名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

布川事件 再審で無罪 また冤罪発覚

2011-05-25 21:39:43 | Weblog
2011.5.25(水)
 今から44年前の1967年、当時62歳の大工の男性が殺害され、約11万円を奪ったとして強盗殺人罪などで無期懲役となっていた桜井昌司さん(64)と杉山卓男さん(64)の再審裁判で水戸地裁土浦支部の神田裁判長は「自白が捜査官らの誘導により作成された可能性を否定できない」などとして無罪を言い渡した。
 部外者にはよく分からないが、有罪確定の裁判ではその存在が明らかにされていなかった「自白」を録音したテープが、実は存在していたことが再審のきっかけになったという。テープの中断や上書きなど13か所もあるうえ、取り調べの途中が録音されていなかったりと、意図的に編集されてもいた。
 二人は「否認したら死刑になるぞ」といって自白を強要された。「やっていない」と訴えても聞いてもらえない。かくして冤罪は成立し、二人は1996年の仮釈放まで実に29年もの長い間、監獄に閉じ込められたのである。仮釈放後も無実を訴え続け、ついに無実の判決を勝ち取り名誉を回復した。足利事件での菅家さんの冤罪も自白の強要、不利な証拠隠しなどの点で同じである。 
 いよいよ、取り調べの全面可視化が求められる。ただ、この判決も地裁のものに過ぎない。検察側は上級庁と協議して適切に対処するといっている。この先はまだ不透明だ。