Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

本場って、一体どこ?

2013-12-22 | 
近所の親仁がとても面白い話をしてくれた。この時期に親子連れで東京を訪れたというのである。すると東京はクリスマスムード一杯でとても華やかで驚いたという。クリスト教徒の国でもないのに不思議に思っていると、子供がお父さんに尋ねた。

「パパ、クリスマスってヨーロッパにもあるの?」。

親仁はスパイヤー周辺の出身のようで奥さんもカトリックの介護協会で働いている。クリスマスの嬰児の寝床を出したところだった。ドイツにおけるハロウィーンも全く同じようなものだ。

先日初めてフランスで購入したボージョレ―ヌーヴォーを飲んだが、酸っぱくて苦味があるようでちっともおいしくなかった。ガメー品種でももっとましなワインはある訳で、なるほどフランスのスーパーでもワインコーナーには無く奉仕品の籠に三種類並べてあるだけだった。殆ど誰も手を付けるような人はいない。なぜならばその価格が四ユーロの三種類で、その価格でフランスじゅうからの旨いワインが集まっているからだ。ドイツで売れないのとはまた違った意味合いがある。ボジョレーの地元に行ってもそれほどじじょうは変わらないのではなかろうか。こちらの地元でも濁酒新酒を買い込む人がいないようにである。

さて、リースリングでは、試飲せずに注文したシャルツホーフべルガーの2012年物を開けた。ファン・フォルクセム醸造所のもので上から二つ目のランクに当たる。VDPのカテゴリーからすればグローセスゲヴェックスに当たるが、中間レヴェルのカテゴリーに落としている。

単純なザールリースリングとは全く異なりしっかりした良いワインであったが、飲み口に石鹸水のような濁り感があるのが、この醸造所の特殊な作り方でフィルターや沈殿などの方法の結果である。この時点でのこうした濁酒感覚は許されるが、せめて二年後には瓶熟成と共にワインらしくなって貰いたい。

そうした醸造のお蔭で新鮮そのものでアンズなどの雰囲気もあり決して悪くはないのだが、ワインとしては殆ど未成熟状態だろう。それでも十分楽しめるワインになっている。2012年は大分違うが、酸が落ち着いていて、残糖も2011年よりは明らかに低い。残念ながら若干の苦味感があるので、酸が薄くしか効いていない証拠である。しかし時間が経てば経つほど酸の量感が増して、残糖感を一切感じさせない。とても面白ワインには違いなく、その瓶熟成に期待したい。これぞ、スレートのグローセスゲヴェックスとなるか?醸造所の方はVDPに反発している一面もあるのだが。



参照:
グローセスゲヴェックスとは? 2013-04-18 | ワイン
降誕祭前の髪結い風景 2012-12-20 | 暦
そう言うことなのである 2011-11-21 | 暦

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