突然死の原因の一つである.中枢性低体温は,神経変性疾患,免疫性神経疾患のいずれでも生じうる.神経内科疾患を抱える家族にもどうか知ってほしい病態である.いつもと様子が違うときには体温の測定を.すべての医師は,復温法を身につけたい.この2つの論文は双子のような論文で,神経内科医がよく診療する神経変性疾患,免疫性神経疾患に共通しておこる症状の1つとして記憶にとどめてほしいと考え報告した.

Hayashi Y, Yamada M, Kimura A, Inuzuka T. IVIG treatment for repeated hypothermic attacks associated with LGI1 antibody encephalitis. Neurol Neuroimmunol Neuroinflamm. 2017 Apr 24;4(4):e348.

Hayashi Y, Nagasawa M, Asano T, Yoshida T, Kimura A, Inuzuka T. Central hypothermia associated with Alexander disease. A case report. Clin Neurol Neurosurg. 2017 Jun;157:31-33.




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抗菌薬は入院中のせん妄の原因になる -抗菌薬関連脳症に注意-

2016年03月21日 | その他
せん妄は入院中,しばしば認められる合併症である.薬物が原因となることも多いが,抗菌薬に関連した「抗菌薬関連脳症(antibiotic-associated encephalopathy:AAE)」についてはあまり認識されていない.今回,AAEについての臨床,画像,電気生理学的所見をまとめた有用な総説が報告されたので要点をまとめておきたい.

1.システマティック・レビュー
1946年から2013年に及ぶ292論文391例について検討した.12の異なる分類に及ぶ54の抗菌薬が脳症の原因となった.性差は54%が男性,年齢の中央値は54歳(範囲1-94歳),頻度の多い抗菌薬の種類は順に,ペニシリン(72報告),セファロスポリン(69),抗真菌(65),キノロン(63),マクロライド(54),メトロニダゾール(29),スルホンアミド(19)であった.腎機能低下が25%の症例で認められ,とくにセファロスポリン関連脳症で72%と高率に認められた.

2.AAEの臨床像
症状
a. 精神症状(47%)スルホンアミド,キノロン,マクロライド
b. 痙攣(14%)ペニシリン,セファロスポリン
c. ミオクローヌス(15%)ペニシリン,セファロスポリン
d. 小脳性運動失調(5%)メトロニダゾール関連脳症で48%と多かった

出現時期
通常,治療開始5日以内に生じる.例外はイソニアジドとメトロニダゾールで,これらは約3週間で生じる.中止後の改善は通常5日以内で見られるが,メトロニダゾールは13日と長くかかる(いずれも中央値).

画像検査
メトロニダゾール関連脳症では全例でMRI異常が認められるが,その他では基本的に画像異常は認められない.前者では,歯状核,脳幹,脳梁などのT2高信号病変(図)を認める.脳波異常は施行例の70%に認められ,セファロスポリン関連脳症では95%に認められる.徐波化などの非特異的な所見が多い.

3.AAEの分類

1)Type 1 AAE
抗菌薬開始数日以内に痙攣・ミオクローヌス・異常脳波で発症し,異常画像所見を認めず,中止数日以内に改善するタイプ.ペニシリン,セファロスポリンで認めるタイプ.セファロスポリン関連脳症は腎機能障害を背景因子として有する.GABA受容体を介して抑制系伝達を傷害し,興奮性細胞毒性を来す(セフェム系のセフェピムでは,その側鎖が強力にGABA(A)受容体を阻害する).

2)Type 2 AAE
抗菌薬開始数日以内に精神症状(幻覚妄想や興奮,せん妄)で発症,痙攣や異常脳波は稀で,異常画像所見を認めず,中止数日以内に改善するタイプ.スルホンアミド(ST合剤),フルオロキノロン,マクロライド,プロカインペニシリンで認めるタイプ.ドーパミン系ニューロンの過剰刺激が原因と考えられている.プロカインはコカインと類似の動態を示し,シナプスのドーパミンレベルを増加させる.

3)Type 3 AAE
メトロニダゾール関連脳症(商品名フラジールなど).抗菌薬開始数週に小脳性小脳失調で発症,痙攣や異常脳波は稀だが,異常画像所見を認め,13日程度で改善するタイプ.メカニズムは十分に分かっていない(臨床神経555; 174-177,2015も参照).ただし,ウェルニッケ脳症と似たMRI所見を示すことから,共通する代謝障害が関与している可能性がある.

痙攣と精神症状の頻度をグラフにすると,図にように分類することができる.

4.AAEを理解する意義
短期間の抗菌薬の使用であれば,気が付かないうちに症状も数日間で改善するため気が付かなくても問題にならない.しかし重症である場合,脳症が遷延し,他の脳症を合併した可能性を考え,不要な検査や治療が追加されることになる.このようなことを避けるためにも,抗菌薬と症状の組み合わせをよく理解して,鑑別診断としてAAEを念頭に置く必要がある.

Shamik Bhattacharyya et al. Antibiotic-associated encephalopathy. Neurology, 2016
doi:http://dx.doi.org/10.1212/WNL.0000000000002455
 


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400万ビューを超えていました

2016年01月16日 | その他
アクセス欄を見たら,今日,400万ビューを超えておりました.多くの方に読んでいただけているのだと改めて驚きました.留学中であった2004年に,臨床の勉強も続けようと,読んだ論文を備忘録代わりに書き始めたのがきっかけでした.ラットの手術をしながら待ち時間の間にブログを書いたことを思い出します.最初のエントリーは「感染性心内膜炎に伴う脳塞栓症例に対し,いつ弁置換術を行うべきか?」です.内容的には自身の興味を反映して,神経変性疾患や脳血管障害の論文,自身やチームの取り組みの紹介,そして最近は創薬,トランスレーショナル・リサーチの話題が多くなっています.
 おそらく医療関係者だけでなく,神経疾患で悩まれる方やご家族の方も読んでくださっているのだと思います.できれば多くの方を励ますものになると良いのですが,第三者によるチェック機構がありませんので,論文や学会で学んだことを客観的,正確にご紹介することを大事に考えています.

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低血糖脳症 ―動物モデルの確立と治療を目指して―

2015年06月19日 | その他
糖尿病の治療は,食後高血糖を是正することを目的として行われる.治療薬として,インスリン注射や種々の血糖降下薬が用いられる.しかし誤って大量に使用する,ないし,食事量が減少すると,低血糖の状態になり,とくに血糖値が20 mg/dl以下になると重篤な「低血糖脳症」を来しうる.近年,この低血糖脳症が増加していることが報告され,実際,個人的にも重篤な患者さんが増えている実感がある.この原因として,糖尿病患者さん自体が増加していること(日本では糖尿病患者数は721万人で,年間, 0.3%の2万人が低血糖にて病院に受診している),そして患者さんの高齢化や一人暮らしにより,低血糖の症状に速やかな対処ができず,重症化するケースが増えていることが考えられる.ブドウ糖は脳にとって,不可欠のエネルギー源であるため,低血糖脳症は脳に深刻なダメージ(意識障害,運動麻痺,認知症)を来す.しかしながら,救急外来でブドウ糖静注が無効であった場合,治療薬は一切ない.また,低血糖脳症に取り組む研究者は極めて少なく,かつ治療薬開発に必要な薬剤スクリーニングに適した動物モデルがない.

私達の研究チームは,低血糖脳症の治療薬開発を目指して,6年ほど前から,動物モデルの開発に取り組んだ.従来の動物モデルは,低血糖による脳障害は呼吸停止を来すため,人工呼吸器管理を行わざるを得なかった.このため非常に難易度が高く,治療薬スクリーニングの障壁となっていた.これに対し,私達は脳波をモニターしつつ,定量的に脳障害の程度を確認し,かつ人工呼吸器を使用しない範囲で脳障害を与えるラットモデルを確立した(短時間昏睡モデル).ヒトの低血糖脳症と同じ状況に近づけるため,血糖値をインスリンにて20mg/dlにまで低下させ,平坦脳波を2分,ないし10分間持続した後,ブドウ糖を静注し,(臨床研究で確認した)250 mgまで血糖値を増加させた.その後,変性神経細胞の程度をFluoro-Jade Bを用いて定量した.この結果,平坦脳波の時間に応じて変性神経細胞が増加すること,ならびに神経細胞毒性をもつアルデヒド4HNE(4-Hydroxynonenal)が脳内に発現することを確認した.その障害の程度は低血糖の時間が長いほど高度になることを見出した.

4HNEが低血糖脳症のブドウ糖投与後の神経細胞障害の原因となる可能があり,アルデヒドの分解を促進するアルデヒド脱水素酵素2アゴニスト(ALDH2アゴニスト)Alda-1をブドウ糖投与と同時に静注したところ,4HNE産生と変性神経細胞は減少した.以上の結果は,低血糖脳症に対する治療介入が可能である可能性を示唆するものである.低血糖脳症は今後さらに重要となる病態であり,関心を持って取り組む先生が増えることを期待したい.

Ikeda T et al. Effects of Alda-1, an Aldehyde Dehydrogenase-2 Agonist, on Hypoglycemic Neuronal Death.PLOSONE on line 




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パンケーキは術後も消えずに残る  ―頚椎症性脊髄症の特異的なガドリニウム造影所見―

2014年07月08日 | その他
頚椎症性脊髄症は,ミエロパチーの原因としては頻度が高い(23.6%という報告がある).圧迫が高度な場合,治療として外科的に除圧術が行われるが,手術に踏み切るのは正確な診断が必要で,その場合,画像所見は重大な意味をもつ.頸部の頚椎症性脊髄症に対するMRIでは,T2強調で高信号病変が約15%に出現し,ガドリニウム造影所見が7.3%に見られるとする報告がある.またT2強調画像における縦長紡錘状の高信号病変に加え,ガドリニウム造影にて,平坦・横長のパンケーキ様造影所見が,圧迫の一番強い部位,ないしその近傍に出現することが知られている(図;Neurology 2013;80;e229).今回,いわゆるパンケーキ・サインについての詳しい検討が,Mayo Clinicから報告されたので紹介したい.

研究は,①頚椎症性脊髄症疑いにて,②術前のMRIで造影を認める病変を認め,③実際に除圧術が行われた症例(1996年~2012年)を対象として行われた.対象は56例(男性39例,平均53.5歳)で,脊髄MRIでの病変は,頸部52例,胸部4例で認められ,所見として,T2強調画像(矢状断)における紡錘状の高信号病変は100%,脊髄の腫脹は79%に認められた.パンケーキ・サインは73%に認められ,典型的には狭窄の一番強い部位のすぐ尾側に出現した.水平断では灰白質に造影所見が見られることはなく,脊髄の辺縁部分が造影された.40例(71%)で,初期には腫瘍性ないし炎症性ミエロパチーと診断され,除圧術の施行は,中央値で11ヶ月(範囲1-64ヶ月)遅れた.生検は6例で行われたが,診断の変更がなされることはなかった.また,白質のグリオーシスと血管周囲の炎症を認め,造影所見に関連する変化と考えられた.術後の経過では,95%の症例では,改善ないし症状の安定が見られた.

そして驚くべきことに,ガドリニウム造影所見は程度は軽減するものの,術後12ヶ月の時点で75%の症例で持続した.最終の診察時(中央値60ヶ月;範囲10-172ヶ月)において, 20例(36%)が歩行時の介助を要したが,これを予見する因子として,術前における歩行の介助が挙げられたが,手術の遅れは関与しなかった.

以上より,パンケーキ・サインは頚椎症性脊髄症を示唆する所見として重要であること,および除圧術後も長期間,持続して認められることが明らかになった.また論文の中に,この造影所見を用いての頚椎症性脊髄症の診断アルゴリズム(フローチャート)が提唱されているが,基本的に灰白質をスペアするパンケーキ・サインの有無と,頚椎症による圧迫所見の有無・程度,さらにその他の疾患の除外検査(髄液細胞増多,頭部MRI異常,胸部CT,AQP4抗体)を組み合わせたものになっている.

パンケーキ・サインは,頚椎症かその他の原因のミエロパチーかの鑑別の際,議論となる所見であり,自身の日常診療の経験の中でも,整形外科や放射線科の先生方と,何度か議論したことがある.本論文を読んで,このような日常診療での経験を,多数,長期間,しっかりと記載していくことで,Annals誌にアクセプトされるようなインパクトあるエビデンスを形成できることを改めて感じた.このような臨床力と,エビデンスを発信する能力に個人的にはとても憧れる.

Specific pattern of gadolinium enhancement in spondylotic myelopathy. Ann Neurol. 2014 May 16. doi: 10.1002/ana.24184. [Epub ahead of print]





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手術麻酔の神経合併症

2013年09月14日 | その他
全身麻酔に伴う神経合併症はしばしば経験するばかりではなく,ときに重篤である.神経内科医は術後にコンサルトを受けることが少なくなく,かつそれが手術に伴う脳梗塞などの合併症か,麻酔薬自体によるものか判断する必要がある.Neurology Clinical Practice誌に,手術麻酔の神経学的合併症に関する総説が報告されたのでエッセンスをまとめたい.

①意識が回復しない場合
神経内科医は,まず神経疾患が原因であることを除外する必要がある.具体的には以下の病態を鑑別する.

1.麻酔薬の作用の遷延・・・高齢者,代謝障害・遅延
2.中毒性脳症・・・術前使用薬剤(ベンゾジアゼピン,オピエイト,セロトニン系作動薬等)
3.代謝性脳症・・・腎性脳症,肝性脳症,低酸素脳症,低血糖脳症,低Na血症を含む電解質異常,高浸透圧性脳症,アシドーシス
4.敗血症性脳症
5.脳卒中・・・脳血栓,空気塞栓,脂肪塞栓,低灌流,脳出血
6.てんかんおよび重積発作
7.無酸素脳症

十分な情報入手と診察が不可欠で,とくに術前・術中・術後の状況確認(酸素化や出血などの循環動態)や,麻酔科医・外科医とのコミュニケーションが重要である.神経所見は意識レベル,注視,筋トーヌス,疼痛への反応,目・顔面・四肢の偶発的な動きに注目する.神経所見の左右差を見た場合には躊躇せず画像所見を確認する.僅かな眼振様眼球運動や顔面・指の単収縮が痙攣重積の所見のこともある.筋強剛やミオクローヌスは薬剤性を疑う.陰性ミオクローヌスは高アンモニア血症や代謝性脳症を疑う.ミオクローヌスは代謝性脳症以外に重篤な低酸素脳症後にも生じる.

全身所見の評価も有用で,呼吸の状態によってはCO2ナルコーシスを疑う.爪床や結膜の出血は骨折に伴う脂肪塞栓を疑う.頭部CTは脳卒中,脳浮腫の診断に,MRIはシャワー塞栓や全脳虚血の診断に有用である.採血ではNSEが全脳虚血の診断と予後の推定に有用であることがある.

②混迷状態にある場合
術後せん妄にある患者をしばしば経験する.とくに高齢者や認知機能障害を有する患者,術前に(ベンゾジアゼピンを含む)複数薬剤を内服している患者では頻度が高い.アルコール離断症状の可能性も考える.術後のBDZの使用もせん妄のリスクを上げるので使用は控える.興奮には抗ドパミン作用のある薬剤(ハロペリドール,クエチアピン,オランザピン)が第一選択となる.

③筋強剛,発熱を認める場合
考えるべき病態は,1) セロトニン症候群,2) 悪性症候群,3) 悪性過高熱,の3つである.一番頻度が高いのはセロトニン症候群である.

1) セロトニン症候群
セロトニン作動性薬剤(抗うつ剤,抗ヒスタミン剤,トリプタン,筋弛緩薬,制吐薬,アンフェタミン,オピエイト,トラマドール)内服中の患者において見られる.これらの薬剤と他剤の相互作用等(下記)によって発症する.

モノアミン酸化酵素阻害剤とSSRIの併用
デキストロメトルファンとSSRIの併用
SSRI/SNRIとトリプタンの併用
SSRIの過量摂取

セロトニン症候群は24時間以内と比較的速やかに発現する.症状は以下のように多岐にわたる.この中でミオクローヌスはセロトニン症候群で高頻度に起こるが,悪性症候群では起こりにくい.また筋強剛は下肢に強い点が特徴的で,悪性症候群との鑑別に有用である.

自律神経症状:発熱,異常発汗,高血圧,頻脈,嘔気,下痢
神経・筋肉症状:ミオクローヌス,筋強剛,振戦,反射亢進
精神症状:混乱,興奮,錯乱,昏睡

治療は5-HT受容体拮抗薬のシプロヘプタジンが回復を促進するが,最も重要なのはセロトニン作動性薬剤の中止である.

2) 悪性症候群
しばしば疑われるものの頻度は高くない.ドパミン遮断性薬剤を内服していること,出現が1-3日後とセロトニン症候群より遅いこと,意識障害の出現の前にセロトニン症候群では運動過多になるが,悪性症候群では乏しくなることが特徴である.四肢の無動や鉛管様筋強剛を認め,低トーヌスを呈する.CK上昇が見られる.ドパミン遮断性薬剤を速やかに中止し,自律神経障害や筋強剛を経時的に確認する.ドパミン作動薬(ブロモクリプチン)が回復を促進し,筋強剛には筋弛緩薬(ダントロレン)が有用である.

3) 悪性高熱
全身麻酔の併発症のひとつで,吸入麻酔(サクシニルコリンなど)導入時や中止直後に起きるので神経内科医が経験することはほとんどない.通常,常染色体優性遺伝を呈し,筋小胞体から細胞質へのカルシウム移送に関わる受容体をコードする遺伝子の変異にて生じる.吸入麻酔薬の中止とダントロレンの使用が有用である.

④けいれんを認める場合
脳外科手術を除き,外科手術は一般にけいれんの誘発因子とはならない.多くの麻酔薬はそれ自体が抗けいれん作用を有している.麻酔後にけいれんは起こりうるが稀である.危険因子はむしろ,もとからあるてんかんの既往(かつ術前コントロール不良),もとからある脳の器質的異常,そして薬物依存である.けいれんと鑑別を有する不随意運動としてプロポフォール離脱時に生じるミオクローヌスがある.麻酔終了後も意識に改善が見られない時には,非けいれん性転換重積発作を疑い,持続脳波モニタリングを行う.

⑤目が見えない場合
虚血や梗塞による皮質盲の他に,腹臥位手術(とくに肥満者)では,虚血性視神経炎,網膜中心動脈閉塞症,網膜動脈分枝閉塞症の可能性を検討する.この原因として,以前より眼圧の上昇が重視されていた.眼圧の上昇に伴い眼潅流圧が減少し,視神経の血流量が低下するというものである.網膜中心動脈閉塞症などは外的圧迫により眼圧が上昇し,閉塞症が発生する可能性がある.しかし最も発生頻度が多いとされる虚血性視神経炎では眼圧上昇により影響される網膜・脈絡膜などに異常がみられないことから,眼圧上昇の関与は否定的となっている.

Neurology Clinical Practice 3; 295-304, 2013 

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低血糖脳症の予後を予測する因子

2013年08月02日 | その他
1.低血糖脳症は高齢化社会において取り組むべき重要な疾患である
低血糖症は血糖値の低下により神経症状をきたす状態で,一般的には血糖値が60mg/dL以下になる場合を指す.710万人と言われる日本人糖尿病患者のうち,年間0.3%(2万人!)の頻度で低血糖症のための病院受診があると言われている.原因としては,糖尿病に対するインスリン注射や経口糖尿病薬投与の誤用が多い.

低血糖症のなかでブドウ糖投与によっても症状が改善しない重篤なケースは「低血糖脳症」と区別して呼ばれることがある.個人的な印象として,この重症例が入院するケースが以前より増加しているように思う.糖尿病患者も高齢化し,血糖降下薬の誤用が増加したり,高齢者の一人暮らしや老々介護で,低血糖症への対応が遅れたりすることが原因となっているのではないかと推測する.逆に低血糖症を繰り返すと認知症発症のリスクが増加することも報告されており(Whitmer et al. JAMA 2009),低血糖症・低血糖脳症は,高齢化社会において取り組むべき重要な疾患といえる.

2.低血糖症の予後とその増悪因子
低血糖症の予後について検討した私どもの論文を紹介したい.新潟県の救急病院5施設(新潟大学医歯学総合病院,新潟市民病院,長岡赤十字病院,信楽園病院,県立新発田病院)による共同研究である.目的は低血糖症の予後を悪化させる因子を特定することであるが,それを特定し治療介入を行えれば,予後が改善させる可能性があるのではないかと考えた.具体的に調査する項目は,既報のげっ歯類モデルにおいて予後に影響を与えると報告された以下の因子である(括弧内は動物モデルでの予後への影響).

a. 血糖値(低いほど重症)
b. 低血糖の持続時間(長いほど重症)
c. 補正後最高血糖値(治療前との差が大きいほど酸化的ストレスを招く;動物でモデルでは再灌流障害と呼ばれている)
d. 来院時体温(げっ歯類では低血糖により体温が低下するが,これを保温し体温を維持すると予後は増悪する)
e. 来院時の血中乳酸値(乳酸は脳でブドウ糖の代替エネルギーとして使用できるため,適度な上昇は有益)

研究の方法は,2005-2011年に上記施設の神経内科で加療した低血糖症165名と対象とした後方視的研究である.原因・基礎疾患,来院時の血糖値,持続時間(症状出現からブドウ糖注射までの時間:発症が特定できない場合,最終的に元気な状態が確認された時間を始点とした),補正後最高血糖値,体温,血中乳酸値を診療録にて確認した.発症1週間後のGlasgow outcome scale(GOS)にて,予後良好群(GOS=5)と予後不良群(GOS=1-4)に分けて,上記項目を比較した.

さて結果であるが,年齢は 69.1 ± 15.5 歳(25-94歳)とやはり高齢で,原因・基礎疾患は,血糖降下薬誤用123名,下痢・食事量低下37名,アルコール依存症26名,その他13名(拒食症,ステロイド中断による急性副腎不全,インスリノーマ,自殺企図)であった(延べ人数).予後良好群は127名,予後不良群は38名であった.

予後不良群の血糖値は良好群に比べて低く (18.0 mg/dL vs 24.0 mg/dL; P=0.002),低血糖持続時間は長かった (16.0時間 vs 9.0時間; P<0.001).予後不良群の来院時体温は良好群に比べて高く(37.0℃ vs 35.5℃; P<0.001),血中乳酸値は低かった (1.0 mmol/L vs 2.2 mmol/L; P=0.032).補正後血糖最高値には有意差を認めなかったものの,予後不良群,良好群とも265, 240 mg/dLと高値で,なかには400-600 mg/dLに達する症例も見られた.

以上より,より低い血糖値,長い持続時間は,脳の低エネルギー状態を増強し,予後を増悪させるものと考えられた.体温の低下は,げっ歯類同様,ヒトでも起こり,神経保護的に作用する可能性がある.さらに血中乳酸値の上昇は,ブドウ糖の代替エネルギーとなり神経障害に対し保護的に作用する可能性がある.最後に治療としてのブドウ糖は,適正な投与量が不明なため過量となることが多く,耐糖能障害と相まって容易に異常高値になる可能性が考えられた.この大幅な血糖値の変化はグルコース再灌流障害をもたらし,脳に2回目の障害をもたらすものと考えられた.

3.低血糖脳症の治療は可能か?
以上より,低血糖による神経障害は①低エネルギーによる障害(血糖値,持続時間)と,②それを修飾する要因(体温,代替エネルギーの大小,治療後血糖値)が存在するものと考えられた.①は救急外来に来てからでは介入しがたいが,②に関しては可能性がある.新潟大学ではこれらの知見をもとに動物モデルにおいて神経障害の回復を目指した以下の研究を行っている.

低血糖脳症に対する神経保護薬開発の取り組み

Ikeda T, et al. Predictors of outcome in hypoglycemic encephalopathy. Diabetes Res Clin Pract. 2013 Jun 29. (on line)
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低栄養患者における低血糖発作後の治療 ―低血糖脳症と鑑別すべき病態―

2013年06月11日 | その他
学会の症例提示で,神経性食欲不振症患者における低血糖発作後の遷延する意識障害についての報告があった.低血糖脳症が原因として鑑別に上がるが,同時にrefeeding症候群についても考える必要がある.

Cf; Refeeding症候群の症候
 電解質異常(低カリウム血症,低マグネシウム血症,低リン血症)
 うっ血性心不全
 水分貯留による全身浮腫
 意識障害(Wernicke症候群など)
 乳酸アシドーシス

神経性食欲不振症やアルコール多飲者,担がん患者など慢性の低栄養状態(飢餓状態)にある場合,その栄養療法は慎重に行う必要がある.なぜならば,急速に栄養の投与を行うと,意識障害や,電解質異常,数日して心機能も低下することが起こりうるためだ.このような飢餓状態での栄養投与が,致死的な身体合併症を引き起こす病態をrefeeding症候群と呼ぶ.つまりこの病態を知らないと,低血糖脳症と誤解する可能性がある.以下,病態と治療について記載する.

A. 再栄養時の代謝

飢餓状態では糖質が不足するため,体脂肪を分解し,遊離脂肪酸とケトン体をエネルギー源とする代謝を行なっている.低栄養状態における糖の大量投与→インスリン分泌亢進→解糖系の不活化→ピルビン酸デヒドロゲナーゼの補酵素のビタミンB1とマグネシウムの枯渇(飢餓状態ではビタミンB1(健常人で約21日で枯渇)や,マグネシウムは欠乏状態にある→TCA回路が回らず嫌気性解糖が進む→乳酸産生(乳酸アシドーシス)→ビタミンB1,マグネシウムがさらに減少→Wernicke症候群,脚気心(高拍出性心不全)が生じる.

またインスリン分泌亢進は,細胞内へブドウ糖の取り込みと電解質の細胞内移動(特にカリウム,リン)を起こす.その結果,低カリウム,低リン血症が生じる.低リン血症は以下の病態を介し,多臓器不全を起こす.
1.赤血球中2, 3-DPGが減少し,ヘモグロビンの酸素親和性が低下,末梢組織への酸素供給が低下
2.ATP産生が低下,エネルギー枯渇
この結果,意識障害,痙攣,筋力低下,不整脈,心不全,呼吸不全等をきたす(とくに血清リン値1.0 mg/dl以下の場合).

また飢餓状態では,感染しても発熱や白血球増多,CRP増加が生じにくく,治療が遅れる可能性がある.筋量も減少しているため検査データのみでは腎不全も見逃しやすい.

以上の変化は,投与エネルギーが多く,増量が早いほど起こりやすい.つまり「飢餓状態があるので,高カロリー輸液をしなければ・・・」という発想は最も良くない.

B. 対処方法

栄養療法開始前からの電解質の補正を行う(文献1のNICEガイドラインではこれについては記載がないが,行なっておくほうが安全)
水分やエネルギー補正は少量から開始し漸増する(過小栄養投与の許容が原則)
開始後のモニタリング(カリウム,リン,マグネシウム,ビタミンB1,微量元素)
心肺機能と下肢の浮腫の出現,体重増加に注意
リン低下時の迅速なリンの補充(経口のリン製剤なし,注射製剤としてリン酸二カリウム液がある)
グルコースだけでなく,脂肪乳剤の使用は良い(リンを含むこと,カロリーをブドウ糖以外で与えることができる)

まず大事なことは「Refeeding症候群」について認識することである!

1) De Silva A, et al. Attitudes to NICE guidance on refeeding syndrome. BMJ 337:a680, 2008.
2) Marinella MA. Refeeding syndrome: an important aspect of supportive oncology. J Support Oncol 7:11-16, 2009.
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第42回 新潟神経学夏期セミナーのご案内

2012年06月21日 | その他
来る8月3日(金)~5日(日),新潟神経学夏期セミナーが開催されます.
今回のセミナーのテーマは「脳は変化する-発生から可塑性まで-」「睡眠・リズム障害と神経疾患」です.それぞれ4日と5日に行われます.
当研究所に加え,国内の最先端の研究に触れることができる絶好の機会となります.

また医学生や研修医の方など,当科に興味がある方は8月3日(金)の「脳研レジデント(臨床)体験コース」にぜひご参加下さい.
オープンキャンパス的に脳研究所を1日で御覧いただけます.
午前中は,脳神経外科(手術見学),神経内科(病棟見学・回診)体験.午後は神経病理(ブレーンカッティング,検鏡,検討会),および基礎研究を予定しています.
本コースへ参加される方は,交通費・宿泊費の支給ができますので,下記リンクを御覧ください.

期日:8月3日(金)~5日(日)
場所:新潟大学脳研究所 統合脳機能研究センター(6F)セミナーホール
主催:新潟大学脳研究所 新潟脳神経研究会


【セミナーのプログラム】
4日(土)セミナー: 脳は変化する-発生から可塑性まで-

脳の発生における神経幹細胞の運命決定:後藤由季子(東大・分生研)
胎児期脳発生と生後脳発達について:竹林浩秀(新潟大・医)
サイトカインと神経発達障害:加藤泰介(新潟大・脳研)
高次視覚野の機能獲得機構:任海 学(新潟大・脳研)
脳・脊髄損傷後の機能代償戦略:伊佐 正 (生理研)

5日(日)セミナー: 睡眠・リズム障害と神経疾患

脳の時計とその異常:岡村 均 (京大・薬)
睡眠時無呼吸と呼吸中枢:中山秀章(新潟大・医)
脳梗塞と睡眠・覚醒異常:宮本雅之(獨協医大)
中枢神経疾患におけるオレキシン値の検討:神林 崇(秋田大・医)
多系統萎縮症の睡眠呼吸障害:下畑享良(新潟大・脳研)

ご参加お待ちしています!


第42回(2012)新潟神経学夏期セミナーのご案内


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