Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

魔よけのような光

2020-10-11 | 文化一般
再びペトレンコ指揮ボックスを鳴らす。再びのCD演奏である。使っているプレーヤーは自動的にDSD変換される。PCから192kHzをDAコンヴァーターを通した時のようにデジタル出力すればPCMとしても再生可能だが、ハイレゾをPCMダイレクトで再生したのでCD再生はDSD変換を其の侭デフォルトとする。

最初のCDのべートーヴェンの交響曲七番の一撃からして音の立ち上がりも切れも緩やかになっていてスピード感が異なる。少なくとも音響の優れたホールではこのようには丸くはならない。但しこれはこれで音として流しておくにはとても気持ちが良い。DCHのネット配信の音響に最も近いが低音がよく出て引き締まっている。ある意味高音とのバランスがとても美しく高級装置でのLP再生のようだ。フォルテもフルに鳴り、ダイナミックスレンジはとても広い。

ザルツブルクの復活祭のコロナ対応が発表になった。オペラ「テュ―ランドット」は舞台を排してコンツェルタンテ上演になるようだ。既にどれぐらい出ているかは知らないが、1400人入れるというから一席おきに座ることになる。モデルは夏のザルツブルクという事でそれよりは確実に実行可能で安全だろうという事だろう。恐らく同時期のバーデンバーデンも検討に入っていると思われるが、半分を何時から入れられるかは不明である。寧ろ危険な層にワクチンの第一次配布が行われてそれなりの効果が表れたならば制限を取り外せる筈だが、どうだろうか。やはりドイツの方が判断が難しいのは舞台上での間隔もあるために、そちらから片づけて行かないと奈落が使えないことになる。

新たにバーデンバーデンの祝祭劇場再開の案内ヴィデオが出ている。駐車場は変わりなく、入り口でヴィデオ監視でマスクの着用有無と共に体温測定があって、マスクを忘れた人はサージカルを2ユーロ、ロゴ付を8ユーロで購入可能となっている。以前と変わらずロビーで駐車料金を支払える。更にここの特徴は直営の飲食が出来ることで、またクロークも使える。人の寄るところは空港のように整理されていて、ざっと見た感じではとても綺麗に処理してある。五百人の入場では問題は起こらないだろう。
Willkommen zurück!


バーデンバーデン祝祭劇場再開公演のノイマイヤーバレー公演の生中継も観たがお客さんも入り方もいい感じで空気がよさそうだ。タイトルにもなっている舞台上の常夜灯は北アメリカの劇場で魔よけのようで、コロナの機にも夜中も灯されていたというので制作されたようだ。中々その最初の挨拶が良かった。ノイマイヤー氏の仕事はマーラーをバレー化するというので、ルートヴィッヒスブルクの音楽祭で観戦して、その期間にサイモン・ラトルがバーミンガムの管弦楽団を指揮してマーラー作曲十番のクック版が演奏された。今でも記憶に残る演奏会だった。

ベルリンのフィルハーモニーの年末までの公演の一般売りが始まった。最初からいい席は出ていたので、定期やスポンサーなどに出る数が多いことが分かる。それでも普段ならば別枠のジルフェスタ―コンツェルトも大分買えた。これなどは毎年行く人が決まっていてヴィーンのノイヤースコンツェルトとよく似たものだろう。要するに今そうした市場、多くは世界各国からやってくる人たちの市場が無くなったところでの状況を観察できる。そういう客層ならば余計にマスクなどはしては御免だと思うのではないか。しかし意外だったのは、既に10月末に演奏してツアーに出る演奏会も結構な数が既に出ていたことだ。勿論この最終日の二回は録画や録音がなされることは分かっていて、名演奏が繰り拡がられることが予想されている。ツアーの後でフィルハーモニーで再演されるのは、バーデンバーデンでの歌劇とか殆どその機会はなく、いつも生煮えの演奏に慣れているベルリンの聴衆にはまたとない機会である。



参照:
強制退去のつがい 2020-10-09 | 雑感
プファルツ風ポテトサラダ 2020-08-13 | 料理

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