橋本屋吉次郎電子日誌

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美濃路を歩く 番外(のこぎり屋根コレクション)

2015-03-02 | 街道を歩く

愛知県一宮市、稲沢市、津島市、江南市など尾張西部地域はかつて日本一の毛織物産地でした。

いたるところに、のこぎり屋根の機屋(はたや)があり、織機の音が響いておりました。
 


のこぎり屋根の最大の特徴は採光面積の確保です。
昔は電力事情がよくなかったために、工場内の機械に電気を廻すぶん、照明機器の電気を極力抑えるための工夫ですね。
光のムラのない北側から光を採っています。

私が物心ついた頃は高度経済成長期であり、もっとも盛んだった頃で、ガチャ万景気とよばれていました。
ガチャンと機械を動かせば万というお金が入るという意味です。
 

当時は集団就職で多くの若い人がこの地にやってきました。
 

しかしながら、化学繊維の発達、生産拠点の海外移転、加えて不況が重なり、この地域の繊維産業は衰退していきました。

 

私の住む津島市周辺では零細企業は早々に操業を止め、大きな紡績工場はショッピングセンターなどに移り変わっていきました。

 

また、現在では電力が逼迫してしないことと蛍光管自体が安価になったこと、のこぎり形状にするのが高くつくこと、自然災害に弱いことからも徐々に減少していき、見られなくなってしまいました。

 

美濃路を歩いていると、萩原宿手前ぐらいから少しずつ見かけ、起宿近くでは稼働しているのこぎり屋根もたくさん見つけることができ、嬉しい限りです。
 

コメント (4)
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