名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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菅首相、なんと浜岡原発全面停止を中電に要請!

2011-05-07 23:05:45 | Weblog
2011.5.7(土)
 菅首相は6日夜の記者会見で、中電浜岡原発について地震、津波対策を強化するまで稼動中の4、5号機を含めすべての原子炉の運転を停止するよう、中電に要請したと公表した。これはまた突然の驚くべき決断である。
 菅首相は全面停止の理由を「国民の安全と安心を考えて決断した。浜岡原発で重大事故が発生した場合に日本社会全体に及ぶ影響も考慮した」と説明している。
 さらに、福島第一原発と同じ沸騰水型軽水炉の浜岡原発が、東海地震の震源域に位置し、今後30年以内にM8程度の地震が発生する可能性を87%と予測していることを指摘し、運転停止期間は防波堤の建設や原子炉建屋の補強工事など中・長期的な地震・津波対策が終わるまで(おおむね2年)とした。
 これに対し中電は7日午後から臨時の取締役会を開き対応の協議を始めたと伝えられるが、代替発電の可能性、大口メーカーなど需要家への影響など詳細な検討が必要としている。
 報道によると、浜岡原発の発電能力は361.7万kwで全体の12%に当たるという。これが発電できないと本年度の供給計画では約2637万kw.となる。しかし、今夏の需要予測は最大2560万kw.というから余裕はないが、凌げない数字でもない。
 また中電は、原子炉の停止に対応するため休止中の火力発電所の再稼動をすれば、発電コストが1日で約7億円、年間約2500億円の経費増になるとしている。
 もしこの程度の経費増で凌げるならば、それは必要なコスト増であるから料金の値上げをすればよい。利用者も原発を否定するならその痛みは受け入れるべきである。もちろん中電としても最大の経費抑制に努めるべきことは言うまでもない。原発はやめろ、値上げは困るでは筋が通らない。
 今回の管首相の中電への要請は賛否両論渦を巻くに違いない。しかし、今回の大地震を体験し、原発の脅威を肌身で感じた多くの日本人は管首相の決断を英断として認めるのではないか。いつもの通り今回の決断もあまりに唐突であったことは否めないが、悠長なことは許されない問題でもある。