田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

はかなくさく秋海棠  麻屋与志夫

2023-10-14 10:09:39 | わが家のニーユス
10月14日 土曜日
淡いピンクの秋海棠の花がすきだ。
朝露が花びらの裏に宿っている。

下向きに咲く花なので花芯には宿れない。
わたしはそれでも、露に嫉妬した。
陽で透きとおった淡い花弁にとまっていられる。

でも、おまえの命は陽が高く上るまでだ。

やがて、おまえは蒸発して天に昇ってしまう。

だが、雨となり雪となりあるいはまた露となってわが庭に降りてくる。
そのときまでこのいじらしい花はこの庭にあるだろうか。

もうこの庭には咲いてしないかもしれない。
いや、この庭もわたしも存在していないかもしれないのだ。

だからこそこの一瞬の出会いたいせつにおもいたいのだ。

「ゴハンデスヨ」朝食の準備ができたと妻がキッチンでよんでいる。

こうして一日がはじまる。


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