Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

脱ガイストシュピール

2020-05-25 | 文化一般
2014年産の玄武岩産のフォルストのリースリングを開けた。先日2016年産も開けたが、まだこなれていなかった。2014年産は初めから良かったが、まだバランスが崩れていない。素晴らしい酸が決め手だった。最近になって漸く学んできたことは酸の旨さとか個性とかは最初から決まっていて、分解した酸は其の侭何年経っても瓶の中でワインを決めているということだ。だから最初から酸に旨みが無い年度は何十年寝かしても傾向は変わらない。2008年産を買えなかったことなどは今でも反省である。

上のワインは所謂ヴィラージュとして町の名前の地所からのワインで敢えてスクリューキャップにしてある。そして余分にコルクのマグナム瓶を購入しておいた。これは間違いないと思う。その一方「ゲリュムペル」の地所ワインなので2017年産を開けて直ぐにコルク臭が漂った。ある意味早めにあたってしまったことで幸いだった。こんなものを十年寝かしておくだけで徒労感に出合うだけである。それ程コルク問題に当たらない方だが、こうなると使い物にならないことを再認識する。ワインの味でなくコルクの味などを食事に合わせてもちっともおいしくはない。

フランクフルトの劇場の百人のみの為のリーダーアーベントの発売を覗いてみた。真面目に検討して、歌手のマリア・ベルクトセンのペトレンコ指揮でのベルリンでの経歴や最近のオペラ登場調べ、そして1月のフランクフルトでの同様の会の批評などを読んだ。又行けばヘッセンの放送局などが来ていていつも来ているなと思われるだけだが、何よりも売れ行きの方に興味があった。スェーデンの歌手でそこの作曲家の歌を中心のドイツ物もクッキリと歌うらしい。その成果にはヴィーンの新音楽監督ジョルダンに引っ張られてそこの練習監督になるフランス人女性ピアニストの力が大きかったようだ。それは丁度ヴィースバーデンの会ではピアノに不満があったのとは好対照だ。

とにかく安いところからつまり上階最前列からあっという間に出て行った。平土間とその上のバルコンだけを使っている。だから百人で、実際にはプレスなどの25席を除いて75席だけが発売された。30ユーロの所から売れるというのもヴィースバーデンと変わらなく、常連さんから出て行くということだ。しかし常連さんの層の厚さはヴィースバーデンとは比較にならないだろう。そして平均年齢も大分低いので、自分自身はコロナなど全く恐れていない人がより多いと思う。

一月に続いて訪問する人がどれぐらいいるかは分からないが、歌手はフランクフルトでは比較的歌っているのでファンもいるようで、昨年もヴィースバーデンに出ていたので地元在ではないかと思う。古巣のコーミシェオパーやウンターデンリンデン、ヴィーンなどに出ていて、頂点での活動は無い人なのだが、それなりの力はあるようだ。昨年の年末にはN響で第九を歌っている。今回の売れ行きで更に上階を開放するのか、または今後の同様のリーダーアーベントへとノウハウを作って行くのかなど様子を追ってみたい。

日曜日のスタディオからの中継のバイエルン放送協会の番組でもヴィースバーデンの様にミュンヘンでもという話題になっていたが、もはや無人での演奏を生中継するというのには限界が見えて来た。所謂サッカーなどではガイストシュピールと呼ばれるものである。月曜日の夜はそのようなシリーズでミュンヘンからの中継がある。南アフリカ出身のゴルダ・シュルツの登場である。ご本人も大劇場でのリーダーを歌うのは初めての様でお喜びの様である。さてどのような出来栄えとなるか?



参照:
延期になったバイロイトの声 2020-05-19 | 音
月末に際しての想い 2020-01-28 | 雑感



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