Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

教訓劇「フクシマ後の日本」

2012-07-08 | マスメディア批評
金曜日のフランクフルターアルゲマイネは、フクシマの国会事故調査報告を受けて、短い社説を載せている。そもそも社説はこうした高級紙でも「聞屋の目」的視線が強いので、朝のラジオ番組などでは紹介されてもその内容はありきたりである。

「教訓劇」と称して、カタストロフとされた大事故は振り返るにつれて学ぶことが多いと明らかになってきた。それはなにも、ドイツが電光石火でエネルギー政策を変更したことで学んだと信じていることには限らないのである。

そもそも原子力発電操業者と管理当局は、日本においても厳しく袖を別つていなければいけないのだが、それがどうも原子力畠においてはとても日本的になってきていたようなのだ。皆が様々にお互いにつるんでいたのである。そしてそれゆえに誰かに不愉快であろう物事は好んで語られることは無かった。その結果が、原子力産業への信用の崩壊のみならない。その信用自体が痛みを伴うべきものだったのだ。

ここ数年日本人は政治に信用などもはや担保することはなくなったのが確かなトレンドである。激しく約一年ごとに変わる総理大臣は、その現象の一つでしかない。総理大臣候補者の見通しもどんどん良くなってきている。日本が政治でもワンランクアップするために、一体これから何が起こらなければいけないのか?

田中龍作が小さな声ながらも強い声を伝えている。「帰れ」の声を浴びる福島入りした日本の総理大臣、官僚組織やその手先のマスメディアの支持が無ければ既に首が飛んでいる総理大臣。

装甲車で首相官邸を死守しなければいけないような状況で、もはや市民革命「紫陽花革命」以外に語られるべきことはない。金曜日の雨中の抗議行動でも労働組合左派のセクトが煽ろうとして善良な市民の顰蹙を買った様でもあるが、どうも当局の抗議行動への警戒心も一挙に強まったようである。出来る限り人が集まらないようにメトロの出口なども交通規制を掛けた分断を謀ったようである。

月内に官庁街を人の輪で囲みこむイヴェントが開かれるようであるが、東電解体やNHK・記者クラブ解体、文部省・通産省への抗議など、こうなれば各所各地で同時多発的に大行動が繰り広げられるようになるに違いない ― 坂本龍一に殺到する商業マスメディア、そうした情報に一銭も落とさないことが肝要である。



参照:
Lehrstück, FAZ vom 6.7.2012
「歴史変えたくて」官邸方向に前進、規制線また決壊
野田首相が福島訪問 住民「再稼働は正気の沙汰ではない」  (田中龍作ジャーナル)
堰を越えたメトロの大衆 2012-07-01 | 歴史・時事
節度が保たれる抗議行動 2012-06-27 | マスメディア批評
もう一息の紫陽花革命 2012-06-23 | マスメディア批評

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