Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

細かな仕事が出来るのか

2014-05-09 | ワイン
ファン・フォルクセム醸造所のリースリングについて書き忘れていた。そしてその後、JJ・ピュルムのシュペートレーゼ1998年(エチケットがみつからない)を開けた。

前者は2011年ものザールリースリングで、その糖の濁酒感から期待したものだが、期待外れだった。要するに残糖感が強く、もはや新鮮味が感じられなかった。2011年産に共通する難しさであるが、最初にあれだけ楽しめても、結局は下位のものであるから二年もたない。できる限り早く消費すべきものなのだ。それに比べて、甘酒のような2012年が丁度バランスが取れてきていた。上位のものも期待できそうであるが、飲み頃が難しそうである。

今回大きく期待外れだったのは寧ろツェルティンガーゾンネンウーアの方で、シュペートレーゼであるから十五年以上寝かしたのに、もはや酸が死んでいた。勿論、同じゾンネンウーアでもヴェーレンのものと隣のツェルティングのものでは比較にならないが、最初から酸が確りしていないものは、この名門の甘口でも全然駄目であった。

本当に寝かして楽しめる甘口のリースリングは十年に一度ぐらいで、その他は五年以内に飲み干してしまわなければ、梅酒になってしまうということである。正直、甘口リースリングは普通の市場に出るものを購入しているぐらいでは真髄は分らないだろう。

注文していたインクと便箋が届いた。早速万年筆に吸い込む。ロイヤルブルーは懐かしい色であるが、なぜかブルーブラックの方が馴染みがある。どちらを使うかといえばこの色の方と黒との使い分けになるに違いない。なるほどブルーブラックとはそういう用途の折衷的な色だったのだろうか。

さて便箋の方も腰があって、ペン先の適当な摩擦の感覚と音が気持ちよい。色目は思っていたよりも強いアイボリーで、余計にクラシックになるが決して悪くは無い。同じメーカーの商品が購入者からネットで貶されていたので、心配していたのだが、必要なライン入りの下敷きも一枚入っていて至れり尽くせりである。

インクの価格は、60MLで13ユーロで、壷が立派過ぎる。熱心に練習すると結構早く使い果たしてしまいそうである。便箋の方は、五十枚で7ユーロである。

兎に角、小学校の頃から万年筆を使っている欧州の優秀な子供とは違って、精々英語の練習ぐらいで使ったぐらいで殆ど練習していない者には万年筆を使い切るのは大変である。こうして使ってみると、万年筆でなければ横文字は手書きできないことは明白であり、その意味からすると日本の習字や万年筆を使った日本語とは全く異なるのが今更ながら分るのだ。

有名人の手書きの手紙などを展示物などで見て、だからいつも感心するのだ。文人などは書き慣れていることもあるので当然だと思うのだが、作曲家などでもとても細かな字で手紙を綴っているのを見ると、よくも強い光も無いところであれだけの仕事が出来たものだと感心することが多い。



参照:
本場って、一体どこ? 2013-12-22 | 暦
キールからの燻製小魚 2014-05-05 | 料理
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