名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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脱官僚のはずが役人の言いなりになった民主党

2012-01-19 10:44:30 | Weblog
脱官僚のはずが役人の言いなりになった民主党
2012.1.20(木)
(1)関西電力大飯原発3、4号機の安全評価(ストレステスト)について、18日に開かれた意見聴取会で、経産省は再稼動に反対する市民団体の傍聴を認めず聴取会を強行した。
 聴取会は3時間半以上遅れて開会したが、安全評価に批判的な委員二人が欠席する中、結局「安全評価を妥当」とする審査書案をまとめた。
 これで、国際原子力機関(IAEA)や内閣府原子力安全委員会の確認を経て、政府は再稼動の是非を判断する。
 審査書案は「福島第1原発を襲った地震や津波が来襲しても、福島原発事故のような状況に至らせないための対策が講じられている」と明記されているという。
 これこそ経産省のシナリオどおりの結果であることは間違いない。少数の反対者を委員に取り入れ、多数で経産省案を通すというアリバイ作りも見事である。この先、地元自治体の了承を得るという壁があるが、電力不足、料金値上げ、関係者の失業などで脅して結局は納得させてしまう。
 何の解決も見えない福島原発の惨状の中で、人々の心は移ろい易い。役人の計算どおりの流れである。
 民主党政権は本来こうした流れを断ち切るということで政権交代を果たしたはずであった。それがいつの間にやら官僚の旗の振るままになっているというか、むしろその方向に積極的に動いている。

(2)民主党は、衆院小選挙区の「1票の格差」是正と、比例代表定数削減の骨子案を17日の政治改革推進本部役員会で提示した。それによると、小選挙区では自民党が示している「0増5減」案をそのまま採用し、比例代表の定数は民主党のマニフェスト通り80の削減としている。
 この案に対しては、少数政党はもとより自民党や公明党も猛反発している。
報道によると、自公の反対理由がこの案では少数政党が不利になるからだという。公明がいうのはわかるが自民党までそういうのは自民党も大人になったものだ。本来、民主党がいうべきものであったはずである。議員は少ない方がよいという単純な一種のポピュリズムに乗ってしまうことの危うさから民主党は逃れられなくなってしまった。これこそ官僚の思う壺である。
 
(3)民主党は、原発の稼動期間を40年とするという基準を法律で定めるとしたが17日、例外的にこれをさらに20年延長することを決めた。
 担当する原子力安全庁は「原子炉に劣化が生じても安全性が確保される」と認められる場合としている。その根拠は「米国の運転延長制度にならった」そうである。
 これも全く役人の言いなりである。原発に反対してきた小出裕章京大助教は「あきれてものが言えない。ただでさえ危険であり、老朽化した原発が危険なのは自明だ」と驚き批判している。
 民主党の原発政策も結局はこれまでの原発推進の流れに掉さすことはできない。結局は役人や産業界の言いなりである。 

(4)野田総理が躍起になっている消費税増税もしかりである。政治生命を賭すとまでいっている野田首相の中身は財務省の狙いそのものである。普天間移設問題もしかりである。

 要するに中身の良し悪しよりも、脱官僚どころか官僚依存に堕してしまっているところがこの政党の不思議であり、弱さである。